エゼキエル書

1章
1 第三十年の第四の月の五日、私がケバル川のほとりで、捕囚の民とともにいたとき、天が開け、私は神々しい幻を見た。
2 それはエホヤキン王が捕囚となって連れて行かれてから五年目であった。その月の五日に、
3 カルデヤ人の地のケバル川のほとりで、ブジの子、祭司エゼキエルにはっきりと主のことばがあり、主の御手が彼の上にあった。
4 私が見ていると、見よ、激しい風とともに、大きな雲と火が、ぐるぐるとひらめき渡りながら北から来た。その回りには輝きがあり、火の中央には青銅の輝きのようなものがあった。
5 その中に何か四つの生きもののようなものが現れ、その姿はこうであった。彼らは何か人間のような姿をしていた。
6 彼らはおのおの四つの顔を持ち、四つの翼を持っていた。
7 その足はまっすぐで、足の裏は子牛の足の裏のようであり、みがかれた青銅のように輝いていた。
8 その翼の下から人間の手が四方に出ていた。そして、その四つのものの顔と翼は次のようであった。
9 彼らの翼は互いに連なり、彼らが進むときには向きを変えず、おのおの正面に向かってまっすぐ進んだ。
10 彼らの顔かたちは、人間の顔であり、四つとも、右側に獅子の顔があり、四つとも、左側に牛の顔があり、四つとも、うしろに鷲の顔があった。
11 これが彼らの顔であった。彼らの翼は上方に広げられ、それぞれ、二つは互いに連なり、他の二つはおのおののからだをおおっていた。
12 彼らはおのおの前を向いてまっすぐに行き、霊が行かせる所に彼らは行き、行くときには向きを変えなかった。
13 それらの生きもののようなものは、燃える炭のように見え、たいまつのように見え、それが生きものの間を行き来していた。火が輝き、その火から、いなずまが出ていた。
14 それらの生きものは、いなずまのひらめきのように走って行き来していた。
15 私が生きものを見ていると、地の上のそれら四つの生きもののそばに、それぞれ一つずつの輪があった。
16 それらの輪の形と作りは、緑柱石の輝きのようで、四つともよく似ていて、それらの形と作りは、ちょうど、一つの輪が他の輪の中にあるようであった。
17 それらは四方に向かって行き、行くときには、それらは向きを変えなかった。
18 その輪のわくは高くて、恐ろしく、その四つの輪のわくの回りには目がいっぱいついていた。
19 生きものが行くときには、輪もそのそばを行き、生きものが地の上から上がるときには、輪も上がった。
20 これらは霊が行かせる所に行き、霊が行かせる所には、輪もまたそれらとともに上がった。生きものの霊が輪の中にあったからである。
21 生きものが行くときには、輪も行き、生きものが立ち止まるときには、輪も立ち止まり、生きものが地の上から上がるときには、輪も共に上がった。生きものの霊が輪の中にあったからである。
22 生きものの頭の上には、澄んだ水晶のように輝く大空のようなものがあり、彼らの頭の上のほうへ広がっていた。
23 その大空の下には、互いにまっすぐに伸ばし合った彼らの翼があり、それぞれ、ほかの二つの翼は、彼らのからだをおおっていた。
24 彼らが進むとき、私は彼らの翼の音を聞いた。それは大水のとどろきのようであり、全能者の声のようであった。それは陣営の騒音のような大きな音で、彼らが立ち止まるときには、その翼を垂れた。
25 彼らの頭の上方の大空から声があると、彼らは立ち止まり、翼を垂れた。
26 彼らの頭の上、大空のはるか上のほうには、サファイヤのような何か王座に似たものがあり、その王座に似たもののはるか上には、人間の姿に似たものがあった。
27 私が見ると、その腰と見える所から上のほうは、その中と回りとが青銅のように輝き、火のように見えた。その腰と見える所から下のほうに、私は火のようなものを見た。その方の回りには輝きがあった。
28 その方の回りにある輝きのさまは、雨の日の雲の間にある虹のようであり、それは主の栄光のように見えた。私はこれを見て、ひれ伏した。そのとき、私は語る者の声を聞いた。

2章
1 その方は私に仰せられた。「人の子よ。立ち上がれ。わたしがあなたに語るから。」
2 その方が私に語りかけられると、すぐ霊が私のうちに入り、私を立ち上がらせた。そのとき、私は私に語りかけることばを聞いた。
3 その方は私に仰せられた。「人の子よ。わたしはあなたをイスラエルの民、すなわち、わたしにそむいた反逆の国民に遣わす。彼らも、その先祖たちも、わたしにそむいた。今日もそうである。
4 彼らはあつかましくて、かたくなである。わたしはあなたを彼らに遣わす。あなたは彼らに『神である主はこう仰せられる』と言え。
5 彼らは反逆の家だから、彼らが聞いても、聞かなくても、彼らは、彼らのうちに預言者がいることを知らなければならない。
6 人の子よ。彼らや、彼らのことばを恐れるな。たとい、あざみといばらがあなたといっしょにあっても、またあなたがさそりの中に住んでも、恐れるな。彼らは反逆の家だから、そのことばを恐れるな。彼らの顔にひるむな。
7 彼らは反逆の家だから、彼らが聞いても、聞かなくても、あなたはわたしのことばを彼らに語れ。
8 人の子よ。わたしがあなたに語ることを聞け。反逆の家のようにあなたは逆らってはならない。あなたの口を大きく開いて、わたしがあなたに与えるものを食べよ。」
9 そこで私が見ると、なんと、私のほうに手が伸ばされていて、その中に一つの巻き物があった。
10 それが私の前で広げられると、その表にも裏にも字が書いてあって、哀歌と、嘆きと、悲しみとがそれに書いてあった。

3章
1 その方は私に仰せられた。「人の子よ。あなたの前にあるものを食べよ。この巻き物を食べ、行って、イスラエルの家に告げよ。」
2 そこで、私が口をあけると、その方は私にその巻き物を食べさせ、
3 そして仰せられた。「人の子よ。わたしがあなたに与えるこの巻き物で腹ごしらえをし、あなたの腹を満たせ。」そこで、私はそれを食べた。すると、それは私の口の中で蜜のように甘かった。
4 その方はまた、私に仰せられた。「人の子よ。さあ、イスラエルの家に行き、わたしのことばのとおりに彼らに語れ。
5 わたしはあなたを、むずかしい外国語を話す民に遣わすのではなく、イスラエルの家に遣わすのだ。
6 あなたを、そのことばを聞いてもわからないようなむずかしい外国語を話す多くの国々の民に、遣わすのではない。もし、これらの民にあなたを遣わすなら、彼らはあなたの言うことを聞くであろう。
7 しかし、イスラエルの家はあなたの言うことを聞こうとはしない。彼らはわたしの言うことを聞こうとはしないからだ。イスラエルの全家は鉄面皮で、心がかたくなだからだ。
8 見よ。わたしはあなたの顔を、彼らの顔と同じように堅くし、あなたの額を、彼らの額と同じように堅くする。
9 わたしはあなたの額を、火打石よりも堅い金剛石のようにする。彼らは反逆の家だから、彼らを恐れるな。彼らの顔にひるむな。」
10 その方は私に仰せられた。「人の子よ。わたしがあなたに告げるすべてのことばを、あなたの心に納め、あなたの耳で聞け。
11 さあ、捕囚になっているあなたの民のところへ行って、彼らに告げよ。彼らが聞いても、聞かなくても、『神である主はこう仰せられる』と彼らに言え。」
12 それから、霊が私を引き上げた。そのとき、私は、うしろのほうで、「御住まいの主の栄光はほむべきかな」という大きなとどろきの音を聞いた。
13 それは、互いに触れ合う生きものたちの翼の音と、そのそばの輪の音で、大きなとどろきの音であった。
14 霊が私を持ち上げ、私を捕らえたので、私は憤って、苦々しい思いで出て行った。しかし、主の御手が強く私の上にのしかかっていた。
15 そこで、私はテル・アビブの捕囚の民のところへ行った。彼らはケバル川のほとりに住んでいたので、私は彼らが住んでいるその所で、七日間、ぼう然として、彼らの中にとどまっていた。
16 七日目の終わりになって、私に次のような主のことばがあった。
17 「人の子よ。わたしはあなたをイスラエルの家の見張り人とした。あなたは、わたしの口からことばを聞くとき、わたしに代わって彼らに警告を与えよ。
18 わたしが悪者に、『あなたは必ず死ぬ』と言うとき、もしあなたが彼に警告を与えず、悪者に悪の道から離れて生きのびるように語って、警告しないなら、その悪者は自分の不義のために死ぬ。そして、わたしは彼の血の責任をあなたに問う。
19 もしあなたが悪者に警告を与えても、彼がその悪を悔い改めず、その悪の道から立ち返らないなら、彼は自分の不義のために死ななければならない。しかしあなたは自分のいのちを救うことになる。
20 もし、正しい人がその正しい行いをやめて、不正を行うなら、わたしは彼の前につまずきを置く。彼は死ななければならない。それはあなたが彼に警告を与えなかったので、彼は自分の罪のために死に、彼が行った正しい行いも覚えられないのである。わたしは、彼の血の責任をあなたに問う。
21 しかし、もしあなたが正しい人に罪を犯さないように警告を与えて、彼が罪を犯さないようになれば、彼は警告を受けたのであるから、彼は生きながらえ、あなたも自分のいのちを救うことになる。」
22 その所で主の御手が私の上にあった。主は私に仰せられた。「さあ、谷間に出て行け。そこでわたしはあなたに語ろう。」
23 私はすぐ、谷間に出て行った。すると、そこに、主の栄光が、かつて私がケバル川のほとりで見た栄光のように、現れた。それで私はひれ伏した。
24 しかし、霊が私のうちに入り、私を立ち上がらせた。主は私に語りかけて仰せられた。「行って、あなたの家に閉じこもっていよ。
25 人の子よ。今、あなたに、なわがかけられ、あなたはそれで縛られて、彼らのところに出て行けなくなる。
26 わたしがあなたの舌を上あごにつかせるので、あなたは話せなくなり、彼らを責めることができなくなる。彼らが反逆の家だからだ。
27 しかし、わたしは、あなたと語るときあなたの口を開く。あなたは彼らに、『神である主はこう仰せられる』と言え。聞く者には聞かせ、聞かない者には聞かせるな。彼らが反逆の家だからだ。

4章
1 人の子よ。一枚の粘土板を取り、それをあなたの前に置き、その上にエルサレムの町を彫りつけよ。
2 それから、それを包囲し、それに向かって塁を築き、塹壕を掘り、陣営を設け、その回りに城壁くずしを配置せよ。
3 また、一枚の鉄の平なべを取り、それをあなたと町との間に鉄の壁として立て、あなたの顔をしっかりとこの町に向けよ。この町を包囲し、これを攻め囲め。これがイスラエルの家のしるしだ。
4 あなたは左わきを下にして横たわり、イスラエルの家の咎を自分の身の上に置け。あなたがそこに横たわっている日数だけ彼らの咎を負え。
5 わたしは彼らの咎の年数を日数にして三百九十日とする。その間、あなたはイスラエルの家の咎を負わなければならない。
6 あなたがその日数を終えたら、次にまた、あなたの右わきを下にして横たわり、ユダの家の咎を四十日間、負わなければならない。わたしは、あなたのために一年に対して一日とした。
7 それから、あなたは顔を、包囲されているエルサレムのほうにしっかりと向け、腕をまくり、これに向かって預言せよ。
8 見よ。わたしはあなたになわをかけ、あなたの包囲の期間が終わるまで寝返りができないようにする。
9 あなたは小麦、大麦、そら豆、レンズ豆、あわ、裸麦を取り、それらを一つの器に入れ、それでパンを作り、あなたがわきを下にして横たわっている日数、すなわち、三百九十日間それを食べよ。
10 あなたが食べる食物は、一日分二十シェケルを量って、一日一回それを食べよ。
11 あなたの飲む水も、一日分一ヒンの六分の一を量って、それを一日一回飲め。
12 あなたの食物は大麦のパン菓子のようにして食べよ。それを彼らの目の前で、人の糞で焼け。」
13 それから主は仰せられた。「このように、イスラエルの民は、わたしが追いやる国々の中で、彼らの汚れたパンを食べなければならない。」
14 そこで、私は言った。「ああ、神、主よ。私はかつて、自分を汚したことはありません。幼い時から今まで、死んだ獣や、野獣に裂き殺されたものを食べたことはありません。また、いけにえとして汚れている肉を口にしたこともありません。」
15 すると、主は私に仰せられた。「では、人の糞の代わりに牛の糞でやらせよう。あなたはその上で自分のパンを焼け。」
16 そして、私に仰せられた。「人の子よ。見よ。わたしはエルサレムで、パンのたくわえをなくしてしまおう。それで彼らはこわごわパンを量って食べ、おびえながら水を量って飲むであろう。
17 それはパンと水が乏しくなるからだ。彼らは自分たちの咎のために、みなやせ衰え、朽ち果てよう。

5章
1 人の子よ。あなたは鋭い剣を取り、それを床屋のかみそりのように使って、あなたの頭と、ひげをそり、その毛をはかりで量って等分せよ。
2 その三分の一を、包囲の期間の終わるとき、町の中で焼き、またほかの三分の一を取り、町の回りでそれを剣で打ち、残りの三分の一を、風に吹き散らせ。わたしは剣を抜いて彼らのあとを追う。
3 あなたはそこから少しの毛を取り、それをあなたの衣のすそで包み、
4 そのうちからいくらかを取って、火の中にくべ、それを火で焼け。火がその中から出て、イスラエルの全家に燃え移ろう。」
5 神である主はこう仰せられる。「これがエルサレムだ。わたしはこれを諸国の民の真ん中に置き、その回りを国々で取り囲ませた。
6 エルサレムは諸国の民よりも悪事を働いて、わたしの定めに逆らい、その回りの国々よりもわたしのおきてに逆らった。実に、エルサレムは、わたしの定めをないがしろにし、わたしのおきてに従って歩まなかった。」
7 それゆえ、神である主はこう仰せられる。「あなたがたは、あなたがたの回りの諸国の民よりも狂暴で、わたしのおきてに従って歩まず、わたしの定めを行わず、それどころか、あなたがたの回りの諸国の民の定めさえ行わなかった。」
8 それゆえ、神である主はこう仰せられる。「今、わたしもあなたを攻め、諸国の民の目の前で、あなたにさばきを下す。
9 あなたのしたすべての忌みきらうべきことのために、今までしたこともなく、これからもしないようなことを、あなたのうちで行う。
10 それで、あなたのうちの父たちは自分の子どもを食べ、子どもたちは、自分の父を食べるようになる。わたしは、あなたにさばきを下し、あなたのうちの残りの者をすべて四方に散らす。
11 それゆえ、――わたしは生きている。神である主の御告げ――あなたはあなたのすべての忌むべきものと、すべての忌みきらうべきことで、わたしの聖所を汚したので、わたしはあなたを取り去り、わたしはあなたを惜しまず、また、あわれまない。
12 あなたの三分の一はあなたのうちで疫病で死ぬか、あるいは、ききんで滅び、三分の一はあなたの回りで剣に倒れ、残りの三分の一を、わたしは四方に散らし、剣を抜いて彼らのあとを追う。
13 わたしの怒りが全うされると、わたしは彼らに対するわたしの憤りを静めて満足する。わたしが彼らに対する憤りを全うするとき、彼らは、主であるわたしが熱心に語ったことを知ろう。
14 わたしは、あなたの回りの諸国の民の中で、通り過ぎるすべての者の目の前で、あなたを廃墟とし、そしりとする。
15 わたしが怒りと憤りと譴責とをもって、あなたにさばきを下すとき、あなたは回りの諸国の民のそしりとなり、ののしりとなり、戒め、恐れとなる。主であるわたしがこれを告げる。
16 わたしがひどいききんの矢をあなたがたに放つとき、あなたがたは滅びてしまおう。わたしがそれを放つのは、ききんをいっそうひどくして、あなたがたのパンのたくわえをなくし、あなたがたを滅ぼすためである。
17 わたしはあなたがたにききんと、悪い獣を送る。彼らはあなたに子を失わせる。疫病と虐殺とがあなたのうちに起こる。わたしはあなたに剣を臨ませる。主であるわたしがこれを告げる。」

6章
1 次のような主のことばが私にあった。
2 「人の子よ。あなたの顔をイスラエルの山々に向け、それらに向かって預言して、
3 言え。
イスラエルの山々よ。神である主のことばを聞け。神である主は、山や丘、谷川や谷に向かってこう仰せられる。見よ。わたしは剣をあなたがたにもたらし、あなたがたの高き所を打ちこわす。
4 あなたがたの祭壇は荒らされ、あなたがたの香の台は砕かれる。わたしはあなたがたのうちの刺し殺された者どもを、あなたがたの偶像の前に投げ倒す。
5 わたしは、イスラエルの民の死体を彼らの偶像の前に置き、あなたがたの骨をあなたがたの祭壇の回りにまき散らす。
6 あなたがたがどこに住もうとも、町々は廃墟となり、高き所は荒らされる。あなたがたの祭壇は廃墟となり、罪に定められる。あなたがたの偶像が砕きに砕かれ、あなたがたの香の台は切り倒され、あなたがたのしたわざは消し去られ、
7 刺し殺された者があなたがたのうちに横たわるとき、あなたがたは、わたしが主であることを知ろう。
8 しかし、わたしは、あなたがたのある者を残しておく。わたしがあなたがたを国々に追い散らすとき、剣をのがれた者たちを諸国の民の中におらせる。
9 あなたがたのうちののがれた者たちは、とりこになって行く国々で、わたしを思い出そう。それは、わたしから離れる彼らの姦淫の心と、偶像を慕う彼らの姦淫の目をわたしが打ち砕くからだ。彼らが自分たちのあらゆる忌みきらうべきことをしたその悪をみずからいとうようになるとき、
10 彼らは、わたしが主であること、また、わたしがゆえもなくこのわざわいを彼らに下すと言ったのではないことを知ろう。」
11 神である主はこう仰せられる。「あなたは、手をたたき、足を踏み鳴らして、剣とききんと疫病とによって倒れるイスラエルの家の忌みきらうべきすべての悪に対して、『ああ』と叫べ。
12 遠くにいる者は疫病で死に、近くにいる者は剣に倒れ、生き残ってとどめられている者はききんで死ぬ。彼らへのわたしの憤りは全うされる。
13 彼らのうちの刺し殺された者が、彼らの偶像の間、その祭壇の回りや、すべての高い丘の上、山々のすべての頂、すべての青木の下や、すべての茂った樫の木の下、彼らがすべての偶像になだめのかおりをたいた所に横たわるとき、あなたがたは、わたしが主であることを知ろう。
14 わたしが彼らの上に手を伸ばし、すべて彼らの住む所、荒野からリブラまで、その地を荒れ果てさせて荒廃した地とするとき、彼らは、わたしが主であることを知ろう。」

7章
1 ついで、私に次のような主のことばがあった。
2 「人の子よ。イスラエルの地について神である主はこう仰せられる。『もう終わりだ。この国の四隅にまで終わりが来た。
3 今、あなたに終わりが来た。わたしの怒りをあなたのうちに送り、あなたの行いにしたがって、あなたをさばき、あなたのすべての忌みきらうべきわざに報いをする。
4 わたしはあなたを惜しまず、あわれまない。わたしがあなたの行いに仕返しをし、あなたのうちの忌みきらうべきわざをあらわにするとき、あなたがたは、わたしが主であることを知ろう。』」
5 神である主はこう仰せられる。「わざわいが、ただわざわいが来る。
6 終わりが来る。その終わりが来る。あなたを起こしに、今、やって来る。
7 この地に住む者よ。あなたの上に終局が来る。その時が来る。その日は近い。しかし、山々での歓声の日ではなく、恐慌の日だ。
8 今、わたしはただちに、憤りをあなたに注ぎ、あなたへのわたしの怒りを全うする。わたしはあなたの行いにしたがって、あなたをさばき、あなたのすべての忌みきらうべきわざに報いをする。
9 わたしは惜しまず、あわれまない。わたしがあなたの行いに仕返しをし、あなたのうちの忌みきらうべきわざをあらわにするとき、あなたがたは、わたしがあなたがたを打っている主であることを知ろう。
10 見よ。その日だ。その日が来る。あなたの終局がやって来ている。杖が花を咲かせ、高慢がつぼみを出した。
11 暴虐はつのって悪の杖となり、彼らも、その群集も、彼らの富もなくなり、彼らのために嘆く者もいなくなる。
12 その時が来た。その日が近づいた。買う者も喜ぶな。売る者も嘆くな。燃える怒りがそのすべての群集にふりかかるから。
13 売る者は、生きながらえても、売った物を取り返せない。幻がそのすべての群集にあっても、群集は帰らない。だれも、自分の不義のうちにいながら、奮い立って生きることはできないからだ。
14 ラッパが吹き鳴らされ、みなの準備ができても、だれも戦いに行かない。わたしの燃える怒りがそのすべての群集にふりかかるからだ。
15 外には剣、内には疫病とききんがあり、野にいる者は剣に死に、町にいる者はききんと疫病に滅ぼし尽くされる。
16 それをのがれた者が逃げて、山々に行っても、彼らは谷間の鳩のようになって、みな自分の不義のために泣き悲しむ。
17 彼らはみな気力を失い、彼らのひざもみな震える。
18 彼らは荒布を身にまとい、恐怖に包まれ、彼らはみな恥じて顔を赤くし、彼らの頭はみなそられてしまう。
19 彼らは銀を道ばたに投げ捨て、彼らの金は汚物のようになる。銀も金も、主の激しい怒りの日に彼らを救い出すことはできない。それらは彼らの飢えを飽き足らせることも、彼らの腹を満たすこともできない。それらが彼らを不義に引き込んだからだ。
20 彼らはこれを、美しい飾り物として誇り、これで彼らの忌みきらうべきもの、忌むべきものの像を造った。それで、わたしはそれを、彼らにとって汚物とする。
21 わたしはそれを他国人の手に獲物として渡し、この国の悪者どもに分捕り物として渡し、それを汚させる。
22 わたしは彼らから顔をそむけ、わたしの聖なる所を汚させる。強盗はそこに入り込み、そこを汚そう。
23 鎖を作れ。この国は虐殺に満ち、この町は暴虐に満ちているからだ。
24 わたしは異邦の民の中で最も悪い者どもを来させて、彼らの家々を占領させ、有力者たちの高ぶりをくじき、彼らの聖所を汚させよう。
25 苦悩がやって来る。彼らは平和を求めるが、それはない。
26 災難の上に災難が来、うわさがうわさを生み、彼らは預言者に幻を求めるようになる。祭司は律法を失い、長老はさとしを失う。
27 王は喪に服し、君主は恐れにつつまれ、その地の民の手はわななく。わたしが彼らの行いにしたがって彼らに報い、彼らのやり方にしたがって彼らをさばくとき、彼らは、わたしが主であることを知ろう。」

8章
1 第六年の第六の月の五日、私が自分の家にすわっていて、ユダの長老たちも私の前にすわっていたとき、神である主の御手が私の上に下った。
2 私が見ると、火のように見える姿があった。その腰と見える所から下のほうは火で、その腰から上のほうは青銅の輝きのように輝いて見えた。
3 すると、その方は手の形をしたものを伸ばし、私の髪のふさをつかんだ。すると、霊が私を地と天との間に持ち上げ、神々しい幻のうちに私をエルサレムへ携え行き、ねたみを引き起こすねたみの偶像のある、北に面する内庭の門の入口に連れて行った。
4 なんと、そこには、私がかつて谷間で見た姿と同じようなイスラエルの神の栄光があった。
5 その方は私に仰せられた。「人の子よ。さあ、目を上げて北のほうを見よ。」そこで、私が目を上げて北のほうを見ると、北のほうの祭壇の門の入口にねたみの偶像があった。
6 この方は私に仰せられた。「人の子よ。あなたは彼らのしていることが見えるか。イスラエルの家は、わたしの聖所から遠く離れようとして、ここで大きな忌みきらうべきことをしているではないか。あなたはなおまた、大きな忌みきらうべきことを見るだろう。」
7 それから、この方は私を庭の入口に連れて行った。私が見ると、壁に一つの穴があった。
8 この方は私に仰せられた。「人の子よ。さあ、壁に穴をあけて通り抜けよ。」私が壁に穴をあけて通り抜けると、一つの入口があった。
9 この方は私に仰せられた。「入って行き、彼らがそこでしている悪い忌みきらうべきことを見よ。」
10 私が入って行って見ると、なんと、はうものや忌むべき獣のあらゆる像や、イスラエルの家のすべての偶像が、回りの壁一面に彫られていた。
11 また、イスラエルの家の七十人の長老が、その前に立っており、その中にはシャファンの子ヤアザヌヤも立っていて、彼らはみなその手に香炉を持ち、その香の濃い雲が立ち上っていた。
12 この方は私に仰せられた。「人の子よ。あなたは、イスラエルの家の長老たちがおのおの、暗い所、その石像の部屋で行っていることを見たか。彼らは、『主は私たちを見ておられない。主はこの国を見捨てられた』と言っている。」
13 さらに、私に仰せられた。「あなたはなおまた、彼らが行っている大きな忌みきらうべきことを見るだろう。」
14 ついでこの方は私を、主の宮の北の門の入口へ連れて行った。するとそこには、女たちがタンムズのために泣きながらすわっていた。
15 この方は私に仰せられた。「人の子よ。これを見たであろうが、あなたはなおまた、これよりも大きな忌みきらうべきことを見るだろう。」
16 そして、この方は私を主の宮の内庭に連れて行った。すると、主の宮の本堂の入口の玄関と祭壇との間に二十五人ばかりの人がおり、彼らは主の宮の本堂に背を向け、顔を東のほうに向けて、東のほうの太陽を拝んでいた。
17 この方は私に仰せられた。「人の子よ。あなたはこれを見たか。ユダの家にとって、彼らがここでしているような忌みきらうべきことをするのは、ささいなことだろうか。彼らはこの地を暴虐で満たし、わたしの怒りをいっそう駆り立てている。見よ。彼らはぶどうのつるを自分たちの鼻にさしている。
18 だから、わたしも憤って事を行う。わたしは惜しまず、あわれまない。彼らがわたしの耳に大声で叫んでも、わたしは彼らの言うことを聞かない。」

9章
1 この方は私の耳に大声で叫んで仰せられた。「この町を罰する者たちよ。おのおの破壊する武器を手に持って近づいて来い。」
2 見ると、六人の男が、おのおの打ちこわす武器を手に持って、北に面する上の門を通ってやって来た。もうひとりの人が亜麻布の衣を着、腰には書記の筆入れをつけて、彼らの中にいた。彼らは入って来て、青銅の祭壇のそばに立った。
3 そのとき、ケルブの上にあったイスラエルの神の栄光が、ケルブから立ち上り、神殿の敷居へ向かった。それから、腰に書記の筆入れをつけ、亜麻布の衣を着ている者を呼び寄せて、
4 主は彼にこう仰せられた。「町の中、エルサレムの中を行き巡り、この町で行われているすべての忌みきらうべきことのために嘆き、悲しんでいる人々の額にしるしをつけよ。」
5 また、私が聞いていると、ほかの者たちに、こう仰せられた。「彼のあとについて町の中を行き巡って、打ち殺せ。惜しんではならない、あわれんではならない。
6 年寄りも、若い男も、若い女も、子どもも、女たちも殺して滅ぼせ。しかし、あのしるしのついた者にはだれにも近づいてはならない。まずわたしの聖所から始めよ。」そこで、彼らは神殿の前にいた老人たちから始めた。
7 ついで主は彼らに仰せられた。「宮を汚し、死体で庭を満たせ。さあ行け。」彼らは出て行って、町の中で打ち殺した。
8 彼らが打ち殺しているとき、私は残っていて、ひれ伏し、叫んで言った。「ああ、神、主よ。あなたはエルサレムの上にあなたの憤りを注ぎ出して、イスラエルの残りの者たちを、ことごとく滅ぼされるのでしょうか。」
9 すると、主は私に仰せられた。「イスラエルとユダの家の咎は非常に大きく、この国は虐殺の血で満ち、町も罪悪で満ちている。それは、彼らが、『主はこの国を見捨てられた。主は見ておられない』と言ったからだ。
10 だから、わたしも惜しまず、あわれまない。わたしは彼らの頭上に彼らの行いを返す。」
11 ちょうどそのとき、腰に筆入れをつけ、亜麻布の衣を着ているその人が報告してこう言った。「あなたが私に命じたとおりに私は行いました。」

10章
1 私が見ていると、ケルビムの頭の上の大空に、サファイヤのような何か王座に似たものがあって、それが、ケルビムの上に現れた。
2 主は亜麻布の衣を着た者に命じて言われた。「ケルブの下にある車輪の間に入り、ケルビムの間の炭火をあなたの両手に満たし、それを町の上にまき散らせ。」すると、この人は私の目の前でそこに入って行った。
3 その人が入って行ったとき、ケルビムは神殿の右側に立っていて、雲がその内庭を満たしていた。
4 主の栄光がケルブの上から上り、神殿の敷居に向かうと、神殿は雲で満たされ、また、庭は主の栄光の輝きで満たされた。
5 そのとき、ケルビムの翼の音が、全能の神の語る声のように、外庭にまで聞こえた。
6 主が亜麻布の衣を着た者に命じて、「車輪の間、すなわちケルビムの間から火を取れ」と仰せられたとき、この人は入って行って、一つの輪のそばに立った。
7 すると、一つのケルブはケルビムの間から、ケルビムの間にある火のほうに手を伸ばして、その火を取り、亜麻布の衣を着た者の両手にそれを盛った。この人はそれを受け取ると、出て行った。
8 さらに、ケルビムの翼の下から人の手の形のものが現れた。
9 私が見ると、ケルビムのそばに四つの輪があり、一つの輪は一つのケルブのそばに、他の輪は他のケルブのそばにそれぞれあった。その輪は緑柱石の輝きのように見えた。
10 それらの形は、四つともよく似ていて、ちょうど一つの輪が他の輪の中にあるようであった。
11 それらが行くとき、それらは四方に向かって行き、行くときには、それらは向きを変えなかった。なぜなら、頭の向かう所に、他の輪も従い、それらが行くときには向きを変えなかったからである。
12 それらのからだ全体と、その背、その手、その翼、さらに輪、すなわちその四つの輪には、その回りに目がいっぱいついていた。
13 私はそれらの輪が「車輪」と呼ばれているのを聞いた。
14 そのおのおのには四つの顔があり、第一の顔はケルブの顔、第二の顔は人間の顔、第三の顔は獅子の顔、第四の顔は鷲の顔であった。
15 そのとき、ケルビムが飛び立ったが、それは、私がかつてケバル川のほとりで見た生きものであった。
16 ケルビムが行くと、輪もそのそばを行き、ケルビムが翼を広げて地上から上るとき、輪もそのそばを離れず向きを変えなかった。
17 ケルビムが立ち止まると、輪も立ち止まり、ケルビムが上ると、輪もいっしょに上った。それは、生きものの霊が輪の中にあったからである。
18 主の栄光が神殿の敷居から出て行って、ケルビムの上にとどまった。
19 すると、ケルビムが翼を広げて、私の前で、地上から上って行った。彼らが出て行くと、輪もそのそばについて行った。彼らが主の宮の東の門の入口で立ち止まると、イスラエルの神の栄光がその上をおおった。
20 彼らは、かつて私がケバル川のほとりで、イスラエルの神の下に見た生きものであった。私は彼らがケルビムであることを知った。
21 彼らはおのおの四つずつ顔を持ち、おのおの四つの翼を持っていた。その翼の下には、人間の手のようなものがあった。
22 彼らの顔かたちは、私がかつてケバル川のほとりでその容貌としるしを見たとおりの顔であった。彼らはみな、前のほうへまっすぐ進んで行った。

11章
1 そのとき、霊が私を引き上げて、主の宮の東に面した東の門に連れて行った。ちょうど、その門の入口には二十五人の者がいて、その中に、私は、民の長であるアズルの子ヤアザヌヤと、ベナヤの子ペラテヤがいるのを見た。
2 主は私に仰せられた。「人の子よ。この者たちは、この町で、邪悪な計画を立て、悪いはかりごとをめぐらし、
3 『家を建てるにはまだ間がある。この町はなべであり、私たちはその肉だ』と言っている。
4 だから、彼らに向かって預言せよ。人の子よ。預言せよ。」
5 ついで主の霊が私に下り、私に仰せられた。「主はこう仰せられる、と言え。イスラエルの家よ。あなたがたはあのように言ったが、わたしは、あなたがたの心に浮かぶことどもをよく知っている。
6 あなたがたはこの町に刺し殺された者をふやし、死体でその道ばたを満たした。
7 それゆえ、神である主はこう仰せられる。あなたがたが町の中に置いた死体は肉であり、この町はなべである。しかしわたしは、あなたがたをその中から取り出そう。
8 あなたがたは剣を恐れるが、わたしはあなたがたの上に剣をもたらす。――神である主の御告げ――
9 わたしはあなたがたを町から連れ出して、他国人の手に渡し、あなたがたにさばきを下す。
10 あなたがたが剣に倒れ、わたしがイスラエルの国境であなたがたをさばくとき、あなたがたは、わたしが主であることを知ろう。
11 この町はあなたがたにとってなべとはならず、あなたがたはその中の肉とはならない。わたしは、イスラエルの国境であなたがたをさばこう。
12 あなたがたは、わたしが主であることを知ろう。あなたがたが、わたしのおきてに従って歩まず、わたしの定めを守らず、あなたがたの回りにいる諸国の民のならわしに従ったからである。」
13 こうして、私が預言しているとき、ベナヤの子ペラテヤが死んだ。そこで、私はひれ伏し、大声で叫んで言った。「ああ、神、主よ。あなたはイスラエルの残りの者たちを、ことごとく滅ぼされるのでしょうか。」
14 そのとき、私に次のような主のことばがあった。
15 「人の子よ。あなたの兄弟、あなたの同胞、あなたの身近な親類の者たち、またイスラエルの全家のすべての者に対して、エルサレムの住民は、『主から遠く離れよ。この地は私たちの所有として与えられているのだ』と言った。
16 それゆえ言え。『神である主はこう仰せられる。わたしは彼らを遠く異邦の民の中へ移し、国々の中に散らした。しかし、わたしは彼らが行ったその国々で、しばらくの間、彼らの聖所となっていた。』
17 それゆえ言え。『神である主はこう仰せられる。わたしはあなたがたを、国々の民のうちから集め、あなたがたが散らされていた国々からあなたがたを連れ戻し、イスラエルの地をあなたがたに与える。』
18 彼らがそこに来るとき、すべての忌むべきもの、すべての忌みきらうべきものをそこから取り除こう。
19 わたしは彼らに一つの心を与える。すなわち、わたしはあなたがたのうちに新しい霊を与える。わたしは彼らのからだから石の心を取り除き、彼らに肉の心を与える。
20 それは、彼らがわたしのおきてに従って歩み、わたしの定めを守り行うためである。こうして、彼らはわたしの民となり、わたしは彼らの神となる。
21 しかし、彼らの忌むべきものや、忌みきらうべきものの心を、自分の心として歩む者には、彼らの頭上に彼らの行いを返そう。――神である主の御告げ――」
22 ケルビムが翼を広げると、輪もそれといっしょに動き出し、イスラエルの神の栄光がその上のほうにあった。
23 主の栄光はその町の真ん中から上って、町の東にある山の上にとどまった。
24 また、霊が私を引き上げ、神の霊によって幻のうちに私をカルデヤの捕囚の民のところへ連れて行った。そして、私が見たその幻は、私から去って上って行った。
25 そこで私は、主が私に示されたことをことごとく捕囚の民に告げた。

12章
1 ついで、私に次のような主のことばがあった。
2 「人の子よ。あなたは反逆の家の中に住んでいる。彼らは反逆の家だから、見る目があるのに見ず、聞く耳があるのに聞こうとしない。
3 人の子よ。あなたは捕囚のための荷物を整え、彼らの見ている前で、昼のうちに移れ。彼らの見ている前で、今いる所から他の所へ移れ。もしかしたら、彼らに自分たちが反逆の家であることがわかるかもしれない。
4 あなたは、自分の荷物を昼のうちに彼らの見ている前で、捕囚のための荷物のようにして持ち出し、捕囚に行く人々のように、彼らの見ている前で、夕方、出て行け。
5 彼らの見ている前で、あなたは壁に穴をあけ、そこから出て行け。
6 彼らの見ている前で、あなたは荷物を肩に負い、暗いうちに出て行き、顔をおおって地を見るな。わたしがあなたをイスラエルの家のためにしるしとしたからだ。」
7 そこで、私は命じられたとおりに、私の荷物を捕囚のための荷物のようにして昼のうちに持ち出し、夕方、自分の手で壁に穴をあけ、彼らの見ている前で、暗いうちに荷物を背負って出て行った。
8 翌朝、私に次のような主のことばがあった。
9 「人の子よ。反逆の家、イスラエルの家は、あなたに、『何をしているのか』と尋ねなかったか。
10 彼らに言え。『神である主はこう仰せられる。この宣告は、エルサレムの君主、およびそこにいるイスラエルの全家にかかわるものである。』
11 また言え。『私はあなたがたへのしるしである。私がしたようなことが彼らにもなされる。彼らはとりことなって引いて行かれる。
12 彼らのうちにいる君主は、暗いうちに荷物を背負って出て行く。出て行けるように壁に穴があけられる。彼は顔をおおうであろう。彼は自分の目でその地をもう見ないからである。』
13 わたしはまた、彼の上にわたしの網をかけ、彼はわたしのわなにかかる。わたしは彼をカルデヤ人の地のバビロンへ連れて行く。しかし、彼はその地を見ないで、そこで死のう。
14 わたしはまた、彼の回りにいて彼を助ける者たちや、彼の軍隊をみな、四方に追い散らし、剣を抜いて彼らのあとを追う。
15 わたしが彼らを諸国の民の中に散らし、国々に追い散らすとき、彼らは、わたしが主であることを知ろう。
16 彼らが行く先の諸国の民の中で、自分たちの、忌みきらうべきわざをことごとく知らせるために、わたしが彼らのうちのわずかな者を、剣やききんや疫病から免れさせるとき、彼らは、わたしが主であることを知ろう。」
17 ついで、私に次のような主のことばがあった。
18 「人の子よ。震えながらあなたのパンを食べ、おののきながら、こわごわあなたの水を飲め。
19 この地の人々に言え。『神である主は、イスラエルの地のエルサレムの住民について、こう仰せられる。彼らは自分たちのパンをこわごわ食べ、自分たちの水をおびえながら飲むようになる。その地が、そこに住むすべての者の暴虐のために、やせ衰えるからである。
20 人の住んでいた町々が廃墟となり、その地が荒れ果てるそのとき、あなたがたは、わたしが主であることを知ろう。』」
21 さらに、私に次のような主のことばがあった。
22 「人の子よ。あなたがたがイスラエルの地について、『日は延ばされ、すべての幻は消えうせる』と言っているあのことわざは、どういうことなのか。
23 それゆえ、神である主はこう仰せられると言え。『わたしは、あのことわざをやめさせる。それで、彼らはイスラエルでは、もうくり返してそれを言わなくなる。かえって、その日は近づき、すべての幻は実現する』と彼らに告げよ。
24 もう、むなしい幻も、へつらいの占いもことごとく、イスラエルの家からなくなるからだ。
25 それは、主であるわたしが語り、わたしが語ったことを実現し、決して延ばさないからだ。反逆の家よ。あなたがたが生きているうちに、わたしは言ったことを成就する。――神である主の御告げ――」
26 さらに、私に次のような主のことばがあった。
27 「人の子よ。今、イスラエルの家は言っている。『彼が見ている幻はずっと後のことについてであり、はるか遠い将来について預言しているのだ。』
28 それゆえ、彼らに言え。『神である主はこう仰せられる。わたしが言ったことはすべてもう延びることはなく、必ず成就する。』――神である主の御告げ――」

13章
1 次のような主のことばが私にあった。
2 「人の子よ。預言をしているイスラエルの預言者どもに対して預言せよ。自分の心のままに預言する者どもに向かって、主のことばを聞けと言え。
3 神である主はこう仰せられる。自分で何も見ないのに、自分の霊に従う愚かな預言者どもにわざわいが来る。
4 イスラエルよ。あなたの預言者どもは、廃墟にいる狐のようだ。
5 あなたがたは、主の日に、戦いに耐えるために、破れ口を修理もせず、イスラエルの家の石垣も築かなかった。
6 彼らはむなしい幻を見、まやかしの占いをして、『主の御告げ』と言っている。主が彼らを遣わされないのに。しかも、彼らはそのことが成就するのを待ち望んでいる。
7 あなたがたはむなしい幻を見、まやかしの占いをしていたではないか。わたしが語りもしないのに『主の御告げ』と言っている。
8 それゆえ、神である主はこう仰せられる。あなたがたは、むなしいことを語り、まやかしの幻を見ている。それゆえ今、わたしはあなたがたに立ち向かう。――神である主の御告げ――
9 わたしは、むなしい幻を見、まやかしの占いをしている預言者どもに手を下す。彼らはわたしの民の交わりに加えられず、イスラエルの家の籍にも入れられない。イスラエルの地にも入ることができない。このとき、あなたがたは、わたしが神、主であることを知ろう。
10 実に、彼らは、平安がないのに『平安』と言って、わたしの民を惑わし、壁を建てると、すぐ、それをしっくいで上塗りしてしまう。
11 しっくいで上塗りする者どもに言え。『それは、すぐはげ落ちる。』大雨が降り注ぎ、わたしが雹を降らせ、激しい風を吹きつける。
12 すると、壁が倒れ落ちる。人々はあなたがたに向かって、『上塗りしたしっくいはどこにあるのか』と言わないだろうか。
13 それゆえ、神である主はこう仰せられる。わたしは、憤って激しい風を吹きつけ、怒って大雨を降り注がせ、憤って雹を降らせて、こわしてしまう。
14 あなたがたがしっくいで上塗りした壁を、わたしが打ちこわし、地に倒してしまうので、その土台までもあばかれてしまう。それが倒れ落ちて、あなたがたがその中で滅びるとき、あなたがたは、わたしが主であることを知ろう。
15 わたしは、その壁と、それをしっくいで上塗りした者どもへのわたしの憤りを全うして、あなたがたに言う。壁もなくなり、それにしっくいを塗った者どもも、いなくなった。
16 エルサレムについて預言し、平安がないのに平安の幻を見ていたイスラエルの預言者どもよ。――神である主の御告げ――
17 人の子よ。自分の心のままに預言するあなたの民の娘たちに、あなたの顔を向け、彼らに預言して、
18 言え。神である主はこう仰せられる。みなの手首に呪法のひもを縫い合わせ、あらゆる高さの頭に合うようにベールを作って、人々をわなにかける女たちにわざわいが来る。あなたがたは、わたしの民である人々をわなにかけて、自分たちのために人々を生かしているのだ。
19 あなたがたは、ひとつかみの大麦のため、少しばかりのパンのために、まやかしに聞き従うわたしの民にまやかしを行い、死んではならない者たちを死なせ、生きてはならない者たちを生かして、わたしの民のうちでわたしを汚した。
20 それゆえ、神である主はこう仰せられる。見よ。わたしは、あなたがたが、人々を鳥を取るようにわなにかけたのろいのひもに立ち向かう。それらをあなたがたの腕からもぎ取り、あなたがたが鳥を取るようにわなにかけた人々を、わたしが放す。
21 わたしは、あなたがたのベールをはがし、わたしの民をあなたがたの手から救い出す。わなにかかった者たちは、もうあなたがたの手のうちにいなくなる。このとき、あなたがたは、わたしが主であることを知ろう。
22 あなたがたは、わたしが悲しませなかったのに、正しい人の心を偽りで悲しませ、悪者を力づけ、彼が悪の道から立ち返って生きるようにしなかった。
23 それゆえ、あなたがたは、もう、むなしい幻も見ることができず、占いもできなくなる。わたしは、わたしの民をあなたがたの手から救い出す。このとき、あなたがたは、わたしが主であることを知ろう。」

14章
1 イスラエルの長老たちの幾人かが来て、私の前にすわった。
2 そのとき、私に次のような主のことばがあった。
3 「人の子よ。これらの者たちは、自分たちの偶像を心の中に秘め、自分たちを不義に引き込むものを、顔の前に置いている。わたしは、どうして彼らの願いを聞いてやれようか。
4 それゆえ、彼らに告げよ。神である主はこう仰せられると言え。心の中に偶像を秘め、不義に引き込むものを自分の顔の前に置きながら、預言者のところに来るすべてのイスラエルの家の者には、主であるわたしが、その多くの偶像に応じて答えよう。
5 偶像のために、みなわたしから離されてしまったイスラエルの家の心をわたしがとらえるためである。
6 それゆえ、イスラエルの家に言え。神である主はこう仰せられる。悔い改めよ。偶像を捨て去り、すべての忌みきらうべきものをあなたがたの前から遠ざけよ。
7 イスラエルの家の者でも、イスラエルにいる在留異国人でも、だれでもわたしから離れ、心の中に偶像を秘め、不義に引き込むものを顔の前に置きながら、わたしに尋ね求めようと、預言者のところに来る者には、主であるわたしが答えよう。
8 わたしがそのような者から顔をそむけ、彼をしるしとし、語りぐさとして、わたしの民のうちから彼を断ち滅ぼすとき、あなたがたは、わたしが主であることを知ろう。
9 もし預言者が惑わされて、ことばを語るなら、――主であるわたしがその預言者を惑わしたのである――わたしは彼に手を伸ばして、わたしの民イスラエルのうちから彼を根絶やしにする。
10 こういう者たちは、自分たちの咎を負う。この預言者の咎は、尋ね求めた者の咎と同じである。
11 それは、イスラエルの家が、二度とわたしから迷い出ず、重ねて自分たちのそむきの罪によって自分自身を汚さないためであり、彼らがわたしの民となり、わたしも彼らの神となるためである。――神である主の御告げ――」
12 次のような主のことばが私にあった。
13 「人の子よ。国が、不信に不信を重ねてわたしに罪を犯し、そのためわたしがその国に手を伸ばし、そこのパンのたくわえをなくし、その国にききんを送り、人間や獣をそこから断ち滅ぼすなら、
14 たとい、そこに、ノアとダニエルとヨブの、これら三人の者がいても、彼らは自分たちの義によって自分たちのいのちを救い出すだけだ。――神である主の御告げ――
15 もし、その地にわたしが悪い獣を行き巡らせ、その地を不毛にし、荒れ果てさせ、獣のために通り過ぎる者もなくなるとき、
16 たとい、その地にこれら三人の者がいても、――わたしは生きている。神である主の御告げ――彼らは決して自分の息子も娘も救い出すことができない。ただ彼ら自身だけが救い出され、その地は荒れ果てる。
17 あるいは、わたしがその地に剣を送り、『剣よ。この地を行き巡れ』と言って、人間や獣をそこから断ち滅ぼすとき、
18 たとい、その地にこれら三人の者がいても、――わたしは生きている。神である主の御告げ――彼らは決して自分の息子も娘も救い出すことができない。ただ彼ら自身だけが救い出される。
19 あるいは、わたしがその地に疫病を送って、人間や獣をそこから断ち滅ぼすために、血を流してわたしの憤りをその地に注ぐとき、
20 たとい、そこに、ノアとダニエルとヨブがいても、――わたしは生きている。神である主の御告げ――彼らは決して息子も娘も救い出すことができない。彼らは自分たちの義によって自分たちのいのちを救い出すだけだ。
21 まことに、神である主はこう仰せられる。人間や獣を断ち滅ぼすために、わたしが剣とききんと悪い獣と疫病との四つのひどい刑罰をエルサレムに送るとき、
22 見よ、そこに、のがれた者が残っていて、息子や娘たちを連れ出し、あなたがたのところにやって来よう。あなたがたは彼らの行いとわざとを見るとき、わたしがエルサレムにもたらしたわざわいと、わたしがそこにもたらしたすべての事について、慰められよう。
23 あなたがたは、彼らの行いとわざとを見て慰められる。このとき、あなたがたは、わたしがそこでしたすべての事はゆえもなくしたのではないことを知ろう。――神である主の御告げ――」

15章
1 次のような主のことばが私にあった。
2 人の子よ。ぶどうの木は、森の木立ちの間にあって、その枝が、ほかの木よりどれだけすぐれているのか。
3 その木を使って何かを作るために
その木は切り出されるだろうか。
それとも、あらゆる器具を掛けるために
これを使って木かぎを作るだろうか。
4 見よ。それは、たきぎとして火に投げ入れられ、火がその両端を焼き尽くす。
その中ほども焦げてしまえば、それは何の役に立つだろうか。
5 見よ。それが完全なときでも、何も作れないのに、まして、火がそれを燃やして、焦がせば、もう、それで何が作れよう。
6 それゆえ、神である主はこう仰せられる。
わたしはエルサレムの住民を、わたしがたきぎとして火に投げ入れた、森の木立ちの間のぶどうの木のように、火に投げ入れてしまう。
7 わたしは彼らから顔をそむける。
彼らが火からのがれても、火は彼らを焼き尽くしてしまう。
わたしが彼らから顔をそむけるそのとき、あなたがたは、わたしが主であることを知ろう。
8 彼らがわたしに不信に不信を重ねたので、わたしはこの地を荒れ果てさせる。
――神である主の御告げ――

16章
1 ついで、私に次のような主のことばがあった。
2 「人の子よ。エルサレムにその忌みきらうべきわざをよく知らせて、
3 言え。神である主はエルサレムについてこう仰せられる。あなたの起こりと、あなたの生まれはカナン人の地である。あなたの父はエモリ人、あなたの母はヘテ人であった。
4 あなたの生まれは、あなたが生まれた日に、へその緒を切る者もなく、水で洗ってきよめる者もなく、塩でこする者もなく、布で包んでくれる者もいなかった。
5 だれもあなたを惜しまず、これらの事の一つでもあなたにしてやって、あなたにあわれみをかけようともしなかった。あなたの生まれた日に、あなたはきらわれて、野原に捨てられた。
6 わたしがあなたのそばを通りかかったとき、あなたが自分の血の中でもがいているのを見て、血に染まっているあなたに、『生きよ』と言い、血に染まっているあなたに、くり返して、『生きよ』と言った。
7 わたしはあなたを野原の新芽のように育て上げた。あなたは成長して、大きくなり、十分に円熟して、乳房はふくらみ、髪も伸びた。しかし、あなたはまる裸であった。
8 わたしがあなたのそばを通りかかってあなたを見ると、ちょうど、あなたの年ごろは恋をする時期になっていた。わたしは衣のすそをあなたの上に広げ、あなたの裸をおおい、わたしはあなたに誓って、あなたと契りを結んだ。――神である主の御告げ――そして、あなたはわたしのものとなった。
9 それでわたしはあなたを水で洗い、あなたの血を洗い落とし、あなたに油を塗った。
10 わたしはまた、あや織りの着物をあなたに着せ、じゅごんの皮のはきものをはかせ、亜麻布をかぶらせ、絹の着物を着せた。
11 それから、わたしは飾り物であなたを飾り、腕には腕輪をはめ、首には首飾りをかけ、
12 鼻には鼻輪、両耳には耳輪をつけ、頭には輝かしい冠をかぶせた。
13 こうして、あなたは金や銀で飾られ、あなたは亜麻布や絹やあや織り物を着て、上等の小麦粉や蜜や油を食べた。こうして、あなたは非常に美しくなり、栄えて、女王の位についた。
14 その美しさのために、あなたの名は諸国の民の間に広まった。それは、わたしがあなたにまとわせたわたしの飾り物が完全であったからだ。――神である主の御告げ――
15 ところが、あなたは、自分の美しさに拠り頼み、自分の名声を利用して姦淫を行い、通りかかる人があれば、だれにでも身を任せて姦淫をした。
16 あなたはまた、自分の衣服のいくらかを取り出して、自分のために、まだらに色どった高き所を造り、その上で姦淫を行った。こんな事はあったことがなく、あってはならないことだ。
17 あなたは、わたしが与えた金や銀の美しい品々を取って、自分のために男の像を造り、それと姦淫を行った。
18 あなたはまた、あや織りの着物を取って、それをおおい、わたしの油と、わたしの香とをその前にささげた。
19 あなたは、わたしが与えたわたしのパンや、あなたに食べさせた上等の小麦粉や、油や、蜜までも、その前にささげてなだめのかおりとした。そうしたのだ。――神である主の御告げ――
20 あなたはまた、わたしのために産んだ自分の息子や娘たちを取り、その像にいけにえとしてささげて食べさせた。あなたの姦淫はささいなことだろうか。
21 あなたは、わたしの子どもたちを殺し、これを焼いて、ささげ物とした。
22 あなたは、あらゆる忌みきらうべきことや姦淫をしているとき、かつて自分がまる裸のまま、血の中でもがいていた若かった時のことを思い出さなかった。
23 あなたはこのすべての悪行の後――ああ。わざわいがあなたに来る。神である主の御告げ――
24 あなたは自分のために小高い家を建て、どこの広場にも高台を造り、
25 どこの辻にも高台を築き、通りかかるすべての人に身を任せ、姦淫を重ねて自分の美しさを忌みきらうべきものとした。
26 あなたは、良いからだをした隣のエジプト人と姦通し、ますます姦淫を重ねてわたしの怒りを引き起こした。
27 見よ。わたしは、あなたに手を伸ばして、あなたの食糧を減らした。そして、あなたを憎む者、あなたのみだらな行いによってはずかしめを受けたペリシテ人の娘たちの思いのままに、あなたを任せた。
28 あなたはそれでもまだ飽き足らず、アッシリヤ人と姦通した。彼らと姦通しても、まだあなたは飽き足らず、
29 商業の地カルデヤとますます姦淫を重ねたが、それでも、あなたは飽き足らなかった。
30 なんとあなたの心は、あえいでいることよ。――神である主の御告げ――あつかましい遊女のするようなこれらのことをことごとく行って。
31 あなたは、どこの辻にも自分の小高い家を建て、どこの広場にも高台を造った。しかし、あなたは報酬をあざけったので、遊女のようではなかった。
32 姦婦は、自分の夫の代わりに、ほかの男と通じるものだ。
33 遊女には、すべて代価が支払われるのに、あなたは、自分のほうから持参金をすべての愛人たちに与え、彼らに贈り物をして、四方からあなたのところに来させて姦淫をした。
34 だから、あなたの姦淫は、ほかの女の場合と反対だ。だれもあなたを求めて姦淫をする者はいなかった。あなたが報酬を支払い、だれもあなたに報酬を支払わなかった。だからあなたは反対のことをしたのだ。
35 それゆえ、遊女よ、主のことばを聞け。
36 神である主はこう仰せられる。あなたは、愛人たちや、忌みきらうべき偶像と姦淫をして、自分の恥ずかしい所を見せ、自分の裸をあらわにし、それらに自分の子をささげて血を流したため、
37 それゆえ、見よ、わたしは今、あなたが戯れたすべての愛人たちや、あなたが恋した者や、憎んだ者をすべて寄せ集め、彼らを四方から集めて、あなたの裸を彼らにさらけ出し、彼らにあなたの裸をすっかり見せよう。
38 わたしは、姦通した女と殺人をした女に下す罰であなたをさばき、ねたみと憤りの血をあなたに注ぐ。
39 わたしは、あなたを彼らの手にゆだねる。彼らはあなたの小高い家をくつがえし、高台をこわし、あなたの着物をはぎ取り、あなたの美しい品々を奪い取り、あなたをまる裸にしておこう。
40 彼らは、集団をあおってあなたを襲わせ、石であなたを打ち殺し、剣であなたを切り倒そう。
41 そのうえ、あなたの家々を火で焼き、多くの女たちの見ている前であなたにさばきを下そう。わたしはあなたの淫行をやめさせる。あなたはもう、報酬を支払わなくなろう。
42 わたしは、あなたに対するわたしの憤りを静め、わたしのねたみをあなたから遠のける。わたしは心を休め、二度と怒るまい。
43 あなたが、自分の若かった時のことを思い出さず、かえって、これらすべてのことでわたしを怒らせたので、見よ、わたしもまた、あなたの頭上にあなたの行いを返す。――神である主の御告げ――あなたはすべての忌みきらうべきわざに、みだらな行いを加えることは、もうすまい。
44 見よ。ことわざを用いる者は、あなたについてこういうことわざを用いよう。『あの母だから、この娘』と。
45 あなたは、自分の夫と子どもをきらった母の娘。自分たちの夫や子どもをきらった姉妹があなたの姉妹。あなたがたの母はヘテ人、あなたがたの父はエモリ人であった。
46 あなたの姉は、その娘たちといっしょに、あなたの左に住んでいるサマリヤであり、あなたの妹は、その娘たちといっしょにあなたの右に住んでいるソドムである。
47 あなたは、ほんのしばらくの間だけ、彼らの道に歩まず、彼らの、忌みきらうべきわざをまねなかったが、ついにあなたのすべての道において、彼らよりも堕落してしまった。
48 わたしは誓って言うが、――神である主の御告げ――あなたの妹ソドムとその娘たちは決して、あなたと、あなたの娘たちがしたほどのことはしなかった。
49 だが、あなたの妹ソドムの不義はこうだった。彼女とその娘たちは高慢で、食物に飽き、安逸をむさぼり、乏しい者や、貧しい者の世話をしなかった。
50 彼女たちは高ぶって、わたしの前で忌みきらうべきことをしたので、わたしはこれを見たとき、彼らを取り除いた。
51 サマリヤもまた、あなたの罪の半分ほども罪を犯さなかった。あなたが彼女たち以上に多くの忌みきらうべきことをしたので、あなたのしたすべての忌みきらうべきことが、あなたの姉妹たちを正しいとした。
52 あなたも、あなたの姉妹たちをかばった恥を負え。あなたが彼女たちよりももっと忌みきらうべきことをして罪を犯したため、彼女たちがあなたよりも正しいとされたからだ。あなたもはずかしめを受けよ。あなたの姉妹たちを正しいとしたあなたの恥を負え。
53 わたしは彼女たちの繁栄を元どおりにする。ソドムとその娘たちの繁栄、サマリヤとその娘たちの繁栄、また彼女たちの中にいるあなたの繁栄を元どおりにする。
54 それは、あなたが、あなた自身の恥を負い、あなたが彼女たちを慰めたときにしたすべての事によって、あなたが恥じるためである。
55 あなたの姉妹たち、ソドムとその娘たちは、もとの所に帰り、サマリヤとその娘たちも、もとの所に帰り、あなたとあなたの娘たちも、もとの所に帰って来る。
56 あなたは、高ぶっていたときには、あなたの妹ソドムを悪いうわさの種にしていたではないか。
57 しかしそれは、あなたの悪があばかれる前のことであって、今はアラムの娘たちや、その回りのすべての者、およびあなたを回りから侮るペリシテ人の娘たちのそしりとなっている。
58 あなたは、自分のみだらな行いと忌みきらうべきわざの報いを受けている。――主の御告げ――
59 まことに、神である主はこう仰せられる。わたしはあなたがしたとおりの事をあなたに返す。あなたは誓いをさげすんで、契約を破った。
60 だが、わたしは、あなたの若かった時にあなたと結んだわたしの契約を覚え、あなたととこしえの契約を立てる。
61 わたしが、あなたの姉と妹とを選び取り、あなたとの契約には含まれていないが、わたしが彼女たちをあなたの娘としてあなたに与えるとき、あなたは自分の行いを思い出し、恥じることになろう。
62 わたしがあなたとの契約を新たにするとき、あなたは、わたしが主であることを知ろう。
63 それは、わたしが、あなたの行ったすべての事について、あなたを赦すとき、あなたがこれを思い出して、恥を見、自分の恥のためにもう口出ししないためである。――神である主の御告げ――」

17章
1 次のような主のことばが私にあった。
2 「人の子よ。イスラエルの家になぞをかけ、たとえを語り、
3 神である主はこう仰せられると言え。
大きな翼、長い羽、色とりどりの豊かな羽毛の大鷲が、レバノンに飛んで来て、杉のこずえを取り、
4 その若枝の先を摘み取り、それを商業の地へ運び、商人の町に置いた。
5 ついで、その地の種も取って来て、肥えた土地に植え、豊かな水のそばに、柳のように植えた。
6 それは生長し、たけは低いが、よくはびこるぶどうの木となった。
その枝は鷲のほうに向き、その根は鷲の下に張り、こうして、ぶどうの木となって、枝を伸ばし、若枝を出した。

7 さて、もう一羽の大きな翼と豊かな羽毛を持つ
大鷲がいた。
見よ。このぶどうの木は、潤いを得るために、根を、その鷲のほうに向けて伸ばし、その枝を、自分が植わっている所から、その鷲のほうに伸ばした。
8 このぶどうの木は、枝を伸ばし、実を結び、みごとなぶどうの木となるために、水の豊かな良い地に植えつけられていた。
9 神である主はこう仰せられると言え。それは栄えている。しかし、主はその根を抜き取り、その実を摘み取り、芽のついた若枝をことごとく枯らしてしまわないだろうか。それは枯れる。それを根こそぎ引き抜くのに、大きな力や多くの軍勢を必要としない。
10 見よ。それが移し植えられたら、栄えるだろうか。東風がそれに吹きつけると、それはすっかり枯れてしまわないだろうか。その芽を出した苗床で、それは枯れてしまう。」
11 次のような主のことばが私にあった。
12 「さあ、反逆の家に言え。これらがどういうことなのか、あなたがたは知らないのか。言え。見よ。バビロンの王がエルサレムに来て、その王とその首長たちを捕らえ、バビロンの自分のところへ彼らを連れて行った。
13 そして彼は王族のひとりを選んで、その者と契約を結び、忠誠を誓わせた。バビロンの王はこの国のおもだった者たちも連れ去っていた。
14 それは、この王国を低くして、立ち上がれないようにし、その契約を守らせて、仕えさせるためであった。
15 ところが、彼はバビロンの王に反逆し、使者をエジプトに送り、馬と多くの軍勢を得ようとした。そんなことをして彼は成功するだろうか。助かるだろうか。契約を破って罰を免れるだろうか。
16 わたしは生きている、――神である主の御告げ――彼は、自分を王位につけた王の住む所、彼が誓いをさげすみ、契約を破ったその相手の王の住む所、バビロンで必ず死ぬ。
17 戦争になって、多くの者を断ち滅ぼそうと、彼が塁を築き塹壕を掘っても、パロは決して大軍勢と大集団で彼をかばわない。
18 彼は誓いをさげすみ、契約を破った。彼は、誓っていながら、しかも、これらすべての事をしたから、決して罰を免れない。
19 それゆえ、神である主はこう仰せられる。わたしは生きている。彼がさげすんだわたしの誓い、彼が破ったわたしの契約、これを必ず彼の頭上に果たそう。
20 わたしは彼の上にわたしの網をかけ、彼はわたしのわなにかかる。わたしは彼をバビロンへ連れて行き、わたしに逆らった不信の罪についてそこで彼をさばく。
21 彼の軍隊ののがれた者もみな剣に倒れ、残された者も四方に散らされる。このとき、あなたがたは、主であるわたしが語ったことを知ろう。」
22 神である主はこう仰せられる。「わたしは、高い杉のこずえを取り、そのうちから、柔らかい若枝の先を摘み取り、わたしはみずからそれを、高くてりっぱな山に植える。
23 わたしがそれをイスラエルの高い山に植えると、それは枝を伸ばし、実を結び、みごとな杉の木となり、その下にはあらゆる種類の鳥が住みつき、その枝の陰に宿る。
24 このとき、野のすべての木は、主であるわたしが、高い木を低くし、低い木を高くし、緑の木を枯らし、枯れ木に芽を出させることを知るようになる。主であるわたしが語り、わたしが行う。」

18章
1 次のような主のことばが私にあった。
2 「あなたがたは、イスラエルの地について、『父が酸いぶどうを食べたので、子どもの歯が浮く』という、このことわざをくり返し言っているが、いったいどうしたことか。
3 わたしは誓って言う。――神である主の御告げ――あなたがたはこのことわざを、イスラエルで、もう決して用いないようになる。
4 見よ。すべてのいのちはわたしのもの。父のいのちも、子のいのちもわたしのもの。罪を犯した者は、その者が死ぬ。
5 もし、正しい者なら、その人は公義と正義とを行い、
6 丘の上で食事をせず、イスラエルの家の偶像を仰ぎ見ず、隣人の妻を汚さず、さわりのある女に近寄らず、
7 だれをもしいたげず、質物を返し、物をかすめず、飢えている者に自分の食物を与え、裸の者に着物を着せ、
8 利息をつけて貸さず、高利を取らず、不正から手を引き、人と人との間を正しくさばき、
9 わたしのおきてに従って歩み、まことをもってわたしの定めを守り行おう。こういう人が正しい人で、必ず生きる。――神である主の御告げ――
10 しかし、彼が子を生み、その子が無法の者で、人の血を流し、先に述べたことの一つにでも違反する場合、
11 すなわち、それらすべてのことをしようともせず、かえって丘の上で食事をし、隣人の妻を汚し、
12 乏しい者や貧しい者をしいたげ、物をかすめ、質物を返さず、偶像を仰ぎ見て、忌みきらうべきことをし、
13 利息をつけて貸し、高利を取るなら、こういう者ははたして生きるだろうか。彼は生きられない。自分がこれらすべての忌みきらうべきことをしたのだから、彼は必ず死に、その血の責任は彼自身に帰する。
14 しかし、彼が子を生み、その子が父の行ったすべての罪を見て反省し、そのようなことを行わず、
15 丘の上で食事をせず、イスラエルの家の偶像を仰ぎ見ず、隣人の妻を汚さず、
16 だれをもしいたげず、質物をとどめておかず、物をかすめず、飢えている者に自分の食物を与え、裸の者に着物を着せ、
17 卑しいことから手を引き、利息や高利を取らず、わたしの定めを行い、わたしのおきてに従って歩むなら、こういう者は自分の父の咎のために死ぬことはなく、必ず生きる。
18 彼の父は、しいたげを行い、兄弟の物をかすめ、良くないことを自分の民の中で行ったので、彼は確かに自分の咎のために死ぬ。
19 あなたがたは、『なぜ、その子は父の咎の罰を負わなくてよいのか』と言う。その子は、公義と正義とを行い、わたしのすべてのおきてを守り行ったので、必ず生きる。
20 罪を犯した者は、その者が死に、子は父の咎について負いめがなく、父も子の咎について負いめがない。正しい者の義はその者に帰し、悪者の悪はその者に帰する。
21 しかし、悪者でも、自分の犯したすべての罪から立ち返り、わたしのすべてのおきてを守り、公義と正義を行うなら、彼は必ず生きて、死ぬことはない。
22 彼が犯したすべてのそむきの罪は覚えられることはなく、彼が行った正しいことのために、彼は生きる。
23 わたしは悪者の死を喜ぶだろうか。――神である主の御告げ――彼がその態度を悔い改めて、生きることを喜ばないだろうか。
24 しかし、正しい人が、正しい行いから遠ざかり、不正をし、悪者がするようなあらゆる忌みきらうべきことをするなら、彼は生きられるだろうか。彼が行ったどの正しいことも覚えられず、彼の不信の逆らいと、犯した罪のために、死ななければならない。
25 あなたがたは、『主の態度は公正でない』と言っている。さあ、聞け。イスラエルの家よ。わたしの態度は公正でないのか。公正でないのはあなたがたの態度ではないのか。
26 正しい人が自分の正しい行いから遠ざかり、不正をし、そのために死ぬなら、彼は自分の行った不正によって死ぬ。
27 しかし、悪者でも、自分がしている悪事をやめ、公義と正義とを行うなら、彼は自分のいのちを生かす。
28 彼は反省して、自分のすべてのそむきの罪を悔い改めたのだから、彼は必ず生き、死ぬことはない。
29 それでも、イスラエルの家は、『主の態度は公正でない』と言う。イスラエルの家よ。わたしの態度は公正でないのか。公正でないのはあなたがたの態度ではないのか。
30 それゆえ、イスラエルの家よ、わたしはあなたがたをそれぞれその態度にしたがってさばく。――神である主の御告げ――悔い改めて、あなたがたのすべてのそむきの罪を振り捨てよ。不義に引き込まれることがないようにせよ。
31 あなたがたの犯したすべてのそむきの罪をあなたがたの中から放り出せ。こうして、新しい心と新しい霊を得よ。イスラエルの家よ。なぜ、あなたがたは死のうとするのか。
32 わたしは、だれが死ぬのも喜ばないからだ。――神である主の御告げ――だから、悔い改めて、生きよ。

19章
1 あなたはイスラエルの君主たちのために哀歌を唱えて、
2 言え。
あなたの母である雌獅子は何なのか。
雄獅子の間に伏し、若い獅子の間で子獅子を養った。
3 雌獅子が子獅子のうちの一頭を育て上げると、それは若い獅子となり、獲物を引き裂くことを習い、人を食べた。
4 諸国の民はその獅子のうわさを聞いた。
その獅子は彼らの落とし穴で捕らえられた。
彼らは鉤でこれを
エジプトの地へ引きずって行った。
5 雌獅子は、待ちくたびれ、自分の望みが消えうせたことを知ったとき、子獅子のうちのほかの一頭を取り、若い獅子とした。
6 これも、雄獅子の間を歩き回り、若い獅子となって、獲物を引き裂くことを習い、人を食べた。
7 この獅子は人のやもめたちを犯し、町々を廃墟とした。
そのほえる声のために、地と、それに満ちているものはおののいた。
8 そこで、諸国の民は、回りの州から攻め上り、その獅子に彼らの網を打ちかけた。
その獅子は彼らの落とし穴で捕らえられた。
9 彼らはそれを鉤にかけておりに入れ、バビロンの王のもとに引いて行った。
彼らはそれをとりでに閉じ込め、二度とその声が
イスラエルの山々に聞こえないようにした。

10 あなたの母は、まさしく、水のほとりに植えられた
ぶどうの木のようだった。
水が豊かなために実りが良く、枝も茂った。
11 その強い枝は王の杖となり、そのたけは茂みの中できわだって高く、多くの小枝をつけてきわだって見えた。
12 しかし、それは憤りのうちに引き抜かれ、地に投げ捨てられ、東風はその実を枯らし、その強い枝も折られて枯れ、火に焼き尽くされた。
13 今や、それは、荒野と砂漠と、潤いのない地に移し植えられ、
14 火がその枝から出て、その若枝と実を焼き尽くした。
もう、それには
王の杖となる強い枝がなくなった。」
これは悲しみの歌、哀歌となった。

20章
1 第七年の第五の月の十日、イスラエルの長老たちの幾人かが、主に尋ねるために来て、私の前にすわった。
2 そのとき、私に次のような主のことばがあった。
3 「人の子よ。イスラエルの長老たちに語って言え。神である主はこう仰せられる。あなたがたが来たのは、わたしに願いを聞いてもらうためなのか。わたしは生きている、わたしは決してあなたがたの願いを聞き入れない。――神である主の御告げ――
4 あなたは彼らをさばこうとするのか。人の子よ。あなたはさばこうとするのか。彼らの先祖たちの、忌みきらうべきわざを彼らに知らせよ。
5 彼らに言え。神である主はこう仰せられる。わたしがイスラエルを選んだとき、ヤコブの家の子孫に誓い、エジプトの地で彼らにわたしを知らせ、わたしがあなたがたの神、主であると言って彼らに誓った。
6 その日、彼らをエジプトの地から連れ出し、わたしが彼らのために探り出した乳と蜜の流れる地、どの地よりも麗しい地に入れることを、彼らに誓った。
7 わたしは彼らに言った。『おのおのその目の慕う忌まわしいものを投げ捨てよ。エジプトの偶像で身を汚すな。わたしがあなたがたの神、主である』と。
8 それでも、彼らはわたしに逆らい、わたしに聞き従おうともせず、みな、その目の慕う忌まわしいものを投げ捨てようともせず、エジプトの偶像を捨てようともしなかった。だから、わたしは、エジプトの地でわたしの憤りを彼らの上に注ぎ、彼らへのわたしの怒りを全うしようと思った。
9 しかし、わたしはわたしの名のために、彼らが住んでいる諸国の民の目の前で、わたしの名を汚そうとはしなかった。わたしは諸国の民の目の前で彼らをエジプトの地から連れ出す、と知らせていたからだ。
10 こうして、わたしはエジプトの地から彼らを連れ出し、荒野に導き入れ、
11 わたしのおきてを彼らに与え、それを実行すれば生きることのできるそのわたしの定めを彼らに教えた。
12 わたしはまた、彼らにわたしの安息日を与えてわたしと彼らとの間のしるしとし、わたしが彼らを聖別する主であることを彼らが知るようにした。
13 それなのに、イスラエルの家は荒野でわたしに逆らい、わたしのおきてに従って歩まず、それを行えば生きることのできるそのわたしの定めをもないがしろにし、わたしの安息日をひどく汚した。だから、わたしは、荒野でわたしの憤りを彼らの上に注ぎ、彼らを絶ち滅ぼそうと考えた。
14 しかし、わたしはわたしの名のために、彼らを連れ出すのを見ていた諸国の民の目の前でわたしの名を汚そうとはしなかった。
15 だが、わたしは、わたしが与えた、乳と蜜の流れる地、どの地よりも麗しい地に彼らを導き入れないと荒野で彼らに誓った。
16 それは、彼らがわたしの定めをないがしろにし、わたしのおきてを踏み行わず、わたしの安息日を汚したからだ。それほど彼らの心は偶像を慕っていた。
17 それでも、わたしは彼らを惜しんで、滅ぼさず、わたしは荒野で彼らを絶やさなかった。
18 わたしは彼らの子どもたちに荒野で言った。『あなたがたの父たちのおきてに従って歩むな。彼らのならわしを守るな。彼らの偶像で身を汚すな。
19 わたしがあなたがたの神、主である。わたしのおきてに従って歩み、わたしの定めを守り行え。
20 また、わたしの安息日をきよく保て。これをわたしとあなたがたとの間のしるしとし、わたしがあなたがたの神、主であることを知れ』と。
21 それなのに、その子どもたちはわたしに逆らい、わたしのおきてに従って歩まず、それを行えば生きることのできるそのわたしの定めを守り行わず、わたしの安息日を汚した。だから、わたしは、荒野でわたしの憤りを彼らの上に注ぎ、彼らへのわたしの怒りを全うしようと思った。
22 しかし、わたしは手を引いて、わたしの名のために、彼らを連れ出すのを見ていた諸国の民の目の前でわたしの名を汚そうとはしなかった。
23 だが、わたしは、彼らを諸国の民の中に散らし、国々へ追い散らすと荒野で彼らに誓った。
24 彼らがわたしの定めを行わず、わたしのおきてをないがしろにし、わたしの安息日を汚し、彼らの心が父たちの偶像を慕ったからだ。
25 わたしもまた、良くないおきて、それによっては生きられない定めを、彼らに与えた。
26 彼らがすべての初子に火の中を通らせたとき、わたしは彼らのささげ物によって彼らを汚した。それは、わたしが彼らを滅ぼすため、わたしが主であることを彼らが知るためである。
27 それゆえ、人の子よ、イスラエルの家に語って言え。神である主はこう仰せられる。あなたがたの先祖は、なお、このようにして、わたしに不信に不信を重ね、わたしを冒瀆した。
28 わたしが、彼らに与えると誓った地に彼らを連れて行ったとき、彼らは、高い丘や茂った木を見ると、どこででも、いけにえをささげ、主の怒りを引き起こすささげ物をささげ、なだめのかおりを供え、注ぎのぶどう酒を注いだ。
29 そこで、わたしは彼らに言った。あなたがたが通う高き所は何なのか。今日でもその名をバマと呼ばれているが。
30 それゆえ、イスラエルの家に言え。神である主はこう仰せられる。あなたがたは父たちの行いをまねて自分自身を汚し、彼らの忌まわしいものを慕って姦淫を犯している。
31 しかも、ささげ物を供え、幼子に火の中を通らせ、今日まであらゆる偶像で身を汚している。イスラエルの家よ。わたしはどうして、あなたがたの願いを聞いてやれようか。わたしは生きている、――神である主の御告げ――わたしは決してあなたがたの願いを聞き入れない。
32 あなたがたが、『私たちは木や石を拝んでいる異邦の民、国々の諸族のようになろう』と言って心に思い浮かべていることは決して実現しない。
33 わたしは生きている、――神である主の御告げ――わたしは憤りを注ぎ、力強い手と伸ばした腕をもって、必ずあなたがたを治める。
34 わたしは、力強い手と伸ばした腕、注ぎ出る憤りをもって、あなたがたを国々の民の中から連れ出し、その散らされている国々からあなたがたを集める。
35 わたしはあなたがたを国々の民の荒野に連れて行き、そこで、顔と顔とを合わせて、あなたがたをさばく。
36 わたしがあなたがたの先祖をエジプトの地の荒野でさばいたように、あなたがたをさばく。――神である主の御告げ――
37 わたしはまた、あなたがたにむちの下を通らせ、あなたがたと契約を結び、
38 あなたがたのうちから、わたしにそむく反逆者を、えり分ける。わたしは彼らをその寄留している地から連れ出すが、彼らはイスラエルの地に入ることはできない。このとき、あなたがたは、わたしが主であることを知ろう。
39 さあ、イスラエルの家よ。神である主はこう仰せられる。おのおの自分の偶像に行って仕えるがよい。後にはきっと、あなたがたはわたしに聞くようになる。あなたがたは二度と自分たちのささげ物や偶像で、わたしの聖なる名を汚さなくなる。
40 わたしの聖なる山、イスラエルの高い山の上で、――神である主の御告げ――その所で、この地にいるイスラエルの全家はみな、わたしに仕えるからだ。その所で、わたしは彼らを喜んで受け入れ、その所で、あなたがたのすべての聖なる物とともに、あなたがたの奉納物と最上のささげ物を求める。
41 わたしがあなたがたを国々の民の中から連れ出し、その散らされている国々からあなたがたを集めるとき、わたしは、あなたがたをなだめのかおりとして喜んで受け入れる。わたしは、諸国の民が見ている前で、あなたがたのうちに、わたしの聖なることを示す。
42 わたしが、あなたがたの先祖に与えると誓った地、イスラエルの地に、あなたがたを入らせるとき、あなたがたは、わたしが主であることを知ろう。
43 その所であなたがたは、自分の身を汚した自分たちの行いと、すべてのわざとを思い起こし、自分たちの行ったすべての悪のために、自分自身をいとうようになろう。
44 わたしが、あなたがたの悪い行いや、腐敗したわざによってでなく、ただわたしの名のために、あなたがたをあしらうとき、イスラエルの家よ、あなたがたは、わたしが主であることを知ろう。――神である主の御告げ――」
45 さらに、私に次のような主のことばがあった。
46 「人の子よ。顔を右のほうに向け、南に向かって語りかけ、ネゲブの野の森に向かって預言し、
47 ネゲブの森に言え。『主のことばを聞け。神である主はこう仰せられる。見よ。わたしはおまえのうちに火をつける。その火はおまえのうち、すべての緑の木と、すべての枯れ木を焼き尽くす。その燃える炎は消されず、ネゲブから北まですべての地面は焼かれてしまう。
48 そのとき、すべての者は、主であるわたしが燃やしたことを見るであろう。その火は消されない。』」
49 そこで、私は叫んだ。「ああ、神、主よ。彼らは私について、『彼はたとえ話をくり返している者ではないか』と言っています。」

21章
1 次のような主のことばが私にあった。
2 「人の子よ。顔をエルサレムに向け、聖所に向かって語りかけよ。イスラエルの地に向かって預言せよ。
3 イスラエルの地に言え。『主はこう仰せられる。今、わたしはあなたに立ち向かう。わたしは剣をさやから抜き、あなたのうちから、正しい者も悪者も断ち滅ぼす。
4 わたしがあなたのうちから、正しい者も悪者も断ち滅ぼすために、わたしの剣はさやを離れて、ネゲブから北まですべての者に立ち向かう。
5 このとき、すべての者は、主であるわたしが剣をさやから抜いたことを知ろう。剣はもう、さやに納められない。』
6 人の子よ。嘆け。彼らが見ているところで腰が砕けるほど激しく嘆け。
7 彼らがあなたに、『なぜあなたは嘆くのか』と言うなら、そのとき、あなたは言え。『この知らせのためだ。それが来ると、すべての者は心がしなえ、すべての者は気力を失い、みな意気消沈し、だれのひざも震える。今、それが来る。それは実現する。――神である主の御告げ――』」
8 ついで、私に次のような主のことばがあった。
9 「人の子よ。預言して言え。
主はこう仰せられると言え。
剣、一振りの剣が研がれ、みがかれている。
10 虐殺のために研がれ、いなずまのようにそれはみがかれた。
われわれはそれを喜ぼうか。
わたしの子の杖も、すべての木のように、退けられる。
11 その剣はみがかれて手に握られ、それは、研がれて、みがかれ、殺す者の手に渡される。
12 叫べ。泣きわめけ。人の子よ。
それはわたしの民の上に下り、イスラエルのすべての君主たちの上に
下るからだ。
剣への恐れがわたしの民に起こる。
それゆえ、あなたはももを打って嘆け。
13 ためされるとき、杖まで退けられたなら、いったいどうなることだろう。
――神である主の御告げ――
14 人の子よ。預言して手を打ち鳴らせ。
剣を二倍にし、三倍にして、人を刺し殺す剣とし、大いに人を刺し殺す剣として、彼らを取り囲め。
15 彼らの心が震えおののくように、彼らのすべての門に、つまずきをふやせ。
ああ、わたしは剣の先をいなずまのようにして、虐殺のためにみがきをかける。
16 あなたの顔の向くところ、右に向け、左に向けて切りまくれ。
17 わたしもまた、手を打ち鳴らし、わたしの憤りを静めよう。
主であるわたしが語るのだ。」
18 ついで、私に次のような主のことばがあった。
19 「人の子よ。バビロンの王の剣が来るために、二つの道にしるしをつけ、二つとも一つの国から出るようにせよ。町に向かう道の始まりに一つの道しるべを刻みつけておけ。
20 剣がアモン人のラバか、ユダ、すなわち、城壁のあるエルサレムに行けるように道にしるしをつけておけ。
21 バビロンの王は、道の分かれ目、二つの道の辻に立って占いをしよう。彼は矢を振り混ぜて、テラフィムに伺いを立て、肝を調べる。
22 彼の右の手にエルサレムへの占いが当たり、彼は城壁くずしを配置し、虐殺を命じて口を開き、叫び声をあげて、城壁くずしを門に向かわせ、塹壕を掘り、塁を築く。
23 彼らは、何回となく誓われても、その占いはうそだと思う。だが、彼は彼らを捕らえて、彼らの不義を思い出させる。
24 それゆえ、神である主はこう仰せられる。あなたがたのそむきの罪があばかれるとき、彼が、あなたがたの不義を思い出させて、あなたがたのすべてのわざに罪が表れるようにするため、また、あなたがたが思い出すため、あなたがたは彼らの手に捕らえられる。
25 悪に汚れたイスラエルの君主よ。あなたの日、最後の刑罰の時が来た。
26 神である主はこう仰せられる。かぶり物は脱がされ、冠は取り去られる。すべてがすっかり変わり、低い者は高くされ、高い者は低くされる。
27 廃墟だ。廃墟だ。わたしはこの国を廃墟にする。このようなことは、わたしが授ける権威を持つ者が来るまでは、かつてなかったことだ。
28 人の子よ。預言して言え。神である主はアモン人と、彼らのそしりについてこう仰せられると言え。剣、一振りの剣が、虐殺のために抜き放たれた。いなずまのようにして、絶ち滅ぼすためにとぎすまされた。
29 彼らがあなたにむなしい幻を見せ、あなたにまやかしの占いをするとき、その剣は汚れた悪者どもの首に当てられ、彼らの日、最後の刑罰の時が来る。
30 剣は、さやに納められる。あなたの造られた所、あなたの出身地で、わたしはあなたをさばく。
31 わたしはあなたの上にわたしの憤りを注ぎ、激しい怒りの火を吹きつけ、滅ぼすことに巧みな残忍な者たちの手に、あなたを渡す。
32 あなたは火のたきぎとなり、あなたの血はその国の中で流され、もう思い出されることはない。主であるわたしがこう語ったからだ。」

22章
1 次のような主のことばが私にあった。
2 「人の子よ。あなたはさばくのか。この流血の町をさばくのか。それなら、これにその忌みきらうべきわざを残らず知らせ、
3 神である主はこう仰せられる、と言え。自分の中で血を流して、自分の刑罰の時を招き、自分の町に偶像を造って自分を汚す町よ。
4 おまえは自分の流した血で罪に定められ、自分の造った偶像で身を汚し、自分の刑罰の日を近づかせ、自分の刑罰の年を来させた。だから、わたしはおまえを諸国の民のそしりとし、すべての国の笑いぐさとする。
5 おまえの近くにいる者も、遠くにいる者も、名の汚れた、ひどくかき乱されたおまえをあざ笑う。
6 見よ。イスラエルの君主たちはみな、おまえの中で暴力をふるって血を流している。
7 おまえの中では、父や母は軽んじられ、おまえのところにいる在留異国人は虐待され、おまえの中にいるみなしごや、やもめはしいたげられている。
8 おまえはわたしの聖なるものをさげすみ、わたしの安息日を汚した。
9 おまえのうちのある者たちは、血を流そうと他人を中傷し、ある者は丘の上で食事をし、おまえの中でみだらなことをした。
10 おまえの中では父が裸をあらわされ、おまえの中では、さわりのある女が犯された。
11 ある者は隣人の妻と忌みきらうべきことをし、またある者は嫁とみだらなことをして身を汚し、ある者はおまえの中で、自分の父の娘である自分の姉妹をはずかしめた。
12 おまえの中では、血を流すためにわいろが使われ、おまえは利息と高利を取り、隣人を虐待して利得をむさぼった。おまえはわたしを忘れた。――神である主の御告げ――
13 見よ。おまえが得た不正な利得と、おまえの中に流された血のために、わたしは手を打ち鳴らす。
14 わたしがおまえを罰する日に、おまえの心は耐えられようか。おまえの手は強くありえようか。主であるわたしがこれを語り、これをする。
15 わたしはおまえを諸国の民の中に散らし、国々に追い散らし、おまえの汚れを全く取り除き、
16 諸国の民が見ている前でおまえにゆずりの地を与える。このとき、おまえは、わたしが主であることを知ろう。」
17 次のような主のことばが私にあった。
18 「人の子よ。イスラエルの家はわたしにとってかなかすとなった。彼らはみな、炉の中の青銅、すず、鉄、鉛であって、銀のかなかすとなった。
19 それゆえ、神である主はこう仰せられる。あなたがたはみな、かなかすとなったから、今、わたしはあなたがたをエルサレムの中に集める。
20 銀、青銅、鉄、鉛、すずが炉の中に集められるのは、火を吹きつけて溶かすためだ。そのように、わたしは怒りと憤りをもってあなたがたを集め、そこに入れて溶かす。
21 わたしはあなたがたをかり集め、あなたがたに向かって激しい怒りの火を吹きつけ、あなたがたを町の中で溶かす。
22 銀が炉の中で溶かされるように、あなたがたも町の中で溶かされる。このとき、あなたがたは、主であるわたしがあなたがたの上に憤りを注いだことを知ろう。」
23 次のような主のことばが私にあった。
24 「人の子よ。この町に言え。おまえは憤りの日にきよめられず、雨も降らない地である。
25 そこには預言者たちの陰謀がある。彼らは、獲物を引き裂きながらほえたける雄獅子のように人々を食い、富と宝を奪い取り、その町にやもめの数をふやした。
26 その祭司たちは、わたしの律法を犯し、わたしの聖なるものを汚し、聖なるものと俗なるものとを区別せず、汚れたものときよいものとの違いを教えなかった。また、彼らはわたしの安息日をないがしろにした。こうして、わたしは彼らの間で汚されている。
27 その町の首長たちは、獲物を引き裂いている狼のように血を流し、人々を殺して自分の利得をむさぼっている。
28 その町の預言者たちは、むなしい幻を見、まやかしの占いをして、しっくいで上塗りをし、主が語られないのに『神である主がこう仰せられる』と言っている。
29 一般の人々も、しいたげを行い、物をかすめ、乏しい者や貧しい者を苦しめ、不法にも在留異国人をしいたげた。
30 わたしがこの国を滅ぼさないように、わたしは、この国のために、わたしの前で石垣を築き、破れ口を修理する者を彼らの間に捜し求めたが、見つからなかった。
31 それで、わたしは彼らの上に憤りを注ぎ、激しい怒りの火で彼らを絶滅し、彼らの頭上に彼らの行いを返した。――神である主の御告げ――」

23章
1 次のような主のことばが私にあった。
2 「人の子よ。同じ母の娘である、ふたりの女がいた。
3 彼女たちはエジプトで淫行をし、若いときから淫行をし、その地で彼女たちの胸は抱きしめられ、その処女の乳房はもてあそばれた。
4 その名は、姉はオホラ、妹はオホリバで、ふたりはわたしのものとなり、息子や娘たちを産んだ。その名のオホラはサマリヤのこと、オホリバはエルサレムのことである。
5 オホラは、わたしのものであったのに、姦通し、その恋人、隣のアッシリヤ人を恋い慕った。
6 彼らは、青色の衣を着た総督や長官で、すべて麗しい若い男たちであり、馬に乗る騎兵であった。
7 彼女は彼らと姦通した。彼らはみなアッシリヤのえり抜きの者であった。彼女は恋い慕った者のすべての偶像で自分の身を汚した。
8 彼女はエジプト以来の淫行をやめようとしなかった。それは、彼女の若いとき、エジプト人が彼女と寝てその処女の乳房をもてあそび、彼女に情欲を注いだからである。
9 それでわたしは、彼女が恋い慕う恋人たちの手、アッシリヤ人の手に彼女を渡した。
10 彼らは彼女の裸をさらけ出し、その息子や娘たちを奪い取り、彼女を剣で殺してしまった。こうして、彼女にさばきが下され、彼女は女たちの語りぐさとなった。
11 妹のオホリバはこれを見たが、姉よりいっそう恋情を腐らせ、その淫行は姉の淫行よりひどかった。
12 彼女は隣のアッシリヤ人の総督や長官を恋い慕った。彼らはみな盛装をし、馬に乗る騎兵たちで、麗しい若い男であった。
13 わたしは彼女が身を汚すのを見たが、ふたりとも同じやり方であった。
14 彼女は淫行を増し加え、壁に彫られた人々、朱で描かれているカルデヤ人の肖像を見た。
15 それらは腰に帯を締め、頭には垂れるほどのターバンをつけ、みな侍従のように見え、彼らの出生地カルデヤのバビロン人の姿をしていた。
16 彼女はそれを一目見ると、彼らを恋い慕い、使者たちをカルデヤの彼らのもとに遣わした。
17 バビロン人は、彼女のもとに来て、恋の床につき、彼女を情欲で汚した。彼女が彼らによって汚れたものとなったときに、彼女の心は彼らから離れ去った。
18 それでも、彼女は自分の淫行をさらけ出し、自分の裸をあらわした。それで、わたしの心は、かつて彼女の姉から離れ去ったように、彼女からも離れ去ってしまった。
19 しかし、彼女は、かつてエジプトの地で淫行をしたあの若かった日々を思い出して、淫行を重ね、
20 ろばのからだのようなからだを持ち、馬の精力のような精力を持つ彼らのそばめになりたいとあこがれた。
21 このように、あなたはエジプト人があなたの若い胸を抱きしめ、あなたの乳房をもてあそんだあの若い時のみだらな行いをしきりに望んだ。
22 それゆえ、オホリバよ、神である主はこう仰せられる。見よ。わたしは、あなたの心がすでに離れ去ったあなたの恋人たちを駆り立ててあなたを攻めさせ、四方からあなたを攻めによこす。
23 彼らはバビロン人、すべてのカルデヤ人、ペコデや、ショアや、コアの人々、それに加えてアッシリヤのすべての人々である。またすべての麗しい若い男、総督、長官、侍従、議官、馬に乗る者たちである。
24 彼らは、軍馬、戦車、車両、および民の大集団を率いてあなたを攻めに来、大盾、盾、かぶとを着けて四方からあなたを攻める。わたしが彼らにさばきをゆだねるので、彼らは自分たちのさばきに従ってあなたをさばく。
25 わたしはあなたをわたしのねたみとする。彼らは怒って、あなたを罰し、あなたの鼻と耳とを切り取り、残りの者を剣で切り倒す。彼らはあなたの息子や娘たちを連れ去り、残りの者は火で焼き尽くされる。
26 彼らはあなたの着物をはぎ取り、あなたの美しい品々を奪い取る。
27 わたしはあなたのみだらな行いと、エジプトの地以来の淫行をやめさせ、あなたが彼らを仰ぎ見ず、もうエジプトを思い出さないようにする。
28 神である主はこう仰せられる。見よ。わたしは、あなたが憎む者の手、あなたの心が離れ去った者の手に、あなたを渡す。
29 彼らは憎しみをもってあなたを罰し、あなたの勤労の実をことごとく奪い取り、あなたをまる裸にして捨て去ろう。あなたの淫行と淫乱と売淫の恥はあばかれる。
30 これらのことがなされるのは、あなたが異邦の民を慕って姦淫をし、彼らの偶像であなたの身を汚したからである。
31 あなたが姉の道を歩んだので、わたしは彼女の杯をあなたの手にも渡す。
32 神である主はこう仰せられる。
あなたは姉の杯、深くて大きい杯を飲み、物笑いとなり、あざけりとなる。
この杯はあふれるほどに満ちている。
33 あなたは酔いと悲しみに満たされる。
恐怖と荒廃の杯、これがあなたの姉サマリヤの杯。
34 あなたはこれを飲み、飲み干して、杯のかけらまでかみ、自分の乳房をかき裂く。
わたしがこれを語ったからだ。
――神である主の御告げ――
35 それゆえ、神である主はこう仰せられる。あなたはわたしを忘れ、わたしをあなたのうしろに投げやったから、あなたも自分のみだらな行いと、淫行の責めを負え。」
36 主は私に仰せられた。「人の子よ。あなたはオホラとオホリバをさばくか。それなら、ふたりに彼女たちの、忌みきらうべきわざを告げ知らせよ。
37 彼女たちは姦通し、その手は血に染まっている。彼女たちは自分たちの偶像と姦通し、わたしのために産んだ子どもをさえ、それらのために火の中を通らせて、焼き尽くした。
38 なお、彼らはわたしに対してこんなことまでし、同じ日に、わたしの聖所を汚し、わたしの安息日を汚した。
39 偶像のために、自分たちの子どもを殺し、その同じ日にわたしの聖所に来て、これを汚した。彼らはなんと、このようなことをわたしの家の中でした。
40 それなのに、あなたがたは、遠くから来る人々を、使者を遣わして招いた。彼らが来ると、あなたは、彼らのために身を洗い、目の縁を塗り、飾り物で身を飾り、
41 豪奢な寝台に横たわり、その前に食卓を整え、その上にわたしの香と油とを置いた。
42 そこでは、のんきなばか騒ぎが聞こえ、都会からの者に、荒野からの大酒飲みが加わった。そして、彼らは、彼女たちの腕に腕輪をはめ、頭には、輝かしい冠をかぶせた。
43 そこで、わたしは、姦通で疲れきった彼女について考えた。彼らは今、その女と姦淫をしているのではないかと。
44 彼らは遊女のもとに行くように、彼女のもとに行った。彼らは、みだらな女たち、オホラとオホリバのもとに行った。
45 しかし、正しい人たちは、姦通した女に下す罰と殺人をした女に下す罰で彼らをさばく。彼女たちが姦通し、彼女たちの手が血に染まっているからだ。」
46 まことに神である主はこう仰せられる。「わたしは一つの集団を彼らに向けて攻め上らせ、彼女たちを人々のおののきとし、えじきとする。
47 集団は彼女たちを石で打ち殺し、剣で切り倒し、その息子や娘たちを殺し、その家々を火で焼き払おう。
48 わたしはこの地からみだらな行いをやめさせる。すべての女たちは自分自身を戒めて、あなたがたがしたような、みだらな行いをしなくなる。
49 あなたがたのみだらな行いの報いはあなたがたの上に下り、あなたがたはあなたがたの偶像の罪の罰を負わなければならない。このとき、あなたがたは、わたしが神、主であることを知ろう。」

24章
1 第九年の第十の月の十日、私に次のような主のことばがあった。
2 「人の子よ。この日、ちょうどこの日の日づけを書きしるせ。ちょうどこの日に、バビロンの王がエルサレムに攻め寄せたからだ。
3 あなたは、反逆の家に一つのたとえを語って言え。
神である主はこう仰せられる。
なべを火にかけ、これを据え、水をこれに注ぎ入れよ。
4 これに肉の切れ、ももと肩の良い肉の切れを
みないっしょに入れ、えり抜きの骨でこれを満たせ。
5 えり抜きの羊を取れ。
なべの下には、まきを積み、よく沸騰させて、その中の骨も煮よ。
6 それゆえ、神である主はこう仰せられる。
ああ。
流血の町、さびついているなべ。
そのさびは落とせない。
一切れずつそれを取り出せ。
くじで引いてはならない。
7 彼女の血はまだ、そこにある。
彼女はそれを裸岩の上に流し、地面にそれを流さず、これに土をかぶせようともしなかった。
8 わたしは、憤りをつのらせ、復讐するため、その血を裸岩の上に流させて、これに土をかぶせなかった。
9 それゆえ、神である主はこう仰せられる。
ああ。流血の町。
わたしもこれにたきぎを積み上げよう。
10 まきをふやし、火を燃え立たせ、肉をよく煮、味をつけ、骨も燃やせ。
11 なべをからにして炭火にかけ、その青銅を熱くして、その中の汚れを溶かし、さびがなくなるようにせよ。
12 しかし、その骨折りはむだだった。そのひどいさびはそれから落ちず、そのさびは、なお、火の中にあった。
13 あなたのみだらな汚れを見て、わたしはあなたをきよめようとしたが、あなたはきよくなろうともしなかった。それでわたしがあなたに対するわたしの憤りを静めるまで、あなたは決してきよめられない。
14 主であるわたしは言った。それは必ず起こる。わたしはそれを行って、なおざりにせず、惜しまず、思い直しもしない。あなたの行いや、わざにしたがって、あなたをさばく。――神である主の御告げ――」
15 次のような主のことばが私にあった。
16 「人の子よ。見よ。わたしは一打ちで、あなたの愛する者を取り去る。嘆くな。泣くな。涙を流すな。
17 声をたてずに悲しめ。死んだ者のために喪に服するな。頭に布を巻きつけ、足にサンダルをはけ。口ひげをおおってはならない。人々からのパンを食べてはならない。」
18 その朝、私は民に語ったが、夕方、私の妻が死んだ。翌朝、私は命じられたとおりにした。
19 すると、民は私に尋ねた。「あなたがしていることは、私たちにとってどんな意味があるのか、説明してくれませんか。」
20 そこで、私は彼らに答えた。「次のような主のことばが私にあった。
21 『神である主がこう仰せられるとイスラエルの家に言え。見よ。わたしは、あなたがたの力の誇りであり、あなたがたが愛し、心に慕っているわたしの聖所を、汚す。あなたがたが見捨てた息子や娘たちは剣で倒される。
22 あなたがたは私がするとおりすることになる。あなたがたは自分の口ひげをおおわず、人々からのパンを食べなくなる。
23 頭に布を巻きつけ、足にサンダルをはき、嘆いたり泣いたりしないようになる。ただ、自分たちの咎のために朽ち果て、互いに嘆き合うようになる。
24 エゼキエルはあなたがたのためのしるしとなり、彼がしたとおりを、あなたがたもするようになる。このとき、あなたがたは、わたしが神、主であることを知ろう。
25 人の子よ。わたしが、彼らの力とするもの、栄えに満ちた喜び、愛するもの、心に慕うもの、彼らの息子や娘たちを取り去る日、
26 その日、のがれた者が、この知らせを告げにあなたのもとにやって来る。
27 その日、あなたはのがれて来た者に口を開いて言え。もう黙っていてはならない。あなたが彼らのしるしとなるとき、彼らは、わたしが主であることを知ろう。』」

25章
1 次のような主のことばが私にあった。
2 「人の子よ。顔をアモン人に向け、彼らに預言せよ。
3 あなたはアモン人に言え。神である主のことばを聞け。神である主はこう仰せられる。わたしの聖所が汚されたとき、イスラエルの地が荒れ果てたとき、ユダの家が捕囚となって行ったとき、あなたは、あはは、と言ってあざけった。
4 それゆえ、わたしは、あなたを東の人々に渡して、彼らの所有とする。彼らはあなたのうちに宿営を張り、あなたのうちに住まいを作り、あなたの産物を食べ、あなたの乳を飲むようになる。
5 わたしがラバを、らくだの牧場とし、アモン人の地を羊のおりとするとき、あなたがたは、わたしが主であることを知ろう。
6 まことに、神である主はこう仰せられる。あなたは手を打ち、足を踏み鳴らし、イスラエルの地を心の底からあざけって喜んだ。
7 それゆえ、わたしは、あなたに手を伸ばし、異邦の民にあなたをえじきとして与え、あなたを国々の民の中から断ち滅ぼし、国々の間から消えうせさせる。このとき、あなたは、わたしが主であることを知ろう。
8 神である主はこう仰せられる。モアブとセイルは、『見よ、ユダの家は異邦の民と変わらない』と言った。
9 それゆえ、わたしは、モアブの山地の町々、その国の誉れであるベテ・ハエシモテ、バアル・メオン、キルヤタイムの町々をことごとくあけ放ち、
10 アモン人といっしょに、東の人々に渡して、その所有とし、諸国の民の間でアモン人が記憶されないようにする。
11 わたしがモアブにさばきを下すとき、彼らは、わたしが主であることを知ろう。
12 神である主はこう仰せられる。エドムはユダの家に復讐を企て、罪を犯し続け、復讐をした。
13 それゆえ、神である主はこう仰せられる。わたしはエドムに手を伸ばし、そこから人も獣も断ち滅ぼし、そこを廃墟にする。テマンからデダンに至るまで人々は剣で倒される。
14 わたしは、わたしの民イスラエルの手によってエドムに復讐する。わたしの怒りと憤りのままに彼らがエドムに事を行うとき、エドムは、わたしが復讐するということを知る。――神である主の御告げ――
15 神である主はこう仰せられる。ペリシテ人は、復讐を企て、心の底からあざけって、ひどい復讐をし、いつまでも敵意をもって滅ぼそうとした。
16 それゆえ神である主はこう仰せられる。見よ。わたしは、ペリシテ人に手を伸ばし、ケレテ人を断ち滅ぼし、海辺の残った者を消えうせさせる。
17 わたしは憤って彼らを責め、ひどい復讐をする。彼らは、わたしが彼らに復讐するとき、わたしが主であることを知ろう。」

26章
1 第十一年のその月の一日、私に次のような主のことばがあった。
2 「人の子よ。ツロはエルサレムについて、『あはは。
国々の民の門はこわされ、私に明け渡された。
私は豊かになり、エルサレムは廃墟となった』と言って
あざけった。
3 それゆえ、神である主はこう仰せられる。
ツロよ。わたしはおまえに立ち向かう。
海の波が打ち寄せるように、多くの国々をおまえに向けて攻め上らせる。
4 彼らはツロの城壁を破壊し、そのやぐらをくつがえす。
わたしはそのちりを払い去って、そこを裸岩にする。
5 ツロは海の中の網を引く場所となる。
わたしが語ったからだ。
――神である主の御告げ――
ツロは諸国のえじきとなり、
6 畑にいる娘たちも剣で殺される。
このとき、彼らはわたしが主であることを知ろう。
7 まことに、神である主はこう仰せられる。
見よ。わたしは、王の王、バビロンの王ネブカデレザルを、馬、戦車、騎兵をもって
多くの民の集団とともに、北からツロに連れて来る。
8 彼は畑にいる娘たちを剣で殺し、おまえに向かって塁を築き、塹壕を掘り、大盾を立て、
9 城壁くずしをおまえの城壁に向けて配置し、やぐらを斧で取りこわす。
10 その馬の大群の土煙はおまえをおおう。
彼が城門に入るとき、打ち破られた町に入る者のように、騎兵と、車両と、戦車の響きに、おまえの城壁は震え上がる。
11 彼は、馬のひづめで、おまえのちまたをすべて踏みにじり、剣でおまえの民を殺し、おまえの力強い柱を地に倒す。
12 おまえの財宝は略奪され、商品はかすめ奪われ、城壁はくつがえされ、住みごこちのよい家は取りこわされ、石や、木や、ちりまでも、水の中に投げ込まれる。
13 わたしはおまえの騒がしい歌をやめさせる。
おまえの立琴の音ももう聞かれない。
14 わたしはおまえを裸岩とする。
おまえは網を引く場所となり、二度と建て直されない。
主であるわたしが語ったからだ。
――神である主の御告げ――
15 神である主はツロにこう仰せられる。刺された者がうめき、おまえの中で虐殺が続けられ、おまえがくずれ落ちるとき、その響きに、島々は身震いしないだろうか。
16 海辺の君主たちはみな、その王座をおり、上着を脱ぎ、あや織りの着物を脱ぎ、恐れを身にまとい、地面にすわり、身震いしながら、おまえのことでおののき、
17 おまえについて、哀歌を唱えて言う。
海に住む者よ。
おまえはどうして海から消えうせたのか。
海で強くなり、ほめはやされた町よ。
すべての住民を恐れさせたその町とその住民よ。
18 今、島々はおまえがくずれ落ちる日に身震いし、海沿いの島々は
おまえの最期を見ておびえている。
19 まことに、神である主はこう仰せられる。わたしがおまえを廃墟の町とし、住む者のない町々のようにするとき、深淵をおまえの上にわき上がらせ、大水がおまえをおおうとき、
20 わたしがおまえを穴に下る者たちとともに昔の民のもとに下らせるとき、わたしはおまえを穴に下る者たちとともに、昔から廃墟であったような地下の国に住ませる。わたしが誉れを与える生ける者の地におまえが住めないようにするためだ。
21 わたしはおまえを恐怖とする。おまえはもう存在しなくなり、人がおまえを尋ねても、永久におまえを見つけることはない。――神である主の御告げ――」

27章
1 次のような主のことばが私にあった。
2 「人の子よ。ツロについて、哀歌を唱えよ。
3 あなたはツロに言え。
海の出入口に住み、多くの島々の民と取り引きをする者よ。
神である主はこう仰せられる。
ツロよ。
『私は全く美しい』とおまえは言った。
4 おまえの領土は海の真ん中にあり、おまえを築いた者は、おまえを全く美しく仕上げた。
5 彼らはセニルのもみの木で
おまえのすべての船板を作り、レバノンの杉を使って、おまえの帆柱を作った。
6 バシャンの樫の木でおまえのかいを作り、キティムの島々の檜に象牙をはめ込んで、おまえの甲板を作った。
7 エジプトのあや織りの亜麻布が、おまえの帆であり、おまえの旗じるしであった。
エリシャの島々からの青色と紫色の布が、おまえのおおいであった。
8 シドンとアルワデの住民が、おまえのこぎ手であった。
ツロよ。おまえのうちの熟練者が、おまえの船員であった。
9 ゲバルの長老と、その熟練者が
おまえのうちにあって、破損を修理し、海のすべての船とその水夫たちが、おまえのうちにあって、おまえの商品を商った。
10 ペルシヤ、ルデ、プテの人々は、おまえの軍隊の戦士であり、おまえに盾とかぶとを掛け、彼らはおまえに輝きを添えた。
11 アルワデとヘレクの人々はおまえの回りの城壁の上に、また、ガマデ人はおまえのやぐらの中にいて、回りの城壁に丸い小盾を掛け、おまえを全く美しくした。
12 タルシシュは、おまえがあらゆる財宝に豊かであったので、おまえと商いをし、銀、鉄、すず、鉛を、おまえの品物と交換した。
13 ヤワン、トバル、メシェクはおまえと取り引きをし、人材と青銅の器具とをおまえの商品と交換した。
14 ベテ・トガルマは馬、軍馬、騾馬を、おまえの品物と交換した。
15 デダン人はおまえと取り引きをし、多くの島々はおまえの支配する市場であり、彼らは象牙と黒檀とをおまえにみつぎとして持って来た。
16 アラムは、おまえの製品が豊かであったので、おまえと商いをし、トルコ玉、紫色の布、あや織り物、白亜麻布、さんご、ルビーを、おまえの品物と交換した。
17 ユダとイスラエルの地もおまえと取り引きをし、ミニテの小麦、いちじく、蜜、香油、乳香を、おまえの商品と交換した。
18 ダマスコも、おまえの製品が多く、あらゆる財宝が豊かなので、ヘルボンのぶどう酒と、ツァハルの羊毛でおまえと商いをした。
19 ダンとヤワンもおまえの品物と交換した。その商品の中には、ウザルからの銑鉄、桂枝、菖蒲があった。
20 デダンは鞍に敷く織り布でおまえと取り引きをした。
21 アラビヤ人と、ケダルの君主たちもみな、おまえの御用商人であり、子羊、雄羊、やぎの商いをした。
22 シェバとラマの商人たちはおまえと取り引きをし、あらゆる上等の香料、宝石、金を、おまえの品物と交換した。
23 ハラン、カネ、エデン、それにシェバの商人たち、アッシリヤとキルマデはおまえと取り引きをした。
24 彼らは豪華な衣服や、青色の着物、あや織り物、多彩な敷き物、堅く撚った綱とおまえの商品とをもっておまえと取り引きをした。
25 タルシシュの船がおまえの品物を運んだ。
おまえは海の真ん中で富み、大いに栄えた。
26 おまえのこぎ手はおまえを大海原に連れ出し、東風は海の真ん中でおまえを打ち破った。
27 おまえのくずれ落ちる日に、おまえの財宝、貨物、商品、おまえの水夫、船員、修繕工、おまえの商品を商う者、おまえの中にいるすべての戦士、おまえの中にいる全集団も、海の真ん中に沈んでしまう。
28 おまえの船員の叫び声に海辺は身震いする。
29 かいを取る者、水夫、海の船員はみな、船から降りて陸に立ち、
30 おまえのために大声をあげて激しく泣き、頭にちりを振りかけ、灰の中をころび回る。
31 彼らはおまえのために頭をそり、荒布をまとい、おまえのために心を痛めて泣き、いたく嘆き、
32 泣き声をあげて哀歌を唱え、おまえのために悲しんで歌う。
だれかツロのように海の真ん中で
滅ぼされたものがあろうか。
33 おまえの貨物が陸揚げされると、おまえは多くの国々の民を満ち足らせ、その豊かな財宝と商品で
地の王たちを富ませた。
34 おまえが海で打ち破られたとき、おまえの商品、全集団は、おまえとともに海の深みに沈んでしまった。
35 島々の住民はすべて
おまえのことでおぞ気立ち、その王たちはひどく恐れて、あわてふためいた。
36 国々の民の商人たちはおまえをあざけり、おまえは恐怖となり、とこしえになくなってしまう。」

28章
1 次のような主のことばが私にあった。
2 「人の子よ。ツロの君主に言え。
神である主はこう仰せられる。
あなたは心高ぶり、『私は神だ。
海の真ん中で神の座に着いている』と言った。
あなたは自分の心を神のようにみなしたが、あなたは人であって、神ではない。
3 あなたはダニエルよりも知恵があり、どんな秘密もあなたに隠されていない。
4 あなたは自分の知恵と英知によって財宝を積み、金や銀を宝物倉にたくわえた。
5 商いに多くの知恵を使って財宝をふやし、あなたの心は、財宝で高ぶった。
6 それゆえ、神である主はこう仰せられる。
あなたは自分の心を神の心のようにみなした。
7 それゆえ、他国人、最も横暴な異邦の民を
連れて来て、あなたを攻めさせる。
彼らはあなたの美しい知恵に向かって剣を抜き、あなたの輝きを汚し、
8 あなたを穴に投げ入れる。
あなたは海の真ん中で、刺し殺される者の死を遂げる。
9 それでもあなたは、自分を殺す者の前で、『私は神だ』と言うのか。
あなたは人であって、神ではない。
あなたはあなたを刺し殺す者たちの
手の中にある。
10 あなたは異邦人の手によって
割礼を受けていない者の死を遂げる。
わたしがこれを語ったからだ。
――神である主の御告げ――」
11 次のような主のことばが私にあった。
12 「人の子よ。ツロの王について哀歌を唱えて、彼に言え。
神である主はこう仰せられる。
あなたは全きものの典型であった。
知恵に満ち、美の極みであった。
13 あなたは神の園、エデンにいて、あらゆる宝石があなたをおおっていた。
赤めのう、トパーズ、ダイヤモンド、緑柱石、しまめのう、碧玉、サファイヤ、トルコ玉、エメラルド。
あなたのタンバリンと笛とは金で作られ、これらはあなたが造られた日に整えられていた。
14 わたしはあなたを
油そそがれた守護者ケルブとともに、神の聖なる山に置いた。
あなたは火の石の間を歩いていた。
15 あなたの行いは、あなたが造られた日から
あなたに不正が見いだされるまでは、完全だった。
16 あなたの商いが繁盛すると、あなたのうちに暴虐が満ち、あなたは罪を犯した。
そこで、わたしはあなたを汚れたものとして
神の山から追い出し、守護者ケルブが
火の石の間からあなたを消えうせさせた。
17 あなたの心は自分の美しさに高ぶり、その輝きのために自分の知恵を腐らせた。
そこで、わたしはあなたを地に投げ出し、王たちの前に見せものとした。
18 あなたは不正な商いで不義を重ね、あなたの聖所を汚した。
わたしはあなたのうちから火を出し、あなたを焼き尽くした。
こうして、すべての者が見ている前で、わたしはあなたを地上の灰とした。
19 国々の民のうちであなたを知る者はみな、あなたのことでおののいた。
あなたは恐怖となり、とこしえになくなってしまう。」
20 次のような主のことばが私にあった。
21 「人の子よ。顔をシドンに向け、それに預言して、
22 言え。
神である主はこう仰せられる。
シドンよ。わたしはおまえに立ち向かい、おまえのうちでわたしの栄光を現す。
わたしがシドンにさばきを下し、わたしの聖なることをそこに示すとき、彼らは、わたしが主であることを知ろう。
23 わたしはそこに疫病を送り込む。
そのちまたには血が流れ、四方から攻める剣のため、刺し殺された者がその中に倒れる。
このとき、彼らはわたしが主であることを知ろう。
24 イスラエルの家にとって、突き刺すいばらも、その回りから彼らに痛みを与え、侮るとげもなくなるとき、彼らは、わたしが神、主であることを知ろう。
25 神である主はこう仰せられる。わたしがイスラエルの家を、散らされていた国々の民の中から集めるとき、わたしは諸国の民の目の前で、わたしの聖なることを示そう。彼らは、わたしがわたしのしもべヤコブに与えた土地に住みつこう。
26 彼らはそこに安らかに住み、家々を建て、ぶどう畑を作る。彼らは安らかにそこに住みつこう。回りで彼らを侮るすべての者にわたしがさばきを下すとき、彼らは、わたしが彼らの神、主であることを知ろう。」

29章
1 第十年の第十の月の十二日、私に次のような主のことばがあった。
2 「人の子よ。顔をエジプトの王パロに向け、彼およびエジプト全体に預言し、
3 こう語って言え。
神である主はこう仰せられる。
エジプトの王パロよ。
わたしはあなたに立ち向かう。
あなたは、自分の川の中に横たわる大きなわにで、『川は私のもの。
私がこれを造った』と言っている。
4 わたしはあなたのあごに鉤をかけ、あなたの川の魚をあなたのうろこにつけ、あなたと、あなたのうろこについている川のすべての魚とを
川の中から引き上げる。
5 あなたとあなたの川のすべての魚とを
荒野に投げ捨てる。
あなたは野原に倒れ、集められず、葬られることもない。
わたしがあなたを
地の獣と空の鳥のえじきとするとき、
6 エジプトの住民はみな、わたしが主であることを知ろう。
彼らが、イスラエルの家に対して、葦の杖にすぎなかったからだ。
7 彼らがあなたの手をつかむと、あなたは折れ、彼らのすべての肩を砕いた。
彼らがあなたに寄りかかると、あなたは折れ、彼らのすべての腰をいためた。
8 それゆえ、神である主はこう仰せられる。わたしは剣を送ってあなたを攻め、人も獣も、あなたのうちから断ち滅ぼす。
9 エジプトの地は荒れ果てて廃墟となる。このとき、彼らは、わたしが主であることを知ろう。それは彼が、『川は私のもの。私がこれを造った』と言ったからだ。
10 それゆえ、わたしは、あなたにもあなたの川にも立ち向かい、エジプトの地を、ミグドルからセベネ、さらにクシュの国境に至るまで、荒れ果てさせて廃墟にする。
11 人の足もそこを通らず、獣の足もそこを通らず、四十年の間だれも住まなくなる。
12 わたしはエジプトの地を、荒れ果てた国々の間で荒れ果てさせ、その町々も四十年の間、廃墟となった町々の間で荒れ果てる。わたしはエジプト人を諸国の民の中に散らし、国々に追い散らす。
13 まことに、神である主はこう仰せられる。四十年の終わりになって、わたしはエジプト人を、散らされていた国々の民の中から集め、
14 エジプトの繁栄を元どおりにする。彼らをその出身地パテロスの地に帰らせる。彼らはそこで、取るに足りない王国となる。
15 どの王国にも劣り、二度と諸国の民の上にぬきんでることはない。彼らが諸国の民を支配しないように、わたしは彼らを小さくする。
16 イスラエルの家は、これに助けを求めるとき、咎を思い起こして、もう、これを頼みとしなくなる。このとき、彼らは、わたしが神、主であることを知ろう。」
17 第二十七年の第一の月の一日、私に次のような主のことばがあった。
18 「人の子よ。バビロンの王ネブカデレザルはツロ攻撃に自分の軍隊を大いに働かせた。それで、みなの頭ははげ、みなの肩はすりむけた。それなのに、彼にも彼の軍隊にも、ツロ攻撃に働いた報いは何もなかった。
19 それゆえ、神である主はこう仰せられる。わたしはバビロンの王ネブカデレザルにエジプトの地を与えよう。彼はその富を取り上げ、物を分捕り、獲物をかすめ奪う。それが彼の軍隊への報いとなる。
20 彼が働いた報酬として、わたしは彼にエジプトの地を与える。彼らがわたしのために働いたからだ。――神である主の御告げ――
21 その日、わたしはイスラエルの家のために、一つの角を生えさせ、彼らの間であなたに口を開かせる。このとき彼らは、わたしが主であることを知ろう。」

30章
1 次のような主のことばが私にあった。
2 「人の子よ。預言して言え。
神である主はこう仰せられる。
泣きわめけ。ああ、その日よ。
3 その日は近い。主の日は近い。
その日は曇った日、諸国の民の終わりの時だ。
4 剣がエジプトに下り、刺し殺される者がエジプトで倒れ、その富は奪われ、その基がくつがえされるとき、クシュには苦痛が起きる。
5 クシュ、プテ、ルデ、アラビヤ全体、クブ、彼らの同盟国の人々も、彼らとともに剣に倒れる。
6 主はこう仰せられる。
エジプトをささえる者は倒れ、その力強い誇りは見下げられ、ミグドルからセベネに至るまで
みな剣に倒れる。
――神である主の御告げ――
7 エジプトは荒れ果てた国々の間で荒れ果て、その町々も、廃墟となった町々の間にあって荒れ果てる。
8 わたしがエジプトに火をつけ、これを助ける者たちがみな滅ぼされるとき、彼らは、わたしが主であることを知ろう。
9 その日、わたしのもとから使者たちが船で送り出され、安心しているクシュ人をおののかせる。エジプトの日に、彼らの間に苦痛が起きる。今、その日が来ている。
10 神である主はこう仰せられる。
わたしはバビロンの王ネブカデレザルによって、エジプトの富を取り除く。
11 彼と、彼の民、すなわち、最も横暴な異邦の民が
その地を滅ぼすために遣わされる。
彼らは剣を抜いてエジプトを攻め、その地を刺し殺された者で満たす。
12 わたしはナイル川を干上がった地とし、その国を悪人どもの手に売り、他国人の手によって、その国とそこにあるすべての物を
荒れ果てさせる。
主であるわたしがこれを語る。
13 神である主はこう仰せられる。
わたしは偶像を打ちこわし、ノフから偽りの神々を取り除く。
エジプトの国には、もう君主が立たなくなる。
わたしはエジプトの地に恐怖を与える。
14 わたしはパテロスを荒らし、ツォアンに火をつけ、ノにさばきを下す。
15 わたしはエジプトのとりでシンに
わたしの憤りを注ぎ、ノの群集を断ち滅ぼす。
16 わたしはエジプトに火をつける。
シンは大いに苦しみ、ノは砕かれ、ノフは昼間、敵に襲われる。
17 オンとピ・ベセテの若い男たちは剣に倒れ、女たちはとりことなって行く。
18 わたしがエジプトのくびきを砕き、その力強い誇りが絶やされるとき、タフパヌヘスでは日は暗くなり、雲がそこをおおい、その娘たちはとりことなって行く。
19 わたしがエジプトにさばきを下すとき、彼らは、わたしが主であることを知ろう。」
20 第十一年の第一の月の七日、私に次のような主のことばがあった。
21 「人の子よ。わたしはエジプトの王パロの腕を砕いた。見よ。それは包まれず、手当をされず、ほうたいを当てて包まれず、元気になって剣を取ることもできない。
22 それゆえ、神である主はこう仰せられる。わたしはエジプトの王パロに立ち向かい、強いが砕かれている彼の腕を砕き、その手から剣を落とさせる。
23 わたしはエジプト人を諸国の民の中に散らし、国々に追い散らす。
24 しかし、わたしはバビロンの王の腕を強くし、わたしの剣を彼の手に渡し、パロの腕を砕く。彼は刺された者がうめくようにバビロンの王の前でうめく。
25 わたしはバビロンの王の腕を強くし、パロの腕を垂れさせる。このとき、わたしがバビロンの王の手にわたしの剣を渡し、彼がそれをエジプトの地に差し向けると、彼らは、わたしが主であることを知ろう。
26 わたしがエジプト人を諸国の民の中に散らし、彼らを国々に追い散らすとき、彼らは、わたしが主であることを知ろう。」

31章
1 第十一年の第三の月の一日、私に次のような主のことばがあった。
2 「人の子よ。エジプトの王パロと彼の大軍に言え。
あなたの偉大さは何に比べられよう。
3 見よ。アッシリヤはレバノンの杉。
美しい枝、茂った木陰、そのたけは高く、そのこずえは雲の中にある。
4 水がそれを育て、地下水がこれを高くした。
川々は、その植わっている地の回りを流れ、その流れを野のすべての木に送った。
5 それで、そのたけは、野のすべての木よりも高くそびえ、その送り出す豊かな水によって、その小枝は茂り、その大枝は伸びた。
6 その小枝には空のあらゆる鳥が巣を作り、大枝の下では野のすべての獣が子を産み、その木陰には多くの国々がみな住んだ。
7 それは大きくなり、枝も伸びて美しかった。
その根を豊かな水におろしていたからだ。
8 神の園の杉の木も、これとは比べ物にならない。
もみの木も、この小枝とさえ比べられない。
すずかけの木も、この大枝のようではなく、神の園にあるどの木も、その美しさにはかなわない。
9 わたしが、その枝を茂らせ、美しく仕立てたので、神の園にあるエデンのすべての木々は、これをうらやんだ。
10 それゆえ、神である主はこう仰せられる。そのたけが高くなり、そのこずえが雲の中にそびえ、その心がおごり高ぶったから、
11 わたしは、これを諸国の民のうちの力ある者の手に渡した。彼はこれをひどく罰し、わたしも、その悪行に応じてこれを追い出した。
12 こうして、他国人、最も横暴な異邦の民がこれを切り倒し、山々の上にこれを捨てた。その枝はすべての谷間に落ち、その大枝はこの国のすべての谷川で砕かれた。この国のすべての民は、その木陰から出て行き、これを振り捨てた。
13 その倒れ落ちた所に、空のあらゆる鳥が住み、その大枝のそばに、野のあらゆる獣がいるようになる。
14 このことは、水のほとりのどんな木も、そのたけが高くならないためであり、そのこずえが雲の中にそびえないようにするためであり、すべて、水に潤う木が高ぶってそびえ立たないためである。これらはみな、死ぬべき人間と、穴に下る者たちとともに、地下の国、死に渡された。
15 神である主はこう仰せられる。それがよみに下る日に、わたしはこれをおおって深淵を喪に服させ、川をせきとめて、豊かな水をかわかした。わたしがこれのためにレバノンを憂いに沈ませたので、野のすべての木も、これのためにしおれた。
16 わたしがこれを穴に下る者たちとともによみに下らせたとき、わたしは諸国の民をその落ちる音で震えさせた。エデンのすべての木、レバノンのえり抜きの良い木、すべての水に潤う木は、地下の国で慰められた。
17 それらもまた、剣で刺し殺された者や、これを助けた者、諸国の民の間にあって、その陰に住んだ者たちとともに、よみに下った。
18 エデンの木のうち、その栄えと偉大さで、あなたはどれに似ているだろうか。あなたもエデンの木とともに地下の国に落とされ、剣で刺し殺された者とともに、割礼を受けていない者たちの間に横たわるようになる。これは、パロと、そのすべての大軍のことである。――神である主の御告げ――」

32章
1 第十二年の第十二の月の一日、私に次のような主のことばがあった。
2 「人の子よ。エジプトの王パロについて哀歌を唱えて彼に言え。
諸国の民の若い獅子よ。
あなたは滅びうせた。
あなたは海の中のわにのようだ。
川の中であばれ回り、足で水をかき混ぜ、その川々を濁らせた。
3 神である主はこう仰せられる。
わたしは、多くの国々の民の集団を集めて、あなたの上にわたしの網を打ちかけ、彼らはあなたを地引き網で引き上げる。
4 わたしは、あなたを地に投げ捨て、野に放り出し、空のあらゆる鳥をあなたの上に止まらせ、全地の獣をあなたで飽かせよう。
5 あなたの肉を山々に捨て、あなたのしかばねで谷を満たし、
6 あなたから流れ出る血で地を浸し、その血で山々を潤す。
谷川もあなたの血で満たされる。
7 あなたが滅び去るとき、わたしは空をおおい、星を暗くし、太陽を雲で隠し、月に光を放たせない。
8 わたしは空に輝くすべての光を
あなたの上で暗くし、あなたの地をやみでおおう。
――神である主の御告げ――
9 わたしが、諸国の民、あなたの知らない国々の中であなたの破滅をもたらすとき、わたしは多くの国々の民の心を痛ませる。
10 わたしは多くの国々の民をあなたのことでおののかせる。彼らの王たちも、わたしが彼らの前でわたしの剣を振りかざすとき、あなたのことでおぞ気立つ。あなたのくずれ落ちる日に、彼らはみな、自分のいのちを思って身震いし続ける。
11 まことに、神である主はこう仰せられる。
バビロンの王の剣があなたに下る。
12 わたしは勇士の剣で、あなたの群集を倒す。
彼らはみな最も横暴な異邦の民だ。
彼らはエジプトの誇りを踏みにじり、その群集はみな滅ぼされる。
13 わたしはあらゆる家畜を、豊かな水のほとりで滅ぼす。
人の足は二度とこれを濁さず、家畜のひづめも、これを濁さない。
14 そのとき、わたしはこの水を静める。
その川を油のように静かに流れさせる。
――神である主の御告げ――
15 わたしがエジプトの国を荒れ果てさせ、この国にある物がみなはぎ取られ、わたしがそこの住民をみな打ち破るとき、彼らは、わたしが主であることを知ろう。
16 これは人々が悲しんで歌う哀歌である。諸国の民の娘たちはこれを悲しんで歌う。エジプトとそのすべての群集のために、彼女らはこの哀歌を悲しんで歌う。――神である主の御告げ――」
17 第十二年の第一の月の十五日、私に次のような主のことばがあった。
18 「人の子よ。エジプトの群集のために嘆け。
その民と強国の民の娘たちとを、穴に下る者たちとともに地下の国に下らせよ。
19 『あなたはだれよりもすぐれているのか。
下って行って、割礼を受けていない者たちとともに横たわれ。』
20 その国は剣に渡され、彼らは剣で刺し殺された者たちの間に倒れる。その国とそのすべての群集を引きずり降ろせ。
21 勇敢な勇士たちは、その国を助けた者たちとともに、よみの中から語りかける。『降りて来て、剣で刺し殺された者、割礼を受けていない者たちとともに横たわれ』と。
22 その墓の回りには、アッシリヤとその全集団がいる。みな、刺し殺された者、剣に倒れた者たちである。
23 彼らの墓は穴の奥のほうにあり、その集団はその墓の回りにいる。彼らはみな、刺し殺された者、剣に倒れた者、かつて生ける者の地で恐怖を巻き起こした者たちである。
24 そこには、エラムがおり、そのすべての群集もその墓の回りにいる。彼らはみな、刺し殺された者、剣に倒れた者、割礼を受けないで地下の国に下った者、生ける者の地で恐怖を巻き起こした者たちである。それで彼らは穴に下る者たちとともに自分たちの恥を負っている。
25 その寝床は刺し殺された者たちの間に置かれ、そのすべての群集も、その墓の回りにいる。みな、割礼を受けていない者、剣で刺し殺された者である。彼らの恐怖が生ける者の地にあったからである。それで彼らは穴に下る者たちとともに自分たちの恥を負っている。彼らは刺し殺された者たちの間に置かれた。
26 そこには、メシェクとトバルがおり、そのすべての群集もその墓の回りにいる。彼らはみな、割礼を受けていない者、剣で刺し殺された者である。彼らは生ける者の地で恐怖を巻き起こしたからである。
27 彼らは、ずっと昔に倒れた勇士たちとともに横たわることはできない。勇士たちは武具を持ってよみに下り、剣は頭の下に置かれ、盾は彼らの骨に置かれている。勇士たちは生ける者の地で恐れられていたからである。
28 あなたは、割礼を受けていない者たちの間で砕かれ、剣で刺し殺された者たちとともに横たわる。
29 そこには、エドムとその王たち、そのすべての族長たちがいる。彼らは勇敢であったが、剣で刺し殺された者たちとともに、割礼を受けていない者たち、および穴に下る者たちとともに横たわる。
30 そこには、北のすべての君主たち、およびすべてのシドン人がいる。彼らの勇敢さは恐怖を巻き起こしたが、恥を見、刺し殺された者たちとともに下ったのである。それで割礼を受けていない彼らは、剣で刺し殺された者たちとともに横たわり、穴に下る者たちとともに自分たちの恥を負っている。
31 パロは彼らを見、剣で刺し殺された自分の群集、パロとその全軍勢のことで慰められる。――神である主の御告げ――
32 わたしが生ける者の地に恐怖を与えたので、パロとその群集は、割礼を受けていない者たちの間で、剣で刺し殺された者たちとともに横たわる。――神である主の御告げ――」

33章
1 次のような主のことばが私にあった。
2 「人の子よ。あなたの民の者たちに告げて言え。わたしが一つの国に剣を送るとき、その国の民は彼らの中からひとりを選び、自分たちの見張り人とする。
3 剣がその国に来るのを見たなら、彼は角笛を吹き鳴らし、民に警告を与えなければならない。
4 だれかが、角笛の音を聞いても警告を受けないなら、剣が来て、その者を打ち取るとき、その血の責任はその者の頭上に帰する。
5 角笛の音を聞きながら、警告を受けなければ、その血の責任は彼自身に帰する。しかし、警告を受けていれば、彼は自分のいのちを救う。
6 しかし、見張り人が、剣の来るのを見ながら角笛を吹き鳴らさず、そのため民が警告を受けないとき、剣が来て、彼らの中のひとりを打ち取れば、その者は自分の咎のために打ち取られ、わたしはその血の責任を見張り人に問う。
7 人の子よ。わたしはあなたをイスラエルの家の見張り人とした。あなたは、わたしの口からことばを聞くとき、わたしに代わって彼らに警告を与えよ。
8 わたしが悪者に、『悪者よ。あなたは必ず死ぬ』と言うとき、もし、あなたがその悪者にその道から離れるように語って警告しないなら、その悪者は自分の咎のために死ぬ。そしてわたしは彼の血の責任をあなたに問う。
9 あなたが、悪者にその道から立ち返るよう警告しても、彼がその道から立ち返らないなら、彼は自分の咎のために死ななければならない。しかし、あなたは自分のいのちを救うことになる。
10 人の子よ。イスラエルの家に言え。あなたがたはこう言っている。『私たちのそむきと罪は私たちの上にのしかかり、そのため、私たちは朽ち果てた。私たちはどうして生きられよう』と。
11 彼らにこう言え。『わたしは誓って言う。――神である主の御告げ――わたしは決して悪者の死を喜ばない。かえって、悪者がその態度を悔い改めて、生きることを喜ぶ。悔い改めよ。悪の道から立ち返れ。イスラエルの家よ。なぜ、あなたがたは死のうとするのか。』
12 人の子よ。あなたの民の者たちに言え。正しい人の正しさも、彼がそむきの罪を犯したら、それは彼を救うことはできない。悪者の悪も、彼がその悪から立ち返るとき、その悪は彼を倒すことはできない。正しい人でも、罪を犯すとき、彼は自分の正しさによって生きることはできない。
13 わたしが正しい人に、『あなたは必ず生きる』と言っても、もし彼が自分の正しさに拠り頼み、不正をするなら、彼の正しい行いは何一つ覚えられず、彼は自分の行った不正によって死ななければならない。
14 わたしが悪者に、『あなたは必ず死ぬ』と言っても、もし彼が自分の罪を悔い改め、公義と正義とを行い、
15 その悪者が質物を返し、かすめた物を償い、不正をせず、いのちのおきてに従って歩むなら、彼は必ず生き、死ぬことはない。
16 彼が犯した罪は何一つ覚えられず、公義と正義とを行った彼は必ず生きる。
17 あなたの民の者たちは、『主の態度は公正でない』と言っている。しかし、彼らの態度こそ公正でない。
18 正しい人でも、自分の正しい行いから遠ざかり、不正をするなら、彼はそのために死ぬ。
19 悪者でも、自分の悪から遠ざかり、公義と正義とを行うなら、そのために彼は生きる。
20 それでもあなたがたは、『主の態度は公正でない』と言う。イスラエルの家よ。わたしはあなたがたをそれぞれの態度にしたがってさばく。」
21 私たちが捕囚となって十二年目の第十の月の五日、エルサレムからのがれた者が、私のもとに来て、「町は占領された」と言った。
22 そののがれた者が来る前の夕方、主の御手が私の上にあり、朝になって彼が私のもとに来る前に、私の口は開かれた。こうして、私の口は開かれ、もう私は黙っていなかった。
23 次のような主のことばが私にあった。
24 「人の子よ。イスラエルの地のこの廃墟に住む者たちは、『アブラハムはひとりでこの地を所有していた。私たちは多いのに、この地を所有するように与えられている』と言っている。
25 それゆえ、彼らに言え。神である主はこう仰せられる。あなたがたは血がついたままで食べ、自分たちの偶像を仰ぎ見、血を流しているのに、この地を所有しようとするのか。
26 あなたがたは自分の剣に拠り頼み、忌みきらうべきことをし、おのおの隣人の妻を汚していながら、この地を所有しようとするのか。
27 あなたは彼らにこう言え。神である主はこう仰せられる。わたしは誓って言うが、あの廃墟にいる者は必ず剣に倒れる。野にいる者も、わたしは獣に与えてそのえじきとする。要害とほら穴にいる者は疫病で死ぬ。
28 わたしはその地を荒れ果てさせ、荒廃した地とする。その力強い誇りは消えうせ、イスラエルの山々は荒れ果て、だれもそこを通らなくなる。
29 このとき、わたしが、彼らの行ったすべての忌みきらうべきわざのためにその国を荒れ果てさせ、荒廃した地とすると、彼らは、わたしが主であることを知ろう。
30 人の子よ。あなたの民の者たちは城壁のそばや、家々の入口で、あなたについて互いに語り合ってこう言っている。『さあ、どんなことばが主から出るか聞きに行こう。』
31 彼らは群れをなしてあなたのもとに来、わたしの民はあなたの前にすわり、あなたのことばを聞く。しかし、それを実行しようとはしない。彼らは、口では恋をする者であるが、彼らの心は利得を追っている。
32 あなたは彼らにとっては、音楽に合わせて美しく歌われる恋の歌のようだ。彼らはあなたのことばを聞くが、それを実行しようとはしない。
33 しかし、あのことは起こり、もう来ている。彼らは、自分たちの間にひとりの預言者がいたことを知ろう。」

34章
1 次のような主のことばが私にあった。
2 「人の子よ。イスラエルの牧者たちに向かって預言せよ。預言して、彼ら、牧者たちに言え。神である主はこう仰せられる。ああ。自分を肥やしているイスラエルの牧者たち。牧者は羊を養わなければならないのではないか。
3 あなたがたは脂肪を食べ、羊の毛を身にまとい、肥えた羊をほふるが、羊を養わない。
4 弱った羊を強めず、病気のものをいやさず、傷ついたものを包まず、迷い出たものを連れ戻さず、失われたものを捜さず、かえって力ずくと暴力で彼らを支配した。
5 彼らは牧者がいないので、散らされ、あらゆる野の獣のえじきとなり、散らされてしまった。
6 わたしの羊はすべての山々やすべての高い丘をさまよい、わたしの羊は地の全面に散らされた。尋ねる者もなく、捜す者もない。
7 それゆえ、牧者たちよ、主のことばを聞け。
8 わたしは生きている、――神である主の御告げ――わたしの羊はかすめ奪われ、牧者がいないため、あらゆる野の獣のえじきとなっている。それなのに、わたしの牧者たちは、わたしの羊を捜し求めず、かえって牧者たちは自分自身を養い、わたしの羊を養わない。
9 それゆえ、牧者たちよ、主のことばを聞け。
10 神である主はこう仰せられる。わたしは牧者たちに立ち向かい、彼らの手からわたしの羊を取り返し、彼らに羊を飼うのをやめさせる。牧者たちは二度と自分自身を養えなくなる。わたしは彼らの口からわたしの羊を救い出し、彼らのえじきにさせない。
11 まことに、神である主はこう仰せられる。見よ。わたしは自分でわたしの羊を捜し出し、これの世話をする。
12 牧者が昼間、散らされていた自分の羊の中にいて、その群れの世話をするように、わたしはわたしの羊を、雲と暗やみの日に散らされたすべての所から救い出して、世話をする。
13 わたしは国々の民の中から彼らを連れ出し、国々から彼らを集め、彼らを彼らの地に連れて行き、イスラエルの山々や谷川のほとり、またその国のうちの人の住むすべての所で彼らを養う。
14 わたしは良い牧場で彼らを養い、イスラエルの高い山々が彼らのおりとなる。彼らはその良いおりに伏し、イスラエルの山々の肥えた牧場で草をはむ。
15 わたしがわたしの羊を飼い、わたしが彼らをいこわせる。――神である主の御告げ――
16 わたしは失われたものを捜し、迷い出たものを連れ戻し、傷ついたものを包み、病気のものを力づける。わたしは、肥えたものと強いものを滅ぼす。わたしは正しいさばきをもって彼らを養う。
17 わたしの群れよ。あなたがたについて、神である主はこう仰せられる。見よ。わたしは、羊と羊、雄羊と雄やぎとの間をさばく。
18 あなたがたは、良い牧場で草を食べて、それで足りないのか。その牧場の残った分を足で踏みにじり、澄んだ水を飲んで、その残りを足で濁すとは。
19 わたしの群れは、あなたがたの足が踏みつけた草を食べ、あなたがたの足が濁した水を飲んでいる。
20 それゆえ、神である主は彼らにこう仰せられる。見よ。わたし自身、肥えた羊とやせた羊との間をさばく。
21 あなたがたがわき腹と肩で押しのけ、その角ですべての弱いものを突き倒し、ついに彼らを外に追い散らしてしまったので、
22 わたしはわたしの群れを救い、彼らが二度とえじきとならないようにし、羊と羊との間をさばく。
23 わたしは、彼らを牧するひとりの牧者、わたしのしもべダビデを起こす。彼は彼らを養い、彼らの牧者となる。
24 主であるわたしが彼らの神となり、わたしのしもべダビデはあなたがたの間で君主となる。主であるわたしがこう告げる。
25 わたしは彼らと平和の契約を結び、悪い獣をこの国から取り除く。彼らは安心して荒野に住み、森の中で眠る。
26 わたしは彼らと、わたしの丘の回りとに祝福を与え、季節にかなって雨を降らせる。それは祝福の雨となる。
27 野の木は実をみのらせ、地は産物を生じ、彼らは安心して自分たちの土地にいるようになる。わたしが彼らのくびきの横木を打ち砕き、彼らを奴隷にした者たちの手から救い出すとき、彼らは、わたしが主であることを知ろう。
28 彼らは二度と諸国の民のえじきとならず、この国の獣も彼らを食い殺さない。彼らは安心して住み、もう彼らを脅かす者もいない。
29 わたしは、彼らのためにりっぱな植物を生やす。彼らは、二度とその国でききんに会うこともなく、二度と諸国の民の侮辱を受けることもない。
30 このとき、彼らは、わたしが主で、彼らとともにいる彼らの神であり、彼らイスラエルの家がわたしの民であることを知ろう。――神である主の御告げ――
31 あなたがたはわたしの羊、わたしの牧場の羊である。あなたがたは人で、わたしはあなたがたの神である。――神である主の御告げ――」

35章
1 次のような主のことばが私にあった。
2 「人の子よ。顔をセイルの山に向け、これについて預言して、
3 言え。
神である主はこう仰せられる。
セイルの山よ。
わたしはおまえに立ち向かい、おまえにわたしは手を伸ばし、おまえを荒れ果てさせ、荒廃した地とする。
4 わたしがおまえの町々を廃墟にし、おまえを荒れ果てさせるとき、おまえは、わたしが主であることを知ろう。
5 おまえはいつまでも敵意を抱き、イスラエル人が災難に会うとき、彼らの最後の刑罰の時、彼らを剣に渡した。
6 それゆえ、――わたしは生きている。神である主の御告げ――わたしは必ずおまえを血に渡す。血はおまえを追う。おまえは血を憎んだが、血はおまえを追いかける。
7 わたしはセイルの山を荒れ果てさせ、廃墟とし、そこを行き来する者を断ち滅ぼす。
8 わたしはその山々を死体で満たし、剣で刺し殺された者たちがおまえの丘や谷や、すべての谷川に倒れる。
9 わたしはおまえを永遠に荒れ果てさせる。おまえの町々は回復しない。おまえたちは、わたしが主であることを知ろう。
10 おまえは、『これら二つの民、二つの国は、われわれのものだ。われわれはそれを占領しよう』と言ったが、そこに主がおられた。
11 それゆえ、――わたしは生きている。神である主の御告げ――おまえが彼らを憎んだのと同じほどの怒りとねたみで、わたしはおまえを必ず罰し、わたしがおまえをさばくとき、わたし自身を現そう。
12 おまえはイスラエルの山々に向かって、『これは荒れ果てて、われわれのえじきとなる』と言って、侮辱したが、主であるわたしがこれをみな聞いたことを、おまえは知るようになる。
13 おまえたちは、わたしに向かって高慢なことばを吐いたが、わたしはそれを聞いている。
14 神である主はこう仰せられる。わたしはおまえを荒れ果てさせて、全土を喜ばせよう。
15 おまえは、イスラエルの家の相続地が荒れ果てたのを喜んだが、わたしはおまえに同じようにしよう。セイルの山よ。おまえは荒れ果て、エドム全体もそうなる。人々は、わたしが主であることを知ろう。

36章
1 人の子よ。イスラエルの山々に預言して言え。イスラエルの山々よ。主のことばを聞け。
2 神である主はこう仰せられる。敵がおまえたちに向かって、『あはは、昔からの高き所がわれわれの所有となった』と言っている。
3 それゆえ、預言して言え。神である主はこう仰せられる。実にそのために、おまえたちは、回りの民に荒らされ、踏みつけられ、ほかの国々の所有にされたので、おまえたちは、民の語りぐさとなり、そしりとなった。
4 それゆえ、イスラエルの山々よ、神である主のことばを聞け。神である主は、山や丘、谷川や谷、荒れ果てた廃墟、また、回りのほかの国々にかすめ奪われ、あざけられて見捨てられた町々に、こう仰せられる。
5 それゆえ、神である主はこう仰せられる。わたしは燃えるねたみをもって、ほかの国々、エドム全土に告げる。彼らは心の底から喜び、思い切りあざけって、わたしの国を自分たちの所有とし、牧場をかすめ奪ったのだ。
6 それゆえ、イスラエルの地について預言し、山や丘、谷川や谷に向かって言え。神である主はこう仰せられる。見よ。おまえたちが諸国の民の侮辱を受けているので、わたしはねたみと憤りとをもって告げる。
7 それゆえ、神である主はこう仰せられる。わたしは誓う。おまえたちを取り囲む諸国の民は、必ず自分たちの恥を負わなければならない。
8 だが、おまえたち、イスラエルの山々よ。おまえたちは枝を出し、わたしの民イスラエルのために実を結ぶ。彼らが帰って来るのが近いからだ。
9 わたしはおまえたちのところに行き、おまえたちのところに向かう。おまえたちは耕され、種が蒔かれる。
10 わたしは、おまえたちの上に人をふやし、イスラエルの全家に人をふやす。町々には人が住みつき、廃墟は建て直される。
11 わたしは、おまえたちの上に人と獣をふやす。彼らはふえ、多くの子を生む。わたしはおまえたちのところに、昔のように人を住まわせる。いや、以前よりも栄えさせる。このとき、おまえたちは、わたしが主であることを知ろう。
12 わたしは、わたしの民イスラエル人に、おまえたちの上を歩かせる。彼らはおまえを所有し、おまえは彼らの相続地となる。おまえはもう二度と彼らに子を失わせてはならない。
13 神である主はこう仰せられる。彼らはおまえたちに、『おまえは人間を食らい、自分の国民の子どもを失わせている』と言っている。
14 それゆえ、おまえは二度と人間を食らわず、二度とおまえの国民の子どもを失わせてはならない。――神である主の御告げ――
15 わたしは、二度と諸国の民の侮辱をおまえに聞こえさせない。おまえは国々の民のそしりを二度と受けてはならない。おまえの国民をもうつまずかせてはならない。――神である主の御告げ――」
16 次のような主のことばが私にあった。
17 「人の子よ。イスラエルの家が、自分の土地に住んでいたとき、彼らはその行いとわざとによって、その地を汚した。その行いは、わたしにとっては、さわりのある女のように汚れていた。
18 それでわたしは、彼らがその国に流した血のために、また偶像でこれを汚したことのために、わたしの憤りを彼らに注いだ。
19 わたしは彼らを諸国の民の間に散らし、彼らを国々に追い散らし、彼らの行いとわざとに応じて彼らをさばいた。
20 彼らは、その行く先の国々に行っても、わたしの聖なる名を汚した。人々は彼らについて、『この人々は主の民であるのに、主の国から出されたのだ』と言ったのだ。
21 わたしは、イスラエルの家がその行った諸国の民の間で汚したわたしの聖なる名を惜しんだ。
22 それゆえ、イスラエルの家に言え。神である主はこう仰せられる。イスラエルの家よ。わたしが事を行うのは、あなたがたのためではなく、あなたがたが行った諸国の民の間であなたがたが汚した、わたしの聖なる名のためである。
23 わたしは、諸国の民の間で汚され、あなたがたが彼らの間で汚したわたしの偉大な名の聖なることを示す。わたしが彼らの目の前であなたがたのうちにわたしの聖なることを示すとき、諸国の民は、わたしが主であることを知ろう。――神である主の御告げ――
24 わたしはあなたがたを諸国の民の間から連れ出し、すべての国々から集め、あなたがたの地に連れて行く。
25 わたしがきよい水をあなたがたの上に振りかけるそのとき、あなたがたはすべての汚れからきよめられる。わたしはすべての偶像の汚れからあなたがたをきよめ、
26 あなたがたに新しい心を与え、あなたがたのうちに新しい霊を授ける。わたしはあなたがたのからだから石の心を取り除き、あなたがたに肉の心を与える。
27 わたしの霊をあなたがたのうちに授け、わたしのおきてに従って歩ませ、わたしの定めを守り行わせる。
28 あなたがたは、わたしがあなたがたの先祖に与えた地に住み、あなたがたはわたしの民となり、わたしはあなたがたの神となる。
29 わたしはあなたがたをすべての汚れから救い、穀物を呼び寄せてそれをふやし、ききんをあなたがたに送らない。
30 わたしは木の実と畑の産物をふやす。それであなたがたは、諸国の民の間で二度とききんのためにそしりを受けることはない。
31 あなたがたは、自分たちの悪い行いと、良くなかったわざとを思い出し、自分たちの不義と忌みきらうべきわざをいとうようになる。
32 わたしが事を行うのは、あなたがたのためではない。――神である主の御告げ――イスラエルの家よ。あなたがたは知らなければならない。恥じよ。あなたがたの行いによってはずかしめを受けよ。
33 神である主はこう仰せられる。わたしが、あなたがたをすべての不義からきよめる日に、わたしは町々を人が住めるようにし、廃墟を建て直す。
34 この荒れ果てた地は、通り過ぎるすべての者に荒地とみなされていたが、耕されるようになる。
35 このとき、人々はこう言おう。『荒れ果てていたこの国は、エデンの園のようになった。廃墟となり、荒れ果て、くつがえされていた町々も城壁が築かれ、人が住むようになった』と。
36 あなたがたの回りに残された諸国の民も、主であるわたしが、くつがえされた所を建て直し、荒れ果てていた所に木を植えたことを知るようになる。主であるわたしがこれを語り、これを行う。
37 神である主はこう仰せられる。わたしはイスラエルの家の願いを聞き入れて、次のことをしよう。わたしは、羊の群れのように人をふやそう。
38 ちょうど、聖別された羊の群れのように、例祭のときのエルサレムの羊の群れのように、廃墟であった町々を人の群れで満たそう。このとき、彼らは、わたしが主であることを知ろう。」

37章
1 主の御手が私の上にあり、主の霊によって、私は連れ出され、谷間の真ん中に置かれた。そこには骨が満ちていた。
2 主は私にその上をあちらこちらと行き巡らせた。なんと、その谷間には非常に多くの骨があり、ひどく干からびていた。
3 主は私に仰せられた。「人の子よ。これらの骨は生き返ることができようか。」私は答えた。「神、主よ。あなたがご存じです。」
4 主は私に仰せられた。「これらの骨に預言して言え。干からびた骨よ。主のことばを聞け。
5 神である主はこれらの骨にこう仰せられる。見よ。わたしがおまえたちの中に息を吹き入れるので、おまえたちは生き返る。
6 わたしがおまえたちに筋をつけ、肉を生じさせ、皮膚でおおい、おまえたちの中に息を与え、おまえたちが生き返るとき、おまえたちはわたしが主であることを知ろう。」
7 私は、命じられたように預言した。私が預言していると、音がした。なんと、大きなとどろき。すると、骨と骨とが互いにつながった。
8 私が見ていると、なんと、その上に筋がつき、肉が生じ、皮膚がその上をすっかりおおった。しかし、その中に息はなかった。
9 そのとき、主は仰せられた。「息に預言せよ。人の子よ。預言してその息に言え。神である主はこう仰せられる。息よ。四方から吹いて来い。この殺された者たちに吹きつけて、彼らを生き返らせよ。」
10 私が命じられたとおりに預言すると、息が彼らの中に入った。そして彼らは生き返り、自分の足で立ち上がった。非常に多くの集団であった。
11 主は私に仰せられた。「人の子よ。これらの骨はイスラエルの全家である。ああ、彼らは、『私たちの骨は干からび、望みは消えうせ、私たちは断ち切られる』と言っている。
12 それゆえ、預言して彼らに言え。神である主はこう仰せられる。わたしの民よ。見よ。わたしはあなたがたの墓を開き、あなたがたをその墓から引き上げて、イスラエルの地に連れて行く。
13 わたしの民よ。わたしがあなたがたの墓を開き、あなたがたを墓から引き上げるとき、あなたがたは、わたしが主であることを知ろう。
14 わたしがまた、わたしの霊をあなたがたのうちに入れると、あなたがたは生き返る。わたしは、あなたがたをあなたがたの地に住みつかせる。このとき、あなたがたは、主であるわたしがこれを語り、これを成し遂げたことを知ろう。――主の御告げ――」
15 次のような主のことばが私にあった。
16 「人の子よ。一本の杖を取り、その上に、『ユダと、それにつくイスラエル人のために』と書きしるせ。もう一本の杖を取り、その上に、『エフライムの杖、ヨセフと、それにつくイスラエルの全家のために』と書きしるせ。
17 その両方をつなぎ、一本の杖とし、あなたの手の中でこれを一つとせよ。
18 あなたの民の者たちがあなたに向かって、『これはどういう意味か、私たちに説明してくれませんか』と言うとき、
19 彼らに言え。神である主はこう仰せられる。見よ。わたしは、エフライムの手にあるヨセフの杖と、それにつくイスラエルの諸部族とを取り、それらをユダの杖に合わせて、一本の杖とし、わたしの手の中で一つとする。
20 あなたが書きしるした杖を、彼らの見ている前であなたの手に取り、
21 彼らに言え。神である主はこう仰せられる。見よ。わたしは、イスラエル人を、その行っていた諸国の民の間から連れ出し、彼らを四方から集め、彼らの地に連れて行く。
22 わたしが彼らを、その地、イスラエルの山々で、一つの国とするとき、ひとりの王が彼ら全体の王となる。彼らはもはや二つの国とはならず、もはや決して二つの王国に分かれない。
23 彼らは二度と、その偶像や忌まわしいもの、またあらゆるそむきの罪によって身を汚さない。わたしは、彼らがかつて罪を犯したその滞在地から彼らを救い、彼らをきよめる。彼らはわたしの民となり、わたしは彼らの神となる。
24 わたしのしもべダビデが彼らの王となり、彼ら全体のただひとりの牧者となる。彼らはわたしの定めに従って歩み、わたしのおきてを守り行う。
25 彼らは、わたしがわたしのしもべヤコブに与えた国、あなたがたの先祖が住んだ国に住むようになる。そこには彼らとその子らとその子孫たちとがとこしえに住み、わたしのしもべダビデが永遠に彼らの君主となる。
26 わたしは彼らと平和の契約を結ぶ。これは彼らとのとこしえの契約となる。わたしは彼らをかばい、彼らをふやし、わたしの聖所を彼らのうちに永遠に置く。
27 わたしの住まいは彼らとともにあり、わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる。
28 わたしの聖所が永遠に彼らのうちにあるとき、諸国の民は、わたしがイスラエルを聖別する主であることを知ろう。」

38章
1 さらに、私に次のような主のことばがあった。
2 「人の子よ。メシェクとトバルの大首長であるマゴグの地のゴグに顔を向け、彼に預言して、
3 言え。神である主はこう仰せられる。メシェクとトバルの大首長であるゴグよ。今、わたしは、あなたに立ち向かう。
4 わたしはあなたを引き回し、あなたのあごに鉤をかけ、あなたと、あなたの全軍勢を出陣させる。それはみな武装した馬や騎兵、大盾と盾を持ち、みな剣を取る大集団だ。
5 ペルシヤとクシュとプテも彼らとともにおり、みな盾とかぶとを着けている。
6 ゴメルと、そのすべての軍隊、北の果てのベテ・トガルマと、そのすべての軍隊、それに多くの国々の民があなたとともにいる。
7 備えをせよ。あなたも、あなたのところに集められた全集団も備えをせよ。あなたは彼らを監督せよ。
8 多くの日が過ぎて、あなたは命令を受け、終わりの年に、一つの国に侵入する。その国は剣の災害から立ち直り、その民は多くの国々の民の中から集められ、久しく廃墟であったイスラエルの山々に住んでいる。その民は国々の民の中から連れ出され、彼らはみな安心して住んでいる。
9 あなたは、あらしのように攻め上り、あなたと、あなたの全部隊、それに、あなたにつく多くの国々の民は、地をおおう雲のようになる。
10 神である主はこう仰せられる。その日には、あなたの心にさまざまな思いが浮かぶ。あなたは悪巧みを設け、
11 こう言おう。『私は城壁のない町々の国に攻め上り、安心して住んでいる平和な国に侵入しよう。彼らはみな、城壁もかんぬきも門もない所に住んでいる。』
12 あなたは物を分捕り、獲物をかすめ奪い、今は人の住むようになった廃墟や、国々から集められ、その国の中心に住み、家畜と財産を持っている民に向かって、あなたの腕力をふるおうとする。
13 シェバやデダンやタルシシュの商人たち、およびそのすべての若い獅子たちは、あなたに聞こう。『あなたは物を分捕るために来たのか。獲物をかすめ奪うために集団を集め、銀や金を運び去り、家畜や財産を取り、大いに略奪をしようとするのか』と。
14 それゆえ、人の子よ、預言してゴグに言え。神である主はこう仰せられる。わたしの民イスラエルが安心して住んでいるとき、実に、その日、あなたは奮い立つのだ。
15 あなたは、北の果てのあなたの国から、多くの国々の民を率いて来る。彼らはみな馬に乗る者で、大集団、大軍勢だ。
16 あなたは、わたしの民イスラエルを攻めに上り、終わりの日に、あなたは地をおおう雲のようになる。ゴグよ。わたしはあなたに、わたしの地を攻めさせる。それは、わたしがあなたを使って諸国の民の目の前にわたしの聖なることを示し、彼らがわたしを知るためだ。
17 神である主はこう仰せられる。あなたは、わたしが昔、わたしのしもべ、イスラエルの預言者たちを通して語った当の者ではないか。この預言者たちは、わたしがあなたに彼らを攻めさせると、長年にわたり預言していたのだ。
18 ゴグがイスラエルの地を攻めるその日、――神である主の御告げ――わたしは怒りを燃え上がらせる。
19 わたしは、ねたみと激しい怒りの火を吹きつけて言う。その日には必ずイスラエルの地に大きな地震が起こる。
20 海の魚も、空の鳥も、野の獣も、地面をはうすべてのものも、地上のすべての人間も、わたしの前で震え上がり、山々はくつがえり、がけは落ち、すべての城壁は地に倒れる。
21 わたしは剣を呼び寄せて、わたしのすべての山々でゴグを攻めさせる。――神である主の御告げ――彼らは剣で同士打ちをするようになる。
22 わたしは疫病と流血で彼に罰を下し、彼と、彼の部隊と、彼の率いる多くの国々の民の上に、豪雨や雹や火や硫黄を降り注がせる。
23 わたしがわたしの大いなることを示し、わたしの聖なることを示して、多くの国々の見ている前で、わたしを知らせるとき、彼らは、わたしが主であることを知ろう。」

39章
1 「人の子よ。ゴグに向かって預言して言え。神である主はこう仰せられる。メシェクとトバルの大首長であるゴグよ。わたしはあなたに立ち向かう。
2 わたしはあなたを引き回し、あなたを押しやり、北の果てから上らせ、イスラエルの山々に連れて来る。
3 あなたの左手から弓をたたき落とし、右手から矢を落とす。
4 あなたと、あなたのすべての部隊、あなたの率いる国々の民は、イスラエルの山々に倒れ、わたしはあなたをあらゆる種類の猛禽や野獣のえじきとする。
5 あなたは野に倒れる。わたしがこれを語るからだ。
――神である主の御告げ――
6 わたしはマゴグと、島々に安住している者たちとに火を放つ。彼らは、わたしが主であることを知ろう。
7 わたしは、わたしの聖なる名をわたしの民イスラエルの中に知らせ、二度とわたしの聖なる名を汚させない。諸国の民は、わたしが主であり、イスラエルの聖なる者であることを知ろう。
8 今、それは来、それは成就する。――神である主の御告げ――それは、わたしが語った日である。
9 イスラエルの町々の住民は出て来て、武器、すなわち、盾と大盾、弓と矢、手槍と槍を燃やして焼き、七年間、それらで火を燃やす。
10 彼らは野から木を取り、森からたきぎを集める必要はない。彼らは武器で火を燃やすからだ。彼らは略奪された物を略奪し返し、かすめ奪われた物をかすめ奪う。――神である主の御告げ――
11 その日、わたしは、イスラエルのうちに、ゴグのために墓場を設ける。それは海の東の旅人の谷である。そこは人が通れなくなる。そこにゴグと、そのすべての群集が埋められ、そこはハモン・ゴグの谷と呼ばれる。
12 イスラエルの家は、その国をきよめるために、七か月かかって彼らを埋める。
13 その国のすべての民が埋め、わたしの栄光が現されるとき、彼らは有名になる。――神である主の御告げ――
14 彼らは、常時、国を巡り歩く者たちを選び出す。彼らは地の面に取り残されているもの、旅人たちを埋めて国をきよめる。彼らは七か月の終わりまで捜す。
15 巡り歩く者たちは国中を巡り歩き、人間の骨を見ると、そのそばに標識を立て、埋める者たちがそれをハモン・ゴグの谷に埋めるようにする。
16 そこの町の名はハモナとも言われる。彼らは国をきよめる。
17 神である主はこう仰せられる。人の子よ。あらゆる種類の鳥と、あらゆる野の獣に言え。集まって来い。わたしがおまえたちのために切り殺した者、イスラエルの山々の上にある多くの切り殺された者に、四方から集まって来い。おまえたちはその肉を食べ、その血を飲め。
18 勇士たちの肉を食べ、国の君主たちの血を飲め。雄羊、子羊、雄やぎ、雄牛、すべてバシャンの肥えたものをそうせよ。
19 わたしがおまえたちのために切り殺したものの脂肪を飽きるほど食べ、その血を酔うほど飲むがよい。
20 おまえたちはわたしの食卓で、馬や、騎手や、勇士や、すべての戦士に食べ飽きる。――神である主の御告げ――
21 わたしが諸国の民の間にわたしの栄光を現すとき、諸国の民はみな、わたしが行うわたしのさばきと、わたしが彼らに置くわたしの手とを見る。
22 その日の後、イスラエルの家は、わたしが彼らの神、主であることを知ろう。
23 諸国の民は、イスラエルの家が、わたしに不信の罪を犯したために咎を得て捕らえ移されたこと、それから、わたしが彼らにわたしの顔を隠し、彼らを敵の手に渡したので、彼らがみな剣に倒れたことを知ろう。
24 わたしは、彼らの汚れとそむきの罪に応じて彼らを罰し、わたしの顔を彼らに隠した。
25 それゆえ、神である主はこう仰せられる。今わたしはヤコブの繁栄を元どおりにし、イスラエルの全家をあわれむ。これは、わたしの聖なる名のための熱心による。
26 彼らは、自分たちの地に安心して住み、彼らを脅かす者がいなくなるとき、わたしに逆らった自分たちの恥とすべての不信の罪との責めを負おう。
27 わたしが彼らを国々の民の間から帰らせ、彼らの敵の地から集め、多くの国々が見ている前で、彼らのうちにわたしの聖なることを示すとき、
28 彼らは、わたしが彼らの神、主であることを知ろう。わたしは彼らを国々に引いて行ったが、また彼らを彼らの地に集め、そこにひとりも残しておかないようにするからだ。
29 わたしは二度とわたしの顔を彼らから隠さず、わたしの霊をイスラエルの家の上に注ぐ。――神である主の御告げ――」

40章
1 私たちが捕囚となって二十五年目の年の初め、その月の十日、町が占領されてから十四年目のちょうどその日、主の御手が私の上にあり、私をそこへ連れて行った。
2 すなわち、神々しい幻のうちに、私はイスラエルの地へ連れて行かれ、非常に高い山の上に降ろされた。その南のほうに町が建てられているようであった。
3 主が私をそこに連れて行かれると、そこに、ひとりの人がいた。その姿は青銅でできているようであり、その手に麻のひもと測りざおとを持って門のところに立っていた。
4 その人は私に話しかけた。「人の子よ。あなたの目で見、耳で聞き、わたしがあなたに見せるすべての事を心に留めよ。わたしがあなたを連れて来たのは、あなたにこれを見せるためだ。あなたが見ることをみな、イスラエルの家に告げよ。」
5 そこに、神殿の外側を巡って取り囲んでいる壁があった。その人は手に六キュビトの測りざおを持っていた。その一キュビトは、普通の一キュビトに一手幅を足した長さであった。彼がその外壁の厚さを測ると、一さおであり、その高さも一さおであった。
6 それから、彼が東向きの門に行き、その階段を上って、門の敷居を測ると、その幅は一さおで、もう一つの門の敷居も幅は一さおであった。
7 控え室は長さ一さお、幅一さおであり、控え室と控え室の間は五キュビトであった。門の内側の玄関の間に続く門の敷居は一さおであった。
8 彼が門の内側の玄関の間を測ると、一さお、
9 すなわち、門の玄関の間を測ると、八キュビト、その壁柱は二キュビトで、門の玄関の間は内側にあった。
10 東のほうにある門の控え室は両側に三つずつあり、三つとも同じ寸法であった。壁柱も、両側とも、同じ寸法であった。
11 彼が門の入口の幅を測ると、十キュビト、門の内のり幅の長さは十三キュビトであった。
12 控え室の前に出た仕切りは両側ともそれぞれ一キュビトであった。控え室は両側とも六キュビトであった。
13 彼がその門を、片側の控え室の屋根の端から他の側の屋根の端まで測ると、一つの入口から他の入口までの幅は二十五キュビトであった。
14 彼は壁柱を六十キュビトとした。門の周囲を巡る壁柱は庭に面していた。
15 入口の門の前から内側の門の玄関の間の前までは五十キュビトであり、
16 門の内側にある控え室と壁柱には格子窓が取りつけられ、玄関の間もそうであった。内側の回りには窓があり、壁柱には、なつめやしの木が彫刻してあった。
17 それから、彼は私を外庭に連れて行った。そこには部屋があり、庭の回りには石だたみが敷かれていた。石だたみの上に、三十の部屋があった。
18 石だたみは門のわきにあり、ちょうど門の長さと同じであった。これは下の石だたみである。
19 彼が下の門の端から内庭の外の端までその幅を測ると、東も北も百キュビトであった。
20 彼は外庭にある北向きの門の長さと幅を測った。
21 それには両側に三つずつ控え室があり、壁柱も玄関の間も先の門と同じ寸法であった。その長さは五十キュビト、幅は二十五キュビトであった。
22 その窓も玄関の間もなつめやしの木の彫刻も、東向きの門と同じ寸法であった。七段の階段を上って行くと、その先に玄関の間があった。
23 東に面する門と同様に、北に面する門にも内庭の門が向かい合っており、彼が門から門まで測ると、百キュビトであった。
24 次に、彼は私を南のほうへ連れて行った。すると、そこにも南向きの門があり、その壁柱と玄関の間を彼が測ると、それは、ほかの門と同じ寸法であった。
25 壁柱と玄関の間の周囲に窓があり、それはほかの窓と同じであった。門の長さは五十キュビト、幅は二十五キュビトであった。
26 そこに上るのに七段の階段があり、その先に玄関の間があった。その両側の壁柱には、なつめやしの木が彫刻してあった。
27 内庭には南向きの門があり、彼がこの門から南のほうに他の門まで測ると、百キュビトであった。
28 彼が私を南の門から内庭に連れて行き、南の門を測ると、ほかの門と同じ寸法であった。
29 その控え室も壁柱も玄関の間もほかのと同じ寸法で、壁柱と玄関の間の周囲に窓があった。門の長さは五十キュビト、幅は二十五キュビトであった。
30 玄関の間の周囲は長さ二十五キュビト、幅五キュビトであった。
31 その玄関の間は外庭に面し、その壁柱にはなつめやしの木が彫刻してあった。その階段は八段であった。
32 次に、彼は私を内庭の東のほうに連れて行った。そこの門を測ると、ほかの門と同じ寸法であった。
33 その控え室も壁柱も玄関の間もほかのと同じ寸法で、壁柱と玄関の間の周囲に窓があった。門の長さは五十キュビト、幅は二十五キュビトであった。
34 その玄関の間は外庭に面し、両側の壁柱にはなつめやしの木が彫刻してあった。階段は八段であった。
35 彼は私を北の門に連れて行った。それを測ると、ほかの門と同じ寸法であった。
36 その控え室も壁柱も玄関の間もほかのと同じ寸法で、その周囲に窓があった。門の長さは五十キュビト、幅は二十五キュビトであった。
37 その玄関の間は外庭に面し、両側の壁柱にはなつめやしの木が彫刻してあった。階段は八段であった。
38 門の壁柱のそばに戸のある部屋があり、そこは全焼のいけにえをすすぎ清める所であった。
39 門の玄関の間には、全焼のいけにえ、罪のためのいけにえ、罪過のためのいけにえをほふるために、両側にそれぞれ二つずつの台があった。
40 北の門の入口へ上って行くと、外側に二つの台があり、門の玄関の間の他の側にも二つの台があった。
41 すなわち、門の片側に四つの台があり、他の側に四つの台があり、この八つの台の上でいけにえをほふるのである。
42 また、全焼のいけにえのための四つの切り石の台があり、その長さは一キュビト半、幅は一キュビト半、その高さは一キュビトであった。その上に全焼のいけにえや、ほかのいけにえをほふるための道具が置かれていた。
43 内側には、周囲に一手幅の縁が取りつけてあり、ささげ物の肉は台の上に置かれるようになっていた。
44 彼は私を内庭に連れて行った。内庭には二つの部屋があり、北の門のわきにある部屋は南を向き、南の門のわきのは北を向いていた。
45 彼は私に言った。「この南向きの部屋は、宮の任務を果たす祭司たちのためであり、
46 北向きの部屋は、祭壇の任務を果たす祭司たちのためである。彼らはツァドクの子孫であり、レビの子孫の中で主に近づいて仕える者たちである。」
47 彼が庭を測ると、長さ百キュビト、幅百キュビトの正方形であった。神殿の前には祭壇があった。
48 彼が私を神殿の玄関の間に連れて行って、玄関の間の壁柱を測ると、両側とも五キュビトであり、その門の幅は十四キュビト、その門の両わきの壁は、それぞれ三キュビトであった。
49 玄関の間の間口は二十キュビト、奥行は十二キュビトであった。そこへ上るのに階段があり、両側の壁柱のそばにはそれぞれ円柱が立っていた。

41章
1 彼は私を本堂へ連れて行った。その壁柱を測ると、その幅は両側とも六キュビトであった。これが壁柱の幅であった。
2 入口の幅は十キュビト、入口の両わきの壁はそれぞれ五キュビトであり、本堂の長さを測ると、四十キュビト、幅は二十キュビトであった。
3 彼が奥に入り、入口の壁柱を測ると、二キュビト、入口は六キュビト、入口の両わきの壁は七キュビトであった。
4 彼はまた、本堂に面して長さ二十キュビト、幅二十キュビトを測って、私に「これが至聖所だ」と言った。
5 彼が神殿の壁を測ると、六キュビト、神殿の周囲を囲む階段式の脇間の幅は四キュビトであった。
6 階段式の脇間は三段に重なり、各段に三十あった。神殿の周囲の階段式の脇間は壁に固定してささえられ、神殿の壁は梁でささえられていなかった。
7 階段式の脇間の幅は階段を上るごとに広くなっていた。それは神殿の周囲にあるらせん階段を上るごとに、その段の幅も広くなり、その下の段から上の段へは中央の階段を通って上るのである。
8 私は神殿の回りが高くなっているのを見た。階段式の脇間の土台は、長めの六キュビトの測りざおいっぱいであった。
9 階段式の脇間の外側の壁の厚さは五キュビトであった。神殿の階段式の脇間と、
10 部屋との間には空地があり、それが神殿の周囲を幅二十キュビトで囲んでいた。
11 階段式の脇間の入口は空地のほうに向き、一つの入口は北向きで、他の入口は南のほうに向き、その空地は幅五キュビトで周囲を囲んでいた。
12 西側の聖域にある建物は、その奥行が七十キュビト、その建物の回りの壁は、厚さ五キュビト、その間口は九十キュビトであった。
13 彼が神殿を測ると、長さは百キュビト、その聖域と建物とその壁とで、長さ百キュビトであった。
14 また、東側の聖域と神殿に面する幅も百キュビトであった。
15 彼が神殿の裏にある聖域に面した建物の長さと、両側の回廊とを測ると、百キュビトであった。本堂の内側と、庭の玄関の間、
16 門口と格子窓と三段になった回廊とは、床から窓まで羽目板が張り巡らされていた。また、窓にはおおいがあった。
17 入口の上部にも、神殿の内側にも外側にも、これを囲むすべての壁の内側にも外側にも彫刻がしてあり、
18 ケルビムと、なつめやしの木とが彫刻してあった。なつめやしの木はケルブとケルブとの間にあり、おのおのケルブには二つの顔があった。
19 人間の顔は一方のなつめやしの木に向かい、若い獅子の顔は他方のなつめやしの木に向かい、このように、神殿全体の回りに彫刻してあった。
20 床から入口の上まで、本堂の壁にケルビムとなつめやしの木が彫刻してあった。
21 本堂の戸口の柱は四角で、至聖所の前には何かに似たものがあった。
22 それは木の祭壇のようであり、高さは三キュビト、長さは二キュビトで、その四隅も台も側面も木でできていた。彼は私に、「これが主の前にある机だ」と言った。
23 また、本堂と至聖所にそれぞれ二つのとびらがあり、
24 それらのとびらにはそれぞれ二つの戸が折りたたむようになっていた。すなわち、一つのとびらには二つの戸があり、ほかのとびらにも二つの戸があった。
25 本堂のとびらには、壁に彫刻されていたのと同じようなケルビムとなつめやしの木が彫刻してあった。外側の玄関の間の前には木のひさしがあった。
26 玄関の間の両わきの壁には格子窓となつめやしの木があり、神殿の階段式の脇間とひさしも同様であった。

42章
1 彼は私を北のほうの外庭に連れ出し、聖域に面し、北方の建物に面している部屋へ連れて行った。
2 その長さは百キュビト、その端に北の入口があり、幅は五十キュビトであった。
3 二十キュビトの内庭に面し、外庭の石だたみに面して、三階になった回廊があった。
4 部屋の前には幅十キュビトの通路が内側にあり、その長さは百キュビトであった。その部屋の入口は北に向いていた。
5 上の部屋は、回廊が場所を取ったので、建物の下の部屋よりも、また二階の部屋よりも狭かった。
6 なぜなら、これらは三階建てであり、庭の柱のような柱がないためである。それで、上の部屋は下の部屋よりも、また二階の部屋よりも狭かった。
7 部屋に沿った外側の石垣は、外庭のほうにあって、部屋に面し、その長さは五十キュビトであった。
8 したがって、外庭に面する部屋の長さは五十キュビトであった。しかし、本堂に面する側は百キュビトであった。
9 これらの部屋の下には、外庭から入れるように、東側に出入口があった。
10 聖域や建物に面している南側の庭の厚い石垣の中には、部屋があった。
11 その部屋の通路は、北側の部屋と同じように見え、長さも同じ、幅も同じで、そのすべての出口も構造も入口も、同様であった。
12 南側の部屋の入口も同様で、通路の先端に入口があり、東側の石垣に面し、そこから入れる通路があった。
13 彼は私に言った。「聖域に面している北の部屋と南の部屋は、聖なる部屋であって、主に近づく祭司たちが最も聖なるささげ物を食べる所である。その場所は神聖であるから、彼らはそこに最も聖なる物、すなわち穀物のささげ物、罪のためのいけにえ、罪過のためのいけにえを置く。
14 祭司たちは聖所に入ったなら、そこから外庭に出てはならない。彼らが奉仕に用いる服は神聖だから、それを脱いで他の服に着替えてから民の所に近づかなければならない。」
15 彼は、神殿の内側を測り終えると、東向きの門に私を連れ出し、神殿の周囲を測った。
16 彼が測りざおで東側を測ると、測りざおで五百さおであった。
17 北側を測ると、測りざおで五百さおであった。
18 南側を測ると、測りざおで五百さおであった。
19 彼が西側に回って測りざおで測ると、五百さおであった。
20 彼が外壁の回りを巡って四方を測ると、その長さは五百さお、幅も五百さおで、聖なるものと俗なるものとを区別していた。

43章
1 彼は私を東向きの門に連れて行った。
2 すると、イスラエルの神の栄光が東のほうから現れた。その音は大水のとどろきのようであって、地はその栄光で輝いた。
3 私が見た幻の様子は、私がかつてこの町を滅ぼすために来たときに見た幻のようであり、またその幻は、かつて私がケバル川のほとりで見た幻のようでもあった。それで、私はひれ伏した。
4 主の栄光が東向きの門を通って宮に入って来た。
5 霊は私を引き上げ、私を内庭に連れて行った。なんと、主の栄光は神殿に満ちていた。
6 ある人が私のそばに立っているとき、私は、神殿からだれかが私に語りかけておられるのを聞いた。
7 その方は私に言われた。「人の子よ。ここはわたしの玉座のある所、わたしの足の踏む所、わたしが永遠にイスラエルの子らの中で住む所である。イスラエルの家は、その民もその王たちも、もう二度と、淫行や高き所の王たちの死体で、わたしの聖なる名を汚さない。
8 彼らは、自分たちの門口をわたしの門口のそばに設け、自分たちの戸口の柱をわたしの戸口の柱のかたわらに立て、わたしと彼らとの間には、ただ壁があるだけとなり、彼らの忌みきらうべきわざによってわたしの聖なる名を汚した。そこでわたしは怒って、彼らを絶ち滅ぼした。
9 今、彼らにその淫行や王たちの死体をわたしから遠く取り除かせなければならない。わたしは永遠に彼らの中に住もう。
10 人の子よ。イスラエルの家が自分たちの不義を恥じるために、彼らに神殿を示し、彼らにその模型を測らせよ。
11 もし彼らが、自分たちの行ったあらゆることを恥じるなら、あなたは彼らに神殿の構造とその模型、その出口と入口、すなわち、そのすべての構造、すべての定め、すべての構造、すべての律法を示し、彼らの目の前でそれを書きしるせ。彼らが、そのすべての構造と定めとを守って、これを造るためである。
12 宮に関する律法は次のとおりである。山の頂のその回りの全地域は最も神聖である。これが宮に関する律法である。
13 キュビトによる祭壇の寸法は次のとおりである。――このキュビトは、普通のキュビトに一手幅足したものである。――その土台の深さは一キュビト、その回りの縁の幅は一キュビト、みぞは一あたりである。祭壇の高さは次のとおりである。
14 この地面の土台から下の台座までは二キュビト、回りの幅は一キュビト。この低い台座から高い台座までは四キュビト、その回りの幅は一キュビト。
15 祭壇の炉は高さ四キュビトであり、祭壇の炉から上のほうへ四本の角が出ていた。
16 祭壇の炉は長さ十二キュビト、幅十二キュビトの正方形である。
17 その台座は長さ十四キュビト、幅十四キュビトの正方形で、その回りのみぞは半キュビト、その縁は一キュビトであり、その階段は東に面している。」
18 彼は私に言った。「人の子よ。神である主はこう仰せられる。祭壇の上で全焼のいけにえをささげ、血をそれに注ぎかけるために祭壇を立てる日には、次のことが祭壇に関する定めとなる。
19 わたしに仕えるために、わたしに近づくツァドクの子孫のレビ人の祭司たちに、あなたは、罪のためのいけにえとして若い雄牛一頭を与えよ。――神である主の御告げ――
20 あなたは、その血を取って、祭壇の四本の角と、台座の四隅と、回りのみぞにつけ、祭壇をきよめ、そのための贖いをしなければならない。
21 またあなたは、罪のためのいけにえの雄牛を取り、これを聖所の外の宮の一定の所で焼かなければならない。
22 二日目に、あなたは、傷のない雄やぎを罪のためのいけにえとしてささげ、雄牛できよめたように、祭壇をきよめよ。
23 きよめ終えたら、あなたは、傷のない若い雄牛と群れのうちの傷のない雄羊とをささげよ。
24 あなたは、それらを主の前にささげ、祭司たちがそれらの上に塩をまき、全焼のいけにえとして主にささげなければならない。
25 七日間、あなたは毎日、罪のためのいけにえとして雄やぎをささげ、傷のない若い雄牛と群れのうちの傷のない雄羊とをささげなければならない。
26 七日間にわたって祭壇の贖いをし、それをきよめて使い始めなければならない。
27 この期間が終わり、八日目と、その後は、祭司たちが祭壇の上で、あなたがたの全焼のいけにえと和解のいけにえとをささげなければならない。そうすれば、わたしはあなたがたを受け入れる。――神である主の御告げ――」

44章
1 彼が私を聖所の東向きの外の門に連れ戻ると、門は閉じていた。
2 主は私に仰せられた。「この門は閉じたままにしておけ。あけてはならない。だれもここから入ってはならない。イスラエルの神、主がここから入られたからだ。これは閉じたままにしておかなければならない。
3 ただ、君主だけが、君主として主の前でパンを食べるためにそこにすわることができる。彼は門の玄関の間を通って入り、またそこを通って出て行かなければならない。」
4 彼は私を、北の門を通って神殿の前に連れて行った。私が見ると、なんと、主の栄光が主の神殿に満ちていた。そこで、私はひれ伏した。
5 すると主は私に仰せられた。「人の子よ。主の宮のすべての定めとそのすべての律法について、わたしがあなたに告げていることをことごとく心に留め、それに目を注ぎ、耳を傾けよ。宮に入れる者と、聖所に入れないすべての者を心に留めよ。
6 あなたは、反逆の家、イスラエルの家にこう言え。神である主はこう仰せられる。イスラエルの家よ。あなたがたのあらゆる忌みきらうべきわざは、もうたくさんだ。
7 あなたがたは、心にも肉体にも割礼を受けていない外国人を連れて来て、わたしの聖所におらせ、わたしの宮を汚した。あなたがたは、わたしのパンと脂肪と血とをささげたが、あなたがたのすべての忌みきらうべきわざによって、わたしとの契約を破った。
8 あなたがたは、わたしの聖所での任務も果たさず、かえって、自分たちの代わりにわたしの聖所で任務を果たす者たちを置いた。
9 神である主はこう仰せられる。心にも肉体にも割礼を受けていない外国人は、だれもわたしの聖所に入ってはならない。イスラエル人の中にいる外国人はみなそうだ。
10 レビ人でも、イスラエルが迷って自分たちの偶像を慕って、わたしから迷い出たとき、わたしを捨て去ったので、彼らは自分たちの咎を負わなければならない。
11 彼らは宮の門で番をし、宮で奉仕をして、わたしの聖所で仕えるはずなのだ。彼らは民のために、全焼のいけにえや、ほかのいけにえをほふり、民に仕えて彼らに奉仕しなければならない。
12 それなのにレビ人たちは、民の偶像の前で民に仕え、イスラエルの家を不義に引き込んだ。それゆえ、わたしは彼らに誓う。――神である主の御告げ――彼らは自分たちの咎を負わなければならない。
13 彼らは、祭司としてわたしに仕えるために、わたしに近づいてはならない。わたしのあらゆる聖なる物、または最も聖なる物に触れてはならない。彼らは自分たちの恥と自分たちの行った忌みきらうべきわざの責めとを負わなければならない。
14 わたしは彼らに、宮のあらゆる奉仕とそこで行われるすべての宮の任務を果たさせる。
15 しかし、イスラエル人が迷ってわたしから離れたときもわたしの聖所の任務を果たした、ツァドクの子孫のレビ人の祭司たちは、わたしに近づいてわたしに仕え、わたしに脂肪と血とをささげてわたしに仕えることができる。――神である主の御告げ――
16 彼らはわたしの聖所に入り、わたしの机に近づいてわたしに仕え、わたしへの任務を果たすことができる。
17 彼らは内庭の門に入るときには、亜麻布の服を着なければならない。内庭の門、および神殿の中で務めをするときは、毛織り物を身に着けてはならない。
18 頭には亜麻布のかぶり物をかぶり、腰には亜麻布のももひきをはかなければならない。汗の出るような物を身に着けてはならない。
19 彼らが外庭に出て、外庭の民のところに出て行くときは、務めのときに着ていた服を脱ぎ、それを聖所の部屋にしまい、ほかの服を着なければならない。その服によって民を聖なるものとしないためである。
20 彼らは頭をそってはならない。髪を長く伸ばしすぎてもいけない。頭は適当に刈らなければならない。
21 祭司はだれも、内庭に入るときには、ぶどう酒を飲んではならない。
22 やもめや、離婚された女を妻にしてはならない。ただ、イスラエルの民のうちの処女をめとらなければならない。しかし、やもめでも、それが祭司のやもめであれば、めとってもよい。
23 彼らは、わたしの民に、聖なるものと俗なるものとの違いを教え、汚れたものときよいものとの区別を教えなければならない。
24 争いがあるときには、彼らは、わたしの定めに従ってさばきの座に着き、これをさばかなければならない。わたしのすべての例祭には、わたしの律法とおきてとを守り、わたしの安息日を聖別しなければならない。
25 彼らは、死人に近づいて身を汚してはならない。ただし、自分の父、母、息子、娘、兄弟、未婚の姉妹のためには汚れてもよい。
26 その場合、その人は、きよめられて後、さらに七日間待たなければならない。
27 聖所で仕えるために聖所の内庭に入る日には、彼は罪のためのいけにえをささげなければならない。――神である主の御告げ――
28 これが彼らの相続地となる。わたしが彼らの相続地である。あなたがたはイスラエルの中で彼らに所有地を与えてはならない。わたしが彼らの所有地である。
29 彼らの食物は、穀物のささげ物、罪のためのいけにえ、罪過のためのいけにえである。イスラエルのうちのすべての献納物は彼らのものである。
30 あらゆる種類の初物、あなたがたのあらゆる奉納物のうちの最上の奉納物は、すべて祭司たちのものであり、あなたがたの麦粉の初物も祭司に与えなければならない。あなたの家に祝福が宿るためである。
31 祭司たちは、死んだものや裂き殺されたものはすべて、鳥であれ獣であれ、食べてはならない。

45章
1 あなたがたがその地を相続地として、くじで分けるとき、その地の聖なる区域を奉納地として主にささげなければならない。その長さは二万五千キュビト、幅は一万キュビト。その周囲の全域は聖なる地である。
2 このうち、縦横五百キュビトの正方形を聖所に当て、その回りを五十キュビトの空地にしなければならない。
3 先に測った区域から、長さ二万五千キュビト、幅一万キュビトを測れ。そして、その中に聖なる至聖所があるようにせよ。
4 これは国の聖なる所である。これは、聖所で仕え、主に近づいて仕える祭司たちのものとしなければならない。ここを彼らの家の敷地とし、聖所のために聖別しなければならない。
5 また、長さ二万五千キュビト、幅一万キュビトの地は、宮で奉仕をするレビ人のものとし、二十の部屋を彼らの所有としなければならない。
6 聖なる奉納地に沿って、幅五千キュビト、長さ二万五千キュビトを町の所有とし、これをイスラエルの全家のものとする。
7 君主の土地は、聖なる奉納地と町の所有地との両側にあり、聖なる奉納地と町の所有地に面し、西側は西のほうへ、東側は東のほうへ延びている。その長さは一つの部族の割り当て地と同じで、この国の西の境界線から東の境界線にまで及んでいる。
8 これがイスラエルの中の彼の所有地である。わたしの君主たちは、二度とわたしの民をしいたげることなく、この地は部族ごとに、イスラエルの家に与えられる。
9 神である主はこう仰せられる。イスラエルの君主たちよ。もうたくさんだ。暴虐と暴行を取り除き、公義と正義とを行え。わたしの民を重税で追い立てることをやめよ。――神である主の御告げ――
10 正しいはかり、正しいエパ、正しいバテを使え。
11 エパとバテとを同一量にせよ。バテはホメルの十分の一、エパもホメルの十分の一とせよ。その量はホメルを単位とせよ。
12 一シェケルは二十ゲラである。二十シェケルと二十五シェケルと十五シェケルとで一ミナとせよ。
13 あなたがたがささげる奉納物は次のとおりである。小麦一ホメルから六分の一エパ、大麦一ホメルから六分の一エパをささげ、
14 油の単位により、油のバテで、一コルから十分の一バテをささげよ。一コルは一ホメルと同じく十バテである。
15 また、イスラエルの潤った地の羊の群れから二百頭ごとに一頭の羊を、ささげ物、全焼のいけにえ、和解のいけにえのためにささげ、彼らのための贖いとせよ。――神である主の御告げ――
16 国のすべての民に、この奉納物をイスラエルの君主に納めさせよ。
17 君主は、祭りの日、新月の祭り、安息日、すなわちイスラエルの家のあらゆる例祭に、全焼のいけにえ、穀物のささげ物、注ぎのぶどう酒を供える義務がある。彼はイスラエルの家の贖いのため、罪のためのいけにえ、穀物のささげ物、全焼のいけにえ、和解のいけにえをささげなければならない。
18 神である主はこう仰せられる。第一の月の第一日に、あなたは傷のない若い雄牛を取り、聖所をきよめなければならない。
19 祭司は罪のためのいけにえから、血を取り、それを宮の戸口の柱や、祭壇の台座の四隅や、内庭の門の脇柱に塗らなければならない。
20 その月の七日にも、あなたは、あやまって罪を犯した者やわきまえのない者のためにこのようにし、宮のために贖いをしなければならない。
21 第一の月の十四日に、あなたがたは過越の祭りを守り、その祭りの七日間、種を入れないパンを食べなければならない。
22 その日に君主は、自分のためと国のすべての民のために、罪のためのいけにえとして雄牛をささげなければならない。
23 その祭りの七日間、彼は全焼のいけにえとして傷のない七頭の雄牛と七頭の雄羊を、七日間、毎日、主にささげなければならない。また一頭の雄やぎを、罪のためのいけにえとして、毎日ささげなければならない。
24 穀物のささげ物は、雄牛一頭に一エパ、雄羊一頭に一エパをささげなければならない。油は一エパごとに一ヒンとする。
25 第七の月の十五日の祭りにも、七日間、これと同じようにささげなければならない。すなわち、罪のためのいけにえ、全焼のいけにえ、穀物のささげ物、それに油を、同じようにささげなければならない。

46章
1 神である主はこう仰せられる。内庭の東向きの門は、労働をする六日間は閉じておき、安息日と、新月の祭りの日にはあけなければならない。
2 君主は外側の門の玄関の間を通って入り、門の戸口の柱のそばに立っていなければならない。祭司たちは彼の全焼のいけにえと、和解のいけにえをささげ、彼は門の敷居のところで礼拝して出て行かなければならない。門は夕暮れまで閉じてはならない。
3 一般の人々も、安息日と新月の祭りの日には、その門の入口で、主の前に礼拝をしなければならない。
4 君主が安息日に主にささげる全焼のいけにえは、傷のない子羊六頭と、傷のない雄羊一頭である。
5 また、穀物のささげ物は、雄羊一頭について一エパ。子羊のためには、彼が与えることのできるだけの穀物のささげ物。油は一エパごとに一ヒンである。
6 新月の祭りの日には、傷のない若い雄牛一頭と、傷のない子羊六頭と雄羊一頭である。
7 穀物のささげ物をするために、雄牛一頭に一エパ。雄羊一頭に一エパ。子羊のためには、手に入れることのできただけでよい。油は一エパごとに一ヒンである。
8 君主が入るときには、門の玄関の間を通って入り、そこを通って出て行かなければならない。
9 しかし、一般の人々が例祭の日に主の前に入って来るとき、北の門を通って礼拝に来る者は南の門を通って出て行き、南の門を通って入って来る者は北の門を通って出て行かなければならない。自分の入って来た門を通って帰ってはならない。その反対側から出て行かなければならない。
10 君主は、彼らが入るとき、いっしょに入り、彼らが出るとき、いっしょに出なければならない。
11 祭りと例祭には、穀物のささげ物は、雄牛一頭に一エパ、雄羊一頭に一エパ。子羊のためには与えることのできるだけのもの。油は一エパごとに一ヒンである。
12 また、君主が、全焼のいけにえを、進んでささげるささげ物として、あるいは和解のいけにえを、進んでささげるささげ物として主にささげるときには、彼のために東向きの門をあけなければならない。彼は安息日にささげると同じように、全焼のいけにえと和解のいけにえとをささげなければならない。彼が出て行くなら、彼が出て行って後、その門は閉じられる。
13 あなたは毎日、傷のない一歳の子羊一頭を全焼のいけにえとして、主にささげなければならない。これを毎朝ささげなければならない。
14 それに添えて、毎朝、六分の一エパの穀物のささげ物、上等の小麦粉に振りかけるための油三分の一ヒンをささげなければならない。これが主への穀物のささげ物であり、永遠に続く定めである。
15 こうして、子羊や穀物のささげ物や油を、常供の全焼のいけにえとして、毎朝ささげなければならない。
16 神である主はこう仰せられる。もし、君主が、贈り物として自分の相続地を自分の息子たちに与えるなら、それは息子たちのものとなり、それは相続地として彼らの所有地となる。
17 しかし、もし、彼が自分の相続地の一部を贈り物として奴隷のひとりに与えるなら、それは解放の年まで彼のものであるが、その後、それは君主に返される。ただ息子たちだけが、相続地を自分のものとすることができる。
18 君主は、民の相続地を奪って彼らをその所有地から押しのけてはならない。彼は自分の所有地から自分の息子たちに相続地を与えなければならない。それは、わたしの民がひとりでも、その所有地から散らされないためである。」
19 それから、彼は私を、門のわきにある出入口から、北向きになっている祭司たちの聖所の部屋に連れて行った。すると、西のほうの隅に一つの場所があった。
20 彼は私に言った。「ここは祭司たちが、罪過のためのいけにえや、罪のためのいけにえを煮たり、穀物のささげ物を焼いたりする場所である。これらの物を外庭に持ち出して民を聖なるものとしないためである。」
21 彼は私を外庭に連れ出し、庭の四隅を通らせた。すると庭の隅には、それぞれまた、ほかの庭があった。
22 庭の四隅に仕切られた庭があり、それは長さ四十キュビト、幅三十キュビトであって、四つともみな同じ寸法であった。
23 その四つとも、回りは石の壁で囲まれ、石の壁の下のほうには料理場が作られていた。
24 彼は私に言った。「これは、宮で奉仕をしている者が、民からのいけにえを煮る料理場である。」

47章
1 彼は私を神殿の入口に連れ戻した。見ると、水が神殿の敷居の下から東のほうへと流れ出ていた。神殿が東に向いていたからである。その水は祭壇の南、宮の右側の下から流れていた。
2 ついで、彼は私を北の門から連れ出し、外を回らせ、東向きの外の門に行かせた。見ると、水は右側から流れ出ていた。
3 その人は手に測りなわを持って東へ出て行き、一千キュビトを測り、私にその水を渡らせると、それは足首まであった。
4 彼がさらに一千キュビトを測り、私にその水を渡らせると、水はひざに達した。彼がさらに一千キュビトを測り、私を渡らせると、水は腰に達した。
5 彼がさらに一千キュビトを測ると、渡ることのできない川となった。水かさは増し、泳げるほどの水となり、渡ることのできない川となった。
6 彼は私に、「人の子よ。あなたはこれを見たか」と言って、私を川の岸に沿って連れ帰った。
7 私が帰って来て見ると、川の両岸に非常に多くの木があった。
8 彼は私に言った。「この水は東の地域に流れ、アラバに下り、海に入る。海に注ぎ込むとそこの水は良くなる。
9 この川が流れて行く所はどこででも、そこに群がるあらゆる生物は生き、非常に多くの魚がいるようになる。この水が入ると、そこの水が良くなるからである。この川が入る所では、すべてのものが生きる。
10 漁師たちはそのほとりに住みつき、エン・ゲディからエン・エグライムまで網を引く場所となる。そこの魚は大海の魚のように種類も数も非常に多くなる。
11 しかし、その沢と沼とはその水が良くならないで、塩のままで残る。
12 川のほとり、その両岸には、あらゆる果樹が生長し、その葉も枯れず、実も絶えることがなく、毎月、新しい実をつける。その水が聖所から流れ出ているからである。その実は食物となり、その葉は薬となる。
13 神である主はこう仰せられる。あなたがたがイスラエルの十二の部族にこの国を相続地として与える地域は次のとおりである。ヨセフには二つの分を与える。
14 あなたがたはそれを等分に割り当てなければならない。それはわたしがかつてあなたがたの先祖に与えると誓ったものである。この地は相続地としてあなたがたのものである。
15 その地の境界線は次のとおりである。北側は、大海からヘテロンの道を経て、ツェダデの入口に至り、
16 ハマテ、ベロタ、およびダマスコの領土とハマテの領土の間にあるシブライム、さらにハウランの領土に面したハツェル・ハティコンに至る。
17 海から始まる境界線はダマスコの境界のハツァル・エナンに至り、北は北のほうへ、ハマテの境界にまで至る。これが北側である。
18 東側は、ハウランとダマスコの間と、ギルアデとイスラエルの地の間のヨルダン川が、東の海を経てタマルに至るまでの境界線である。これが東側である。
19 南側は、タマルから南に向かってメリバテ・カデシュの水と川に至り、大海に至るまでである。これが南側である。
20 西側は、大海が境界となり、レボ・ハマテにまで至る。これが西側である。
21 あなたがたは、この地をイスラエルの部族ごとに割り当てなければならない。
22 あなたがたと、あなたがたの間で子を生んだ、あなたがたの間の在留異国人とは、この地を自分たちの相続地として、くじで割り当てなければならない。あなたがたは彼らをイスラエル人のうちに生まれた者と同じように扱わなければならない。彼らはイスラエルの部族の中にあって、あなたがたといっしょに、くじで相続地の割り当てを受けなければならない。
23 在留異国人には、その在留している部族の中で、その相続地を与えなければならない。――神である主の御告げ――

48章
1 部族の名は次のとおりである。北の端からヘテロンの道を経てレボ・ハマテに至り、ハマテを経て北のほうへダマスコの境界のハツァル・エナンまで――東側から西側まで――これがダンの分である。
2 ダンの地域に接して、東側から西側までがアシェルの分。
3 アシェルの地域に接して、東側から西側までがナフタリの分。
4 ナフタリの地域に接して、東側から西側までがマナセの分。
5 マナセの地域に接して、東側から西側までがエフライムの分。
6 エフライムの地域に接して、東側から西側までがルベンの分。
7 ルベンの地域に接して、東側から西側までがユダの分である。
8 ユダの地域に接して、東側から西側までが、あなたがたのささげる奉納地となる。その幅は二万五千キュビト、その長さは東側から西側にかけて部族の割り当て地の一つと同じである。聖所はその中央にある。
9 あなたがたが主にささげる奉納地は、長さ二万五千キュビト、幅二万キュビトである。
10 祭司たちへの聖なる奉納地は次のとおりである。北側は二万五千キュビト、西側は一万キュビトの幅、東側は一万キュビトの幅、南側は二万五千キュビトの長さである。主の聖所はその中央にある。
11 この区域はツァドクの子孫の聖別された祭司たちのものである。彼らは、イスラエル人が迷い出たときいっしょに迷い出たレビ人とは異なり、わたしへの任務を果たしている。
12 彼らの地域はレビの部族の地域に接し、奉納地のうちでも最も聖なる地である。
13 レビの部族の分は、祭司たちの地域に接して、長さ二万五千キュビト、幅一万キュビトである。すなわち、全体の長さは二万五千キュビト、幅は一万キュビトである。
14 彼らはそのどの部分も、売ったり取り替えたりしてはならない。その初めの土地を手放してはならない。主への聖なるものだからである。
15 幅五千キュビト、長さ二万五千キュビトの残りの地所は、町の一般用であり、住まいと放牧地のためである。町はその中央に建てられなければならない。
16 その大きさは次のとおりである。北側は四千五百キュビト、南側は四千五百キュビト、東側は四千五百キュビト、西側は四千五百キュビトである。
17 また、町の放牧地は、北へ二百五十キュビト、南へ二百五十キュビト、東へ二百五十キュビト、西へ二百五十キュビトである。
18 聖なる奉納地に接する残りの地所の長さは、東へ一万キュビト、西へ一万キュビトである。それは聖なる奉納地に接している。そこから収穫した物は町の働き人の食物となる。
19 その町の働き人は、イスラエルの全部族から出て、これを耕す。
20 奉納地の全体は二万五千キュビト四方であり、あなたがたは、聖なる奉納地と町の所有地とをささげることになる。
21 聖なる奉納地と町の所有地の両側にある残りの地所は、君主のものである。これは二万五千キュビトの奉納地に面し、そこから東の境界までである。西のほうも、その二万五千キュビトに面し、そこから西の境界までである。これは部族の割り当て地にも接していて、君主のものである。聖なる奉納地と宮の聖所とは、その中央にある。
22 君主の所有する地区の中にあるレビ人の所有地と、町の所有地を除いて、ユダの地域とベニヤミンの地域との間にある部分は、君主のものである。
23 なお、残りの部族は、東側から西側までがベニヤミンの分。
24 ベニヤミンの地域に接して、東側から西側までがシメオンの分。
25 シメオンの地域に接して、東側から西側までがイッサカルの分。
26 イッサカルの地域に接して、東側から西側までがゼブルンの分。
27 ゼブルンの地域に接して、東側から西側までがガドの分。
28 ガドの地域に接して南側、その南の境界線はタマルからメリバテ・カデシュの水、さらに川に沿って大海に至る。
29 以上が、あなたがたがイスラエルの部族ごとに、くじで相続地として分ける土地であり、以上が彼らの割り当て地である。――神である主の御告げ――
30 町の出口は次のとおりである。北側は四千五百キュビトの長さで、
31 町の門にはイスラエルの部族の名がつけられている。北側の三つの門はルベンの門、ユダの門、レビの門である。
32 東側も四千五百キュビトで、三つの門がある。ヨセフの門、ベニヤミンの門、ダンの門である。
33 南側も四千五百キュビトの長さで、三つの門がある。シメオンの門、イッサカルの門、ゼブルンの門である。
34 西側も四千五百キュビトで、三つの門がある。ガドの門、アシェルの門、ナフタリの門である。
35 町の周囲は一万八千キュビトあり、その日からこの町の名は、『主はここにおられる』と呼ばれる。」