申命記

1章
1 これは、モーセがヨルダンの向こうの地、パランと、トフェル、ラバン、ハツェロテ、ディ・ザハブとの間の、スフの前にあるアラバの荒野で、イスラエルのすべての民に告げたことばである。
2 ホレブから、セイル山を経てカデシュ・バルネアに至るのには十一日かかる。
3 第四十年の第十一月の一日にモーセは、主がイスラエル人のために彼に命じられたことを、ことごとく彼らに告げた。
4 モーセが、ヘシュボンに住んでいたエモリ人の王シホン、およびアシュタロテに住んでいたバシャンの王オグをエデレイで打ち破って後のことである。
5 ヨルダンの向こうの地、モアブの地で、モーセは、このみおしえを説明し始めて言った。
6 私たちの神、主は、ホレブで私たちに告げて仰せられた。「あなたがたはこの山に長くとどまっていた。
7 向きを変えて、出発せよ。そしてエモリ人の山地に行き、その近隣のすべての地、アラバ、山地、低地、ネゲブ、海辺、カナン人の地、レバノン、さらにあの大河ユーフラテス川にまで行け。
8 見よ。わたしはその地をあなたがたの手に渡している。行け。その地を所有せよ。これは、主があなたがたの先祖アブラハム、イサク、ヤコブに誓って、彼らとその後の子孫に与えると言われた地である。」
9 私はあの時、あなたがたにこう言った。「私だけではあなたがたの重荷を負うことはできない。
10 あなたがたの神、主が、あなたがたをふやされたので、見よ、あなたがたは、きょう、空の星のように多い。
11 ――どうかあなたがたの父祖の神、主が、あなたがたを今の千倍にふやしてくださるように。そしてあなたがたに約束されたとおり、あなたがたを祝福してくださるように――
12 私ひとりで、どうして、あなたがたのもめごとと重荷と争いを背負いきれよう。
13 あなたがたは、部族ごとに、知恵があり、悟りがあり、経験のある人々を出しなさい。彼らを、あなたがたのかしらとして立てよう。」
14 すると、あなたがたは私に答えて、「あなたが、しようと言われることは良い」と言った。
15 そこで私は、あなたがたの部族のかしらで、知恵があり、経験のある者たちを取り、彼らをあなたがたの上に置き、かしらとした。千人の長、百人の長、五十人の長、十人の長、また、あなたがたの部族のつかさである。
16 またそのとき、私はあなたがたのさばきつかさたちに命じて言った。「あなたがたの身内の者たちの間の事をよく聞きなさい。ある人と身内の者たちとの間、また在留異国人との間を正しくさばきなさい。
17 さばきをするとき、人をかたよって見てはならない。身分の低い人にも高い人にもみな、同じように聞かなければならない。人を恐れてはならない。さばきは神のものである。あなたがたにとってむずかしすぎる事は、私のところに持って来なさい。私がそれを聞こう。」
18 私はまた、そのとき、あなたがたのなすべきすべてのことを命じた。
19 私たちの神、主が、私たちに命じられたとおりに、私たちはホレブを旅立ち、あなたがたが見た、あの大きな恐ろしい荒野を、エモリ人の山地への道をとって進み、カデシュ・バルネアまで来た。
20 そのとき、私はあなたがたに言った。「あなたがたは、私たちの神、主が私たちに与えようとされるエモリ人の山地に来た。
21 見よ。あなたの神、主は、この地をあなたの手に渡されている。上れ。占領せよ。あなたの父祖の神、主があなたに告げられたとおりに。恐れてはならない。おののいてはならない。」
22 すると、あなたがた全部が、私に近寄って来て、「私たちより先に人を遣わし、私たちのために、その地を探らせよう。私たちの上って行く道や、入って行く町々について、報告を持ち帰らせよう」と言った。
23 私にとってこのことは良いと思われたので、私は各部族からひとりずつ、十二人をあなたがたの中から取った。
24 彼らは山地に向かって登って行き、エシュコルの谷まで行き、そこを探り、
25 また、その地のくだものを手に入れ、私たちのもとに持って下って来た。そして報告をもたらし、「私たちの神、主が、私たちに与えようとしておられる地は良い地です」と言った。
26 しかし、あなたがたは登って行こうとせず、あなたがたの神、主の命令に逆らった。
27 そしてあなたがたの天幕の中でつぶやいて言った。「主は私たちを憎んでおられるので、私たちをエジプトの地から連れ出してエモリ人の手に渡し、私たちを根絶やしにしようとしておられる。
28 私たちはどこへ上って行くのか。私たちの身内の者たちは、『その民は私たちよりも大きくて背が高い。町々は大きく城壁は高く天にそびえている。しかも、そこでアナク人を見た』と言って、私たちの心をくじいた。」
29 それで、私はあなたがたに言った。「おののいてはならない。彼らを恐れてはならない。
30 あなたがたに先立って行かれるあなたがたの神、主が、エジプトにおいて、あなたがたの目の前で、あなたがたのためにしてくださったそのとおりに、あなたがたのために戦われるのだ。
31 また、荒野では、あなたがたがこの所に来るまでの、全道中、人がその子を抱くように、あなたの神、主が、あなたを抱かれたのを見ているのだ。
32 このようなことによってもまだ、あなたがたはあなたがたの神、主を信じていない。
33 主は、あなたがたが宿営する場所を捜すために、道中あなたがたの先に立って行かれ、夜は火のうち、昼は雲のうちにあって、あなたがたの進んで行く道を示されるのだ。」
34 主は、あなたがたの不平を言う声を聞いて怒り、誓って言われた。
35 「この悪い世代のこれらの者のうちには、わたしが、あなたがたの先祖たちに与えると誓ったあの良い地を見る者は、ひとりもいない。
36 ただエフネの子カレブだけがそれを見ることができる。彼が踏んだ地を、わたしは彼とその子孫に与えよう。彼は主に従い通したからだ。」
37 主はあなたがたのために、この私に対しても怒って言われた。「あなたも、そこに、入れない。
38 あなたに仕えているヌンの子ヨシュアが、そこに、入るのだ。彼を力づけよ。彼がそこをイスラエルに受け継がせるからだ。
39 あなたがたが、略奪されるだろうと言ったあなたがたの幼子たち、今はまだ善悪のわきまえのないあなたがたの子どもたちが、そこに、入る。わたしは彼らにそこを与えよう。彼らはそれを所有するようになる。
40 あなたがたは向きを変え、葦の海への道を荒野に向かって旅立て。」
41 すると、あなたがたは私に答えて言った。「私たちは主に向かって罪を犯した。私たちの神、主が命じられたとおりに、私たちは上って行って、戦おう。」そして、おのおの武具を身に帯びて、向こう見ずに山地に登って行こうとした。
42 それで主は私に言われた。「彼らに言え。『上ってはならない。戦ってはならない。わたしがあなたがたのうちにはいないからだ。あなたがたは敵に打ち負かされてはならない。』」
43 私が、あなたがたにこう告げたのに、あなたがたは聞き従わず、主の命令に逆らい、不遜にも山地に登って行った。
44 すると、その山地に住んでいたエモリ人が出て来て、あなたがたを迎え撃ち、蜂が追うようにあなたがたを追いかけ、あなたがたをセイルのホルマにまで追い散らした。
45 あなたがたは帰って来て、主の前で泣いたが、主はあなたがたの声を聞き入れず、あなたがたに耳を傾けられなかった。
46 こうしてあなたがたは、あなたがたがとどまった期間だけの長い間カデシュにとどまった。

2章
1 それから、私たちは向きを変え、主が私に告げられたように、葦の海への道を荒野に向かって旅立って、その後、長らくセイル山のまわりを回っていた。
2 主は私にこう仰せられた。
3 「あなたがたは長らくこの山のまわりを回っていたが、北のほうに向かって行け。
4 民に命じてこう言え。あなたがたは、セイルに住んでいるエサウの子孫、あなたがたの同族の領土内を通ろうとしている。彼らはあなたがたを恐れるであろう。あなたがたは、十分に注意せよ。
5 彼らに争いをしかけてはならない。わたしは彼らの地を、足の裏で踏むほども、あなたがたには与えない。わたしはエサウにセイル山を彼の所有地として与えたからである。
6 食物は、彼らから金で買って食べ、水もまた、彼らから金で買って飲まなければならない。
7 事実、あなたの神、主は、あなたのしたすべてのことを祝福し、あなたの、この広大な荒野の旅を見守ってくださったのだ。あなたの神、主は、この四十年の間あなたとともにおられ、あなたは、何一つ欠けたものはなかった。」
8 それで私たちは、セイルに住むエサウの子孫である私たちの同族から離れ、アラバへの道から離れ、エラテからも、またエツヨン・ゲベルからも離れて進んで行った。
そして、私たちはモアブの荒野への道を進んで行った。
9 主は私に仰せられた。「モアブに敵対してはならない。彼らに戦いをしかけてはならない。あなたには、その土地を所有地としては与えない。わたしはロトの子孫にアルを所有地として与えたからである。
10 ――そこには以前、エミム人が住んでいた。強大な民で、数も多く、アナク人のように背が高かった。
11 アナク人と同じく、彼らもレファイムであるとみなされていたが、モアブ人は彼らをエミム人と呼んでいた。
12 ホリ人は、以前セイルに住んでいたが、エサウの子孫がこれを追い払い、これを根絶やしにして、彼らに代わって住んでいた。ちょうど、イスラエルが主の下さった所有の地に対してしたようにである――
13 今、立ってゼレデ川を渡れ。」そこで私たちはゼレデ川を渡った。
14 カデシュ・バルネアを出てからゼレデ川を渡るまでの期間は三十八年であった。それまでに、その世代の戦士たちはみな、宿営のうちから絶えてしまった。主が彼らについて誓われたとおりであった。
15 まことに主の御手が彼らに下り、彼らをかき乱し、宿営のうちから絶やされた。
16 戦士たちがみな、民のうちから絶えたとき、
17 主は私に告げて仰せられた。
18 「あなたは、きょう、モアブの領土、アルを通ろうとしている。
19 それで、アモン人に近づくが、彼らに敵対してはならない。彼らに争いをしかけてはならない。あなたには、アモン人の地を所有地としては与えない。ロトの子孫に、それを所有地として与えているからである。
20 ――そこもまたレファイムの国とみなされている。以前は、レファイムがそこに住んでいた。アモン人は、彼らをザムズミム人と呼んでいた。
21 これは強大な民であって数も多く、アナク人のように背も高かった。主がこれを根絶やしにされたので、アモン人がこれを追い払い、彼らに代わって住んでいた。
22 それは、セイルに住んでいるエサウの子孫のために、主が彼らの前からホリ人を根絶やしにされたのと同じである。それで彼らはホリ人を追い払い、彼らに代わって住みつき、今日に至っている。
23 また、ガザ近郊の村々に住んでいたアビム人を、カフトルから出て来たカフトル人が根絶やしにして、これに代わって住みついた――
24 立ち上がれ。出発せよ。アルノン川を渡れ。見よ。わたしはヘシュボンの王エモリ人シホンとその国とを、あなたの手に渡す。占領し始めよ。彼と戦いを交えよ。
25 きょうから、わたしは全天下の国々の民に、あなたのことでおびえと恐れを臨ませる。彼らは、あなたのうわさを聞いて震え、あなたのことでわななこう。」
26 そこで私は、ケデモテの荒野から、ヘシュボンの王シホンに使者を送り、和平を申し込んで言った。
27 「あなたの国を通らせてください。私は大路だけを通って、右にも左にも曲がりません。
28 食物は金で私に売ってください。それを食べます。水も、金を取って私に与えてください。それを飲みます。徒歩で通らせてくださるだけでよいのです。
29 セイルに住んでいるエサウの子孫や、アルに住んでいるモアブ人が、私にしたようにしてください。そうすれば、私はヨルダンを渡って、私たちの神、主が私たちに与えようとしておられる地に行けるのです。」
30 しかし、ヘシュボンの王シホンは、私たちをどうしても通らせようとはしなかった。それは今日見るとおり、彼をあなたの手に渡すために、あなたの神、主が、彼を強気にし、その心をかたくなにされたからである。
31 主は私に言われた。「見よ。わたしはシホンとその地とをあなたの手に渡し始めた。占領し始めよ。その地を所有せよ。」
32 シホンとそのすべての民が、私たちを迎えて戦うため、ヤハツに出て来たとき、
33 私たちの神、主は、彼を私たちの手に渡された。私たちは彼とその子らと、そのすべての民とを打ち殺した。
34 そのとき、私たちは、彼のすべての町々を攻め取り、すべての町々――男、女および子ども――を聖絶して、ひとりの生存者も残さなかった。
35 ただし、私たちが分捕った家畜と私たちが攻め取った町々で略奪した物とは別である。
36 アルノン川の縁にあるアロエルおよび谷の中の町から、ギルアデに至るまで、私たちよりも強い町は一つもなかった。私たちの神、主が、それらをみな、私たちの手に渡されたのである。
37 ただアモン人の地、ヤボク川の全岸と山地の町々には、私たちの神、主が命じられたとおりに、近寄らなかった。

3章
1 私たちはバシャンへの道を上って行った。するとバシャンの王オグとそのすべての民は、エデレイで私たちを迎えて戦うために出て来た。
2 そのとき、主は私に仰せられた。「彼を恐れてはならない。わたしは、彼と、そのすべての民と、その地とを、あなたの手に渡している。あなたはヘシュボンに住んでいたエモリ人の王シホンにしたように、彼にしなければならない。」
3 こうして私たちの神、主は、バシャンの王オグとそのすべての民をも、私たちの手に渡されたので、私たちはこれを打ち殺して、ひとりの生存者をも残さなかった。
4 そのとき、私たちは彼の町々をことごとく攻め取った。私たちが取らなかった町は一つもなかった。取った町は六十、アルゴブの全地域であって、バシャンのオグの王国であった。
5 これらはみな、高い城壁と門とかんぬきのある要害の町々であった。このほかに、城壁のない町々が非常に多くあった。
6 私たちはヘシュボンの王シホンにしたように、これらを聖絶した。そのすべての町々――男、女および子ども――を聖絶した。
7 ただし、すべての家畜と、私たちが取った町々で略奪した物とは私たちのものとした。
8 このようにして、そのとき、私たちは、ふたりのエモリ人の王の手から、ヨルダンの向こうの地を、アルノン川からヘルモン山まで取った。
9 ――シドン人はヘルモンをシルヨンと呼び、エモリ人はこれをセニルと呼んでいる――
10 すなわち、高原のすべての町、ギルアデの全土、バシャンの全土、サルカおよびエデレイまでのバシャンのオグの王国の町々である。
11 ――バシャンの王オグだけが、レファイムの生存者として残っていた。見よ。彼の寝台は鉄の寝台、それはアモン人のラバにあるではないか。その長さは、規準のキュビトで九キュビト、その幅は四キュビトである――
12 この地を、私たちは、そのとき、占領した。アルノン川のほとりのアロエルの一部と、ギルアデの山地の半分と、その町々とを私はルベン人とガド人とに与えた。
13 ギルアデの残りと、オグの王国であったバシャンの全土とは、マナセの半部族に与えた。それはアルゴブの全地域で、そのバシャンの全土はレファイムの国と呼ばれている。
14 マナセの子ヤイルは、ゲシュル人とマアカ人との境界までのアルゴブの全地域を取り、自分の名にちなんで、バシャンをハボテ・ヤイルと名づけて、今日に至っている。
15 マキルには私はギルアデを与えた。
16 ルベン人とガド人には、ギルアデからアルノン川の、国境にあたる川の真ん中まで、またアモン人の国境ヤボク川までを与えた。
17 またアラバをも与えた。それはヨルダンを境界として、キネレテからアラバの海、すなわち、東のほうのピスガの傾斜地のふもとにある塩の海までであった。
18 私はそのとき、あなたがたに命じて言った。「あなたがたの神、主は、あなたがたがこの地を所有するように、あなたがたに与えられた。しかし、勇士たちはみな武装して、同族、イスラエル人の先に立って渡って行かなければならない。
19 ただし、あなたがたの妻と子どもと家畜は、私が与えた町々にとどまっていてもよい。私はあなたがたが家畜を多く持っているのを知っている。
20 主があなたがたと同じように、あなたがたの同族に安住の地を与え、彼らもまた、ヨルダンの向こうで、あなたがたの神、主が与えようとしておられる地を所有するようになったなら、そのとき、あなたがたは、おのおの私が与えた自分の所有地に帰ることができる。」
21 私は、そのとき、ヨシュアに命じて言った。「あなたは、あなたがたの神、主が、これらふたりの王になさったすべてのことをその目で見た。主はあなたがたがこれから渡って行くすべての国々にも、同じようにされる。
22 彼らを恐れてはならない。あなたがたのために戦われるのはあなたがたの神、主であるからだ。」
23 私は、そのとき、主に懇願して言った。
24 「神、主よ。あなたの偉大さと、あなたの力強い御手とを、あなたはこのしもべに示し始められました。あなたのわざ、あなたの力あるわざのようなことのできる神が、天、あるいは地にあるでしょうか。
25 どうか、私に、渡って行って、ヨルダンの向こうにある良い地、あの良い山地、およびレバノンを見させてください。」
26 しかし主は、あなたがたのために私を怒り、私の願いを聞き入れてくださらなかった。そして主は私に言われた。「もう十分だ。このことについては、もう二度とわたしに言ってはならない。
27 ピスガの頂に登って、目を上げて西、北、南、東を見よ。あなたのその目でよく見よ。あなたはこのヨルダンを渡ることができないからだ。
28 ヨシュアに命じ、彼を力づけ、彼を励ませ。彼はこの民の先に立って渡って行き、あなたの見るあの地を彼らに受け継がせるであろう。」
29 こうして私たちはベテ・ペオルの近くの谷にとどまっていた。

4章
1 今、イスラエルよ。あなたがたが行うように私の教えるおきてと定めとを聞きなさい。そうすれば、あなたがたは生き、あなたがたの父祖の神、主が、あなたがたに与えようとしておられる地を所有することができる。
2 私があなたがたに命じることばに、つけ加えてはならない。また、減らしてはならない。私があなたがたに命じる、あなたがたの神、主の命令を、守らなければならない。
3 あなたがたは、主がバアル・ペオルのことでなさったことを、その目で見た。バアル・ペオルに従った者はみな、あなたの神、主があなたのうちから根絶やしにされた。
4 しかし、あなたがたの神、主にすがってきたあなたがたはみな、きょう、生きている。
5 見なさい。私は、私の神、主が私に命じられたとおりに、おきてと定めとをあなたがたに教えた。あなたがたが、入って行って、所有しようとしているその地の真ん中で、そのように行うためである。
6 これを守り行いなさい。そうすれば、それは国々の民に、あなたがたの知恵と悟りを示すことになり、これらすべてのおきてを聞く彼らは、「この偉大な国民は、確かに知恵のある、悟りのある民だ」と言うであろう。
7 まことに、私たちの神、主は、私たちが呼ばわるとき、いつも、近くにおられる。このような神を持つ偉大な国民が、どこにあるだろうか。
8 また、きょう、私があなたがたの前に与えようとしている、このみおしえのすべてのように、正しいおきてと定めとを持っている偉大な国民が、いったい、どこにあるだろう。
9 ただ、あなたは、ひたすら慎み、用心深くありなさい。あなたが自分の目で見たことを忘れず、一生の間、それらがあなたの心から離れることのないようにしなさい。あなたはそれらを、あなたの子どもや孫たちに知らせなさい。
10 あなたがホレブで、あなたの神、主の前に立った日に、主は私に仰せられた。「民をわたしのもとに集めよ。わたしは彼らにわたしのことばを聞かせよう。それによって彼らが地上に生きている日の間、わたしを恐れることを学び、また彼らがその子どもたちに教えることができるように。」
11 そこであなたがたは近づいて来て、山のふもとに立った。山は激しく燃え立ち、火は中天に達し、雲と暗やみの暗黒とがあった。
12 主は火の中から、あなたがたに語られた。あなたがたはことばの声を聞いたが、御姿は見なかった。御声だけであった。
13 主はご自分の契約をあなたがたに告げて、それを行うように命じられた。十のことばである。主はそれを二枚の石の板に書きしるされた。
14 主は、そのとき、あなたがたにおきてと定めとを教えるように、私に命じられた。あなたがたが、渡って行って、所有しようとしている地で、それらを行うためであった。
15 あなたがたは十分に気をつけなさい。主がホレブで火の中からあなたがたに話しかけられた日に、あなたがたは何の姿も見なかったからである。
16 堕落して、自分たちのために、どんな形の彫像をも造らないようにしなさい。男の形も女の形も。
17 地上のどんな家畜の形も、空を飛ぶどんな鳥の形も、
18 地をはうどんなものの形も、地の下の水の中にいるどんな魚の形も。
19 また、天に目を上げて、日、月、星の天の万象を見るとき、魅せられてそれらを拝み、それらに仕えないようにしなさい。それらのものは、あなたの神、主が全天下の国々の民に分け与えられたものである。
20 主はあなたがたを取って、鉄の炉エジプトから連れ出し、今日のように、ご自分の所有の民とされた。
21 しかし、主は、あなたがたのことで私を怒り、私はヨルダンを渡れず、またあなたの神、主が相続地としてあなたに与えようとしておられる良い地に入ることができないと誓われた。
22 私は、この地で、死ななければならない。私はヨルダンを渡ることができない。しかしあなたがたは渡って、あの良い地を所有しようとしている。
23 気をつけて、あなたがたの神、主があなたがたと結ばれた契約を忘れることのないようにしなさい。あなたの神、主の命令にそむいて、どんな形の彫像をも造ることのないようにしなさい。
24 あなたの神、主は焼き尽くす火、ねたむ神だからである。
25 あなたが子を生み、孫を得、あなたがたがその地に永住し、堕落して、何かの形に刻んだ像を造り、あなたの神、主の目の前に悪を行い、御怒りを買うようなことがあれば、
26 私は、きょう、あなたがたに対して、天と地とを証人に立てる。あなたがたは、ヨルダンを渡って、所有しようとしているその土地から、たちまちにして滅びうせる。そこで長く生きるどころか、すっかり根絶やしにされるだろう。
27 主はあなたがたを国々の民の中に散らされる。しかし、ごくわずかな者たちが、主の追いやる国々の中に残される。
28 あなたがたはそこで、人間の手で造った、見ることも、聞くこともせず、食べることも、かぐこともしない木や石の神々に仕える。
29 そこから、あなたがたは、あなたの神、主を慕い求め、主に会う。あなたが、心を尽くし、精神を尽くして切に求めるようになるからである。
30 あなたの苦しみのうちにあって、これらすべてのことが後の日に、あなたに臨むなら、あなたは、あなたの神、主に立ち返り、御声に聞き従うのである。
31 あなたの神、主は、あわれみ深い神であるから、あなたを捨てず、あなたを滅ぼさず、あなたの先祖たちに誓った契約を忘れない。
32 さあ、あなたより前の過ぎ去った時代に尋ねてみるがよい。神が地上に人を造られた日からこのかた、天のこの果てからかの果てまでに、これほど偉大なことが起こったであろうか。このようなことが聞かれたであろうか。
33 あなたのように、火の中から語られる神の声を聞いて、なお生きていた民があっただろうか。
34 あるいは、あなたがたの神、主が、エジプトにおいてあなたの目の前で、あなたがたのためになさったように、試みと、しるしと、不思議と、戦いと、力強い御手と、伸べられた腕と、恐ろしい力とをもって、一つの国民を他の国民の中から取って、あえてご自身のものとされた神があったであろうか。
35 あなたにこのことが示されたのは、主だけが神であって、ほかには神はないことを、あなたが知るためであった。
36 主はあなたを訓練するため、天から御声を聞かせ、地の上では、大きい火を見させた。その火の中からあなたは、みことばを聞いた。
37 主は、あなたの先祖たちを愛して、その後の子孫を選んでおられたので、主ご自身が大いなる力をもって、あなたをエジプトから連れ出された。
38 それはあなたよりも大きく、強い国々を、あなたの前から追い払い、あなたを彼らの地に入らせ、これを相続地としてあなたに与えるためであった。今日のとおりである。
39 きょう、あなたは、上は天、下は地において、主だけが神であり、ほかに神はないことを知り、心に留めなさい。
40 きょう、私が命じておいた主のおきてと命令とを守りなさい。あなたも、あなたの後の子孫も、しあわせになり、あなたの神、主が永久にあなたに与えようとしておられる地で、あなたが長く生き続けるためである。
41 それからモーセは、ヨルダンの向こうの地に三つの町を取り分けた。東のほうである。
42 以前から憎んでいなかった隣人を知らずに殺した殺人者が、そこへ、のがれることのできるためである。その者はこれらの町の一つにのがれて、生きのびることができる。
43 ルベン人に属する高地の荒野にあるベツェル、ガド人に属するギルアデのラモテ、マナセ人に属するバシャンのゴランである。
44 これはモーセがイスラエル人の前に置いたみおしえである。
45 これはさとしとおきてと定めであって、イスラエル人がエジプトを出たとき、モーセが彼らに告げたのである。
46 そこは、ヨルダンの向こうの地、エモリ人の王シホンの国のベテ・ペオルの前の谷であった。シホンはヘシュボンに住んでいたが、モーセとイスラエル人が、エジプトから出て来たとき、彼を打ち殺した。
47 彼らは、シホンの国とバシャンの王オグの国とを占領した。このふたりのエモリ人の王はヨルダンの向こうの地、東のほうにいた。
48 それはアルノン川の縁にあるアロエルからシーオン山、すなわちヘルモンまで、
49 また、ヨルダンの向こうの地、東の、アラバの全部、ピスガの傾斜地のふもとのアラバの海までである。

5章
1 さて、モーセはイスラエル人をみな呼び寄せて彼らに言った。
聞きなさい。イスラエルよ。きょう、私があなたがたの耳に語るおきてと定めとを。これを学び、守り行いなさい。
2 私たちの神、主は、ホレブで私たちと契約を結ばれた。
3 主が、この契約を結ばれたのは、私たちの先祖たちとではなく、きょう、ここに生きている私たちひとりひとりと、結ばれたのである。
4 主はあの山で、火の中からあなたがたに顔と顔とを合わせて語られた。
5 そのとき、私は主とあなたがたとの間に立ち、主のことばをあなたがたに告げた。あなたがたが火を恐れて、山に登らなかったからである。主は仰せられた。
6 「わたしは、あなたをエジプトの国、奴隷の家から連れ出した、あなたの神、主である。
7 あなたには、わたしのほかに、ほかの神々があってはならない。
8 あなたは、自分のために、偶像を造ってはならない。上の天にあるものでも、下の地にあるものでも、地の下の水の中にあるものでも、どんな形をも造ってはならない。
9 それらを拝んではならない。それらに仕えてはならない。あなたの神、主であるわたしは、ねたむ神、わたしを憎む者には、父の咎を子に報い、三代、四代にまで及ぼし、
10 わたしを愛し、わたしの命令を守る者には、恵みを千代にまで施すからである。
11 あなたは、あなたの神、主の御名を、みだりに唱えてはならない。主は、御名をみだりに唱える者を、罰せずにはおかない。
12 安息日を守って、これを聖なる日とせよ。あなたの神、主が命じられたとおりに。
13 六日間、働いて、あなたのすべての仕事をしなければならない。
14 しかし七日目は、あなたの神、主の安息である。あなたはどんな仕事もしてはならない。――あなたも、あなたの息子、娘も、あなたの男奴隷や女奴隷も、あなたの牛、ろばも、あなたのどんな家畜も、またあなたの町囲みのうちにいる在留異国人も――そうすれば、あなたの男奴隷も、女奴隷も、あなたと同じように休むことができる。
15 あなたは、自分がエジプトの地で奴隷であったこと、そして、あなたの神、主が力強い御手と伸べられた腕とをもって、あなたをそこから連れ出されたことを覚えていなければならない。それゆえ、あなたの神、主は、安息日を守るよう、あなたに命じられたのである。
16 あなたの父と母を敬え。あなたの神、主が命じられたとおりに。それは、あなたの齢が長くなるため、また、あなたの神、主が与えようとしておられる地で、しあわせになるためである。
17 殺してはならない。
18 姦淫してはならない。
19 盗んではならない。
20 あなたの隣人に対し、偽証してはならない。
21 あなたの隣人の妻を欲しがってはならない。あなたの隣人の家、畑、男奴隷、女奴隷、牛、ろば、すべてあなたの隣人のものを、欲しがってはならない。」
22 これらのことばを、主はあの山で、火と雲と暗やみの中から、あなたがたの全集会に、大きな声で告げられた。このほかのことは言われなかった。主はそれを二枚の石の板に書いて、私に授けられた。
23 あなたがたが、暗黒の中からのその御声を聞き、またその山が火で燃えていたときに、あなたがた、すなわちあなたがたの部族のすべてのかしらたちと長老たちとは、私のもとに近寄って来た。
24 そして言った。「私たちの神、主は、今、ご自身の栄光と偉大さとを私たちに示されました。私たちは火の中から御声を聞きました。きょう、私たちは、神が人に語られても、人が生きることができるのを見ました。
25 今、私たちはなぜ死ななければならないのでしょうか。この大きい火が私たちをなめ尽くそうとしています。もし、この上なお私たちの神、主の声を聞くならば、私たちは死ななければなりません。
26 いったい肉を持つ者で、私たちのように、火の中から語られる生ける神の声を聞いて、なお生きている者がありましょうか。
27 あなたが近づいて行き、私たちの神、主が仰せになることをみな聞き、私たちの神、主があなたにお告げになることをみな、私たちに告げてくださいますように。私たちは聞いて、行います。」
28 主はあなたがたが私に話していたとき、あなたがたのことばの声を聞かれて、主は私に仰せられた。「わたしはこの民があなたに話していることばの声を聞いた。彼らの言ったことは、みな、もっともである。
29 どうか、彼らの心がこのようであって、いつまでも、わたしを恐れ、わたしのすべての命令を守るように。そうして、彼らも、その子孫も、永久にしあわせになるように。
30 さあ、彼らに、『あなたがたは、自分の天幕に帰りなさい』と言え。
31 しかし、あなたは、わたしとともにここにとどまれ。わたしは、あなたが彼らに教えるすべての命令――おきてと定め――を、あなたに告げよう。彼らは、わたしが与えて所有させようとしているその地で、それを行うのだ。」
32 あなたがたは、あなたがたの神、主が命じられたとおりに守り行いなさい。右にも左にもそれてはならない。
33 あなたがたの神、主が命じられたすべての道を歩まなければならない。あなたがたが生き、しあわせになり、あなたがたが所有する地で、長く生きるためである。

6章
1 これは、あなたがたの神、主が、あなたがたに教えよと命じられた命令――おきてと定め――である。あなたがたが、渡って行って、所有しようとしている地で、行うためである。
2 それは、あなたの一生の間、あなたも、そしてあなたの子も孫も、あなたの神、主を恐れて、私の命じるすべての主のおきてと命令を守るため、またあなたが長く生きることのできるためである。
3 イスラエルよ。聞いて、守り行いなさい。そうすれば、あなたはしあわせになり、あなたの父祖の神、主があなたに告げられたように、あなたは乳と蜜の流れる国で大いにふえよう。
4 聞きなさい。イスラエル。主は私たちの神。主はただひとりである。
5 心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい。
6 私がきょう、あなたに命じるこれらのことばを、あなたの心に刻みなさい。
7 これをあなたの子どもたちによく教え込みなさい。あなたが家にすわっているときも、道を歩くときも、寝るときも、起きるときも、これを唱えなさい。
8 これをしるしとしてあなたの手に結びつけ、記章として額の上に置きなさい。
9 これをあなたの家の門柱と門に書きしるしなさい。
10 あなたの神、主が、あなたの先祖、アブラハム、イサク、ヤコブに誓われた地にあなたを導き入れ、あなたが建てなかった、大きくて、すばらしい町々、
11 あなたが満たさなかった、すべての良い物が満ちた家々、あなたが掘らなかった掘り井戸、あなたが植えなかったぶどう畑とオリーブ畑、これらをあなたに与え、あなたが食べて、満ち足りるとき、
12 あなたは気をつけて、あなたをエジプトの地、奴隷の家から連れ出された主を忘れないようにしなさい。
13 あなたの神、主を恐れなければならない。主に仕えなければならない。御名によって誓わなければならない。
14 ほかの神々、あなたがたの回りにいる国々の民の神に従ってはならない。
15 あなたのうちにおられるあなたの神、主は、ねたむ神であるから、あなたの神、主の怒りがあなたに向かって燃え上がり、主があなたを地の面から根絶やしにされないようにしなさい。
16 あなたがたがマサで試みたように、あなたがたの神、主を試みてはならない。
17 あなたがたの神、主の命令、主が命じられたさとしとおきてを忠実に守らなければならない。
18 主が正しい、また良いと見られることをしなさい。そうすれば、あなたはしあわせになり、主があなたの先祖たちに誓われたあの良い地を所有することができる。
19 そうして、主が告げられたように、あなたの敵は、ことごとくあなたの前から追い払われる。
20 後になって、あなたの息子があなたに尋ねて、「私たちの神、主が、あなたがたに命じられた、このさとしとおきてと定めとは、どういうことか」と言うなら、
21 あなたは自分の息子にこう言いなさい。「私たちはエジプトでパロの奴隷であったが、主が力強い御手をもって、私たちをエジプトから連れ出された。
22 主は私たちの目の前で、エジプトに対し、パロとその全家族に対して大きくてむごいしるしと不思議とを行い、
23 私たちをそこから連れ出された。それは私たちの先祖たちに誓われた地に、私たちを入らせて、その地を私たちに与えるためであった。
24 それで、主は、私たちがこのすべてのおきてを行い、私たちの神、主を恐れるように命じられた。それは、今日のように、いつまでも私たちがしあわせであり、生き残るためである。
25 私たちの神、主が命じられたように、御前でこのすべての命令を守り行うことは、私たちの義となるのである。」

7章
1 あなたが、入って行って、所有しようとしている地に、あなたの神、主が、あなたを導き入れられるとき、主は、多くの異邦の民、すなわちヘテ人、ギルガシ人、エモリ人、カナン人、ペリジ人、ヒビ人、およびエブス人の、これらあなたよりも数多く、また強い七つの異邦の民を、あなたの前から追い払われる。
2 あなたの神、主は、彼らをあなたに渡し、あなたがこれを打つとき、あなたは彼らを聖絶しなければならない。彼らと何の契約も結んではならない。容赦してはならない。
3 また、彼らと互いに縁を結んではならない。あなたの娘を彼の息子に与えてはならない。彼の娘をあなたの息子にめとってはならない。
4 彼はあなたの息子を私から引き離すであろう。彼らがほかの神々に仕えるなら、主の怒りがあなたがたに向かって燃え上がり、主はあなたをたちどころに根絶やしにしてしまわれる。
5 むしろ彼らに対して、このようにしなければならない。彼らの祭壇を打ちこわし、石の柱を打ち砕き、彼らのアシェラ像を切り倒し、彼らの彫像を火で焼かなければならない。
6 あなたは、あなたの神、主の聖なる民だからである。あなたの神、主は、地の面のすべての国々の民のうちから、あなたを選んでご自分の宝の民とされた。
7 主があなたがたを恋い慕って、あなたがたを選ばれたのは、あなたがたがどの民よりも数が多かったからではない。事実、あなたがたは、すべての国々の民のうちで最も数が少なかった。
8 しかし、主があなたがたを愛されたから、また、あなたがたの先祖たちに誓われた誓いを守られたから、主は、力強い御手をもってあなたがたを連れ出し、奴隷の家から、エジプトの王パロの手からあなたを贖い出された。
9 あなたは知っているのだ。あなたの神、主だけが神であり、誠実な神である。主を愛し、主の命令を守る者には恵みの契約を千代までも守られるが、
10 主を憎む者には、これに報いて、主はたちどころに彼らを滅ぼされる。主を憎む者には猶予はされない。たちどころに報いられる。
11 私が、きょう、あなたに命じる命令――おきてと定め――を守り行わなければならない。
12 それゆえ、もしあなたがたが、これらの定めを聞いて、これを守り行うならば、あなたの神、主は、あなたの先祖たちに誓われた恵みの契約をあなたのために守り、
13 あなたを愛し、あなたを祝福し、あなたをふやし、主があなたに与えるとあなたの先祖たちに誓われた地で、主はあなたの身から生まれる者、地の産物、穀物、新しいぶどう酒、油、またあなたの群れのうちの子牛、群れのうちの雌羊をも祝福される。
14 あなたはすべての国々の民の中で、最も祝福された者となる。あなたのうちには、子のない男、子のない女はいないであろう。あなたの家畜も同様である。
15 主は、すべての病気をあなたから取り除き、あなたの知っているあのエジプトの悪疫は、これを一つもあなたにもたらさず、あなたを憎むすべての者にこれを下す。
16 あなたは、あなたの神、主があなたに与えるすべての国々の民を滅ぼし尽くす。彼らをあわれんではならない。また、彼らの神々に仕えてはならない。それがあなたへのわなとなるからだ。
17 あなたが心のうちで、「これらの異邦の民は私よりも多い。どうして彼らを追い払うことができよう」と言うことがあれば、
18 彼らを恐れてはならない。あなたの神、主がパロに、また全エジプトにされたことをよく覚えていなければならない。
19 あなたが自分の目で見たあの大きな試みと、しるしと、不思議と、力強い御手と、伸べられた腕、これをもって、あなたの神、主は、あなたを連れ出された。あなたの恐れているすべての国々の民に対しても、あなたの神、主が同じようにされる。
20 あなたの神、主はまた、くまばちを彼らのうちに送り、生き残っている者たちや隠れている者たちを、あなたの前から滅ぼされる。
21 彼らの前でおののいてはならない。あなたの神、主、大いなる恐るべき神が、あなたのうちにおられるから。
22 あなたの神、主は、これらの国々を徐々にあなたの前から追い払われる。あなたは彼らをすぐに絶ち滅ぼすことはできない。野の獣が増してあなたを襲うことがないためである。
23 あなたの神、主が、彼らをあなたに渡し、彼らを大いにかき乱し、ついに、彼らを根絶やしにされる。
24 また彼らの王たちをあなたの手に渡される。あなたは彼らの名を天の下から消し去ろう。だれひとりとして、あなたの前に立ちはだかる者はなく、ついに、あなたは彼らを根絶やしにする。
25 あなたがたは彼らの神々の彫像を火で焼かなければならない。それにかぶせた銀や金を欲しがってはならない。自分のものとしてはならない。あなたがわなにかけられないために。それは、あなたの神、主の忌みきらわれるものである。
26 忌みきらうべきものを、あなたの家に持ち込んで、あなたもそれと同じように聖絶のものとなってはならない。それをあくまで忌むべきものとし、あくまで忌みきらわなければならない。それは聖絶のものだからである。

8章
1 私が、きょう、あなたに命じるすべての命令をあなたがたは守り行わなければならない。そうすれば、あなたがたは生き、その数はふえ、主があなたがたの先祖たちに誓われた地を所有することができる。
2 あなたの神、主が、この四十年の間、荒野であなたを歩ませられた全行程を覚えていなければならない。それは、あなたを苦しめて、あなたを試み、あなたがその命令を守るかどうか、あなたの心のうちにあるものを知るためであった。
3 それで主は、あなたを苦しめ、飢えさせて、あなたも知らず、あなたの先祖たちも知らなかったマナを食べさせられた。それは、人はパンだけで生きるのではない、人は主の口から出るすべてのもので生きる、ということを、あなたにわからせるためであった。
4 この四十年の間、あなたの着物はすり切れず、あなたの足は、はれなかった。
5 あなたは、人がその子を訓練するように、あなたの神、主があなたを訓練されることを、知らなければならない。
6 あなたの神、主の命令を守って、その道に歩み、主を恐れなさい。
7 あなたの神、主が、あなたを良い地に導き入れようとしておられるからである。そこは、水の流れと泉があり、谷間と山を流れ出た深い淵のある地、
8 小麦、大麦、ぶどう、いちじく、ざくろの地、オリーブ油と蜜の地。
9 そこは、あなたが十分に食物を食べ、何一つ足りないもののない地、その地の石は鉄であり、その山々からは青銅を掘り出すことのできる地である。
10 あなたが食べて満ち足りたとき、主が賜った良い地について、あなたの神、主をほめたたえなければならない。
11 気をつけなさい。私が、きょう、あなたに命じる主の命令と、主の定めと、主のおきてとを守らず、あなたの神、主を忘れることがないように。
12 あなたが食べて満ち足り、りっぱな家を建てて住み、
13 あなたの牛や羊の群れがふえ、金銀が増し、あなたの所有物がみな増し加わり、
14 あなたの心が高ぶり、あなたの神、主を忘れる、そういうことがないように。――主は、あなたをエジプトの地、奴隷の家から連れ出し、
15 燃える蛇やさそりのいるあの大きな恐ろしい荒野、水のない、かわききった地を通らせ、堅い岩から、あなたのために水を流れ出させ、
16 あなたの先祖たちの知らなかったマナを、荒野であなたに食べさせられた。それは、あなたを苦しめ、あなたを試み、ついには、あなたをしあわせにするためであった――
17 あなたは心のうちで、「この私の力、私の手の力が、この富を築き上げたのだ」と言わないように気をつけなさい。
18 あなたの神、主を心に据えなさい。主があなたに富を築き上げる力を与えられるのは、あなたの先祖たちに誓った契約を今日のとおりに果たされるためである。
19 あなたが万一、あなたの神、主を忘れ、ほかの神々に従い、これらに仕え、これらを拝むようなことがあれば、きょう、私はあなたがたに警告する。あなたがたは必ず滅びる。
20 主があなたがたの前で滅ぼされる国々のように、あなたがたも滅びる。あなたがたがあなたがたの神、主の御声に聞き従わないからである。

9章
1 聞きなさい。イスラエル。あなたはきょう、ヨルダンを渡って、あなたよりも大きくて強い国々を占領しようとしている。その町々は大きく、城壁は天に高くそびえている。
2 その民は大きくて背が高く、あなたの知っているアナク人である。あなたは聞いた。「だれがアナク人に立ち向かうことができようか。」
3 きょう、知りなさい。あなたの神、主ご自身が、焼き尽くす火として、あなたの前に進まれ、主が彼らを根絶やしにされる。主があなたの前で彼らを征服される。あなたは、主が約束されたように、彼らをただちに追い払って、滅ぼすのだ。
4 あなたの神、主が、あなたの前から彼らを追い出されたとき、あなたは心の中で、「私が正しいから、主が私にこの地を得させてくださったのだ」と言ってはならない。これらの国々が悪いために、主はあなたの前から彼らを追い出そうとしておられるのだ。
5 あなたが彼らの地を所有することのできるのは、あなたが正しいからではなく、またあなたの心がまっすぐだからでもない。それは、これらの国々が悪いために、あなたの神、主が、あなたの前から彼らを追い出そうとしておられるのだ。また、主があなたの先祖、アブラハム、イサク、ヤコブになさった誓いを果たすためである。
6 知りなさい。あなたの神、主は、あなたが正しいということで、この良い地をあなたに与えて所有させられるのではない。あなたはうなじのこわい民であるからだ。
7 あなたは荒野で、どんなにあなたの神、主を怒らせたかを覚えていなさい。忘れてはならない。エジプトの地を出た日から、この所に来るまで、あなたがたは主に逆らいどおしであった。
8 あなたがたはホレブで、主を怒らせたので、主は怒ってあなたがたを根絶やしにしようとされた。
9 私が石の板、主があなたがたと結ばれた契約の板を受けるために、山に登ったとき、私は四十日四十夜、山にとどまり、パンも食べず、水も飲まなかった。
10 その後、主は神の指で書きしるされた石の板二枚を私に授けられた。その上には、あの集まりの日に主が山で火の中から、あなたがたに告げられたことばが、ことごとく、そのまま書かれてあった。
11 こうして四十日四十夜の終わりに、主がその二枚の石の板、契約の板を私に授けられた。
12 そして主は私に仰せられた。「さあ、急いでここから下れ。あなたがエジプトから連れ出したあなたの民が、堕落してしまった。彼らはわたしが命じておいた道から早くもそれて、自分たちのために鋳物の像を造った。」
13 さらに主は私にこう言われた。「わたしがこの民を見るのに、この民は実にうなじのこわい民だ。
14 わたしのするがままにさせよ。わたしは彼らを根絶やしにし、その名を天の下から消し去ろう。しかし、わたしはあなたを、彼らよりも強い、人数の多い国民としよう。」
15 私は向き直って山から降りた。山は火で燃えていた。二枚の契約の板は、私の両手にあった。
16 私が見ると、見よ、あなたがたはあなたがたの神、主に罪を犯して、自分たちのために鋳物の子牛を造り、主があなたがたに命じられた道から早くもそれてしまっていた。
17 それで私はその二枚の板をつかみ、両手でそれを投げつけ、あなたがたの目の前でこれを打ち砕いた。
18 そして私は、前のように四十日四十夜、主の前にひれ伏して、パンも食べず、水も飲まなかった。あなたがたが主の目の前に悪を行い、御怒りを引き起こした、その犯したすべての罪のためであり、
19 主が怒ってあなたがたを根絶やしにしようとされた激しい憤りを私が恐れたからだった。そのときも、主は私の願いを聞き入れられた。
20 主は、激しくアロンを怒り、彼を滅ぼそうとされたが、そのとき、私はアロンのためにも、とりなしをした。
21 私はあなたがたが作った罪、その子牛を取って、火で焼き、打ち砕き、ちりになるまでよくすりつぶした。そして私は、そのちりを山から流れ下る川に投げ捨てた。
22 あなたがたはまた、タブエラでも、マサでも、キブロテ・ハタアワでも、主を怒らせた。
23 主があなたがたをカデシュ・バルネアから送り出されるとき、「上って行って、わたしがあなたがたに与えている地を占領せよ」と言われたが、あなたがたは、あなたがたの神、主の命令に逆らい、主を信ぜず、その御声にも聞き従わなかった。
24 私があなたがたを知った日から、あなたがたはいつも、主にそむき逆らってきた。
25 それで、私は、その四十日四十夜、主の前にひれ伏していた。それは主があなたがたを根絶やしにすると言われたからである。
26 私は主に祈って言った。「神、主よ。あなたの所有の民を滅ぼさないでください。彼らは、あなたが偉大な力をもって贖い出し、力強い御手をもってエジプトから連れ出された民です。
27 あなたのしもべ、アブラハム、イサク、ヤコブを覚えてください。そしてこの民の強情と、その悪と、その罪とに目を留めないでください。
28 そうでないと、あなたがそこから私たちを連れ出されたあの国では、『主は、約束した地に彼らを導き入れることができないので、また彼らを憎んだので、彼らを荒野で死なせるために連れ出したのだ』と言うでしょう。
29 しかし彼らは、あなたの所有の民です。あなたがその大いなる力と伸べられた腕とをもって連れ出された民です。」

10章
1 そのとき、主は私に仰せられた。「前のような石の板を二枚切って作り、山のわたしのところに登れ。また木の箱を一つ作れ。
2 その板の上に、わたしは、あなたが砕いた、あの最初の板にあったことばを書きしるそう。あなたはそれを箱の中に納めよ。」
3 そこで私はアカシヤ材の箱を一つ作り、前のような石の板を二枚切り取り、その二枚の板を手にして山に登って行った。
4 主は、その板に、あの集まりの日に山で火の中からあなたがたに告げた十のことばを、前と同じ文で書きしるされた。主はそれを私に授けた。
5 私は向き直って、山を下り、その板を私が作った箱の中に納めたので、それはそこにある。主が命じられたとおりである。
6 ――イスラエル人は、ベエロテ・ベネ・ヤアカンからモセラに旅立った。アロンはそこで死に、そこに葬られた。それで彼の子エルアザルが彼に代わって祭司の職に任じられた。
7 そこから彼らは旅立ってグデゴダに行き、またグデゴダから水の流れる地ヨテバタに進んだ。
8 そのとき、主はレビ部族をえり分けて、主の契約の箱を運び、主の前に立って仕え、また御名によって祝福するようにされた。今日までそうなっている。
9 それゆえ、レビには兄弟たちといっしょの相続地の割り当てはなかった。あなたの神、主が彼について言われたように、主が彼の相続地である――
10 私は最初のときのように、四十日四十夜、山にとどまった。主はそのときも、私の願いを聞き入れ、主はあなたを滅ぼすことを思いとどまられた。
11 そして主は私に、「民の先頭に立って進め。そうすれば、わたしが彼らに与えると彼らの先祖たちに誓った地に彼らは入り、その地を占領することができよう」と言われた。
12 イスラエルよ。今、あなたの神、主が、あなたに求めておられることは何か。それは、ただ、あなたの神、主を恐れ、主のすべての道に歩み、主を愛し、心を尽くし、精神を尽くしてあなたの神、主に仕え、
13 あなたのしあわせのために、私が、きょう、あなたに命じる主の命令と主のおきてとを守ることである。
14 見よ。天ともろもろの天の天、地とそこにあるすべてのものは、あなたの神、主のものである。
15 主は、ただあなたの先祖たちを恋い慕って、彼らを愛された。そのため彼らの後の子孫、あなたがたを、すべての国々の民のうちから選ばれた。今日あるとおりである。
16 あなたがたは、心の包皮を切り捨てなさい。もううなじのこわい者であってはならない。
17 あなたがたの神、主は、神の神、主の主、偉大で、力あり、恐ろしい神。かたよって愛することなく、わいろを取らず、
18 みなしごや、やもめのためにさばきを行い、在留異国人を愛してこれに食物と着物を与えられる。
19 あなたがたは在留異国人を愛しなさい。あなたがたもエジプトの国で在留異国人であったからである。
20 あなたの神、主を恐れ、主に仕え、主にすがり、御名によって誓わなければならない。
21 主はあなたの賛美、主はあなたの神であって、あなたが自分の目で見たこれらの大きい、恐ろしいことを、あなたのために行われた。
22 あなたの先祖たちは七十人でエジプトへ下ったが、今や、あなたの神、主は、あなたを空の星のように多くされた。

11章
1 あなたはあなたの神、主を愛し、いつも、主の戒めと、おきてと、定めと、命令とを守りなさい。
2 きょう、知りなさい。私が語るのは、あなたがたの子どもたちにではない。彼らはあなたがたの神、主の訓練、主の偉大さ、その力強い御手、伸べられた腕、そのしるしとみわざを経験も、目撃もしなかった。
3 これらはエジプトで、エジプトの王パロとその全土に対してなさったこと、
4 また、エジプトの軍勢とその馬と戦車とに対してなさったことである。――彼らがあなたがたのあとを追って来たとき、葦の海の水を彼らの上にあふれさせ、主はこれを滅ぼして、今日に至っている――
5 また、あなたがたがこの所に来るまで、荒野であなたがたのためになさったこと、
6 また、ルベンの子エリアブの子であるダタンとアビラムに対してなさったことである。イスラエルのすべての人々のただ中で、地はその口をあけ、彼らとその家族、その天幕、また彼らにつくすべての生き物をのみこんだ。
7 これら主がなされた偉大なみわざのすべてをその目で見たのは、あなたがたである。
8 あなたがたは、私が、きょう、あなたに命じるすべての命令を守りなさい。そうすれば、あなたがたは、強くなり、あなたがたが、渡って行って、所有しようとしている地を所有することができ、
9 また、主があなたがたの先祖たちに誓って、彼らとその子孫に与えると言われた地、乳と蜜の流れる国で、長生きすることができる。
10 なぜなら、あなたが、入って行って、所有しようとしている地は、あなたがたが出て来たエジプトの地のようではないからである。あそこでは、野菜畑のように、自分で種を蒔き、自分の力で水をやらなければならなかった。
11 しかし、あなたがたが、渡って行って、所有しようとしている地は、山と谷の地であり、天の雨で潤っている。
12 そこはあなたの神、主が求められる地で、年の初めから年の終わりまで、あなたの神、主が、絶えずその上に目を留めておられる地である。
13 もし、私が、きょう、あなたがたに命じる命令に、あなたがたがよく聞き従って、あなたがたの神、主を愛し、心を尽くし、精神を尽くして仕えるなら、
14 「わたしは季節にしたがって、あなたがたの地に雨、先の雨と後の雨を与えよう。あなたは、あなたの穀物と新しいぶどう酒と油を集めよう。
15 また、わたしは、あなたの家畜のため野に草を与えよう。あなたは食べて満ち足りよう。」
16 気をつけなさい。あなたがたの心が迷い、横道にそれて、ほかの神々に仕え、それを拝むことのないように。
17 主の怒りがあなたがたに向かって燃え上がり、主が天を閉ざされないように。そうなると、雨は降らず、地はその産物を出さず、あなたがたは、主が与えようとしておられるその良い地から、すぐに滅び去ってしまおう。
18 あなたがたは、私のこのことばを心とたましいに刻みつけ、それをしるしとして手に結びつけ、記章として額の上に置きなさい。
19 それをあなたがたの子どもたちに教えなさい。あなたが家にすわっているときも、道を歩くときも、寝るときも、起きるときも、それを唱えるように。
20 これをあなたの家の門柱と門に書きしるしなさい。
21 それは、主があなたがたの先祖たちに、与えると誓われた地で、あなたがたの日数と、あなたがたの子孫の日数が、天が地をおおう日数のように長くなるためである。
22 もし、あなたがたが、私の命じるこのすべての命令を忠実に守り行い、あなたがたの神、主を愛して、主のすべての道に歩み、主にすがるなら、
23 主はこれらの国々をことごとくあなたがたの前から追い払い、あなたがたは、自分たちよりも大きくて強い国々を占領することができる。
24 あなたがたが足の裏で踏む所は、ことごとくあなたがたのものとなる。あなたがたの領土は荒野からレバノンまで、あの川、ユーフラテス川から西の海までとなる。
25 だれひとりとして、あなたがたの前に立ちはだかる者はいない。あなたがたの神、主は、あなたがたに約束されたとおり、あなたがたが足を踏み入れる地の全面に、あなたがたに対するおびえと恐れを臨ませられる。
26 見よ。私は、きょう、あなたがたの前に、祝福とのろいを置く。
27 もし、私が、きょう、あなたがたに命じる、あなたがたの神、主の命令に聞き従うなら、祝福を、
28 もし、あなたがたの神、主の命令に聞き従わず、私が、きょう、あなたがたに命じる道から離れ、あなたがたの知らなかったほかの神々に従って行くなら、のろいを与える。
29 あなたが、入って行って、所有しようとしている地に、あなたの神、主があなたを導き入れたなら、あなたはゲリジム山には祝福を、エバル山にはのろいを置かなければならない。
30 それらの山は、ヨルダンの向こう、日の入るほうの、アラバに住むカナン人の地にあり、ギルガルの前方、モレの樫の木の付近にあるではないか。
31 あなたがたは、ヨルダンを渡り、あなたがたの神、主があなたがたに与えようとしておられる地に入って、それを所有しようとしている。あなたがたがそこを所有し、そこに住みつくとき、
32 私がきょう、あなたがたの前に与えるすべてのおきてと定めを守り行わなければならない。

12章
1 これは、あなたの父祖の神、主が、あなたに与えて所有させようとしておられる地で、あなたがたが生きるかぎり、守り行わなければならないおきてと定めである。
2 あなたがたが所有する異邦の民が、その神々に仕えた場所は、高い山の上であっても、丘の上であっても、また青々と茂ったどの木の下であっても、それをことごとく必ず破壊しなければならない。
3 彼らの祭壇をこわし、石の柱を打ち砕き、アシェラ像を火で焼き、彼らの神々の彫像を粉砕して、それらの名をその場所から消し去りなさい。
4 あなたがたの神、主に対して、このようにしてはならない。
5 ただあなたがたの神、主がご自分の住まいとして御名を置くために、あなたがたの全部族のうちから選ぶ場所を尋ねて、そこへ行かなければならない。
6 あなたがたは全焼のいけにえや、ほかのいけにえ、十分の一と、あなたがたの奉納物、誓願のささげ物、進んでささげるささげ物、あなたがたの牛や羊の初子を、そこに携えて行きなさい。
7 その所であなたがたは家族の者とともに、あなたがたの神、主の前で祝宴を張り、あなたの神、主が祝福してくださったあなたがたのすべての手のわざを喜び楽しみなさい。
8 あなたがたは、私たちがきょう、ここでしているようにしてはならない。おのおのが自分の正しいと見ることを何でもしている。
9 あなたがたがまだ、あなたの神、主のあなたに与えようとしておられる相続の安住地に行っていないからである。
10 あなたがたは、ヨルダンを渡り、あなたがたの神、主があなたがたに受け継がせようとしておられる地に住み、主があなたがたの回りの敵をことごとく取り除いてあなたがたを休ませ、あなたがたが安らかに住むようになるなら、
11 あなたがたの神、主が、御名を住まわせるために選ぶ場所へ、私があなたがたに命じるすべての物を持って行かなければならない。あなたがたの全焼のいけにえとそのほかのいけにえ、十分の一と、あなたがたの奉納物、それにあなたがたが主に誓う最良の誓願のささげ物とである。
12 あなたがたは、息子、娘、男奴隷、女奴隷とともに、あなたがたの神、主の前で喜び楽しみなさい。また、あなたがたの町囲みのうちにいるレビ人とも、そうしなさい。レビ人にはあなたがたにあるような相続地の割り当てがないからである。
13 全焼のいけにえを、かって気ままな場所でささげないように気をつけなさい。
14 ただ主があなたの部族の一つのうちに選ぶその場所で、あなたの全焼のいけにえをささげ、その所で私が命じるすべてのことをしなければならない。
15 しかしあなたの神、主があなたに賜った祝福にしたがって、いつでも自分の欲するとき、あなたのどの町囲みのうちでも、獣をほふってその肉を食べることができる。汚れた人も、きよい人も、かもしかや、鹿と同じように、それを食べることができる。
16 ただし、血は食べてはならない。それを地面に水のように注ぎ出さなければならない。
17 あなたの穀物や新しいぶどう酒や油の十分の一、あるいは牛や羊の初子、または、あなたが誓うすべての誓願のささげ物や進んでささげるささげ物、あるいは、あなたの奉納物を、あなたの町囲みのうちで食べることはできない。
18 ただ、あなたの神、主が選ぶ場所で、あなたの息子、娘、男奴隷、女奴隷、およびあなたの町囲みのうちにいるレビ人とともに、あなたの神、主の前でそれらを食べなければならない。あなたの神、主の前で、あなたの手のすべてのわざを喜び楽しみなさい。
19 あなたは一生、あなたの地で、レビ人をないがしろにしないように気をつけなさい。
20 あなたの神、主が、あなたに告げたように、あなたの領土を広くされるなら、あなたが肉を食べたくなったとき、「肉を食べたい」と言ってよい。あなたは食べたいだけ、肉を食べることができる。
21 もし、あなたの神、主が御名を置くために選ぶ場所が遠く離れているなら、私があなたに命じたように、あなたは主が与えられた牛と羊をほふり、あなたの町囲みのうちで、食べたいだけ食べてよい。
22 かもしかや、鹿を食べるように、それを食べてよい。汚れた人もきよい人もいっしょにそれを食べることができる。
23 ただ、血は絶対に食べてはならない。血はいのちだからである。肉とともにいのちを食べてはならない。
24 血を食べてはならない。それを水のように地面に注ぎ出さなければならない。
25 血を食べてはならない。あなたも、後の子孫もしあわせになるためである。あなたは主が正しいと見られることを行わなければならない。
26 ただし、あなたがささげようとする聖なるものと誓願のささげ物とは、主の選ぶ場所へ携えて行かなければならない。
27 あなたの全焼のいけにえはその肉と血とを、あなたの神、主の祭壇の上にささげなさい。あなたの、ほかのいけにえの血は、あなたの神、主の祭壇の上に注ぎ出さなければならない。その肉は食べてよい。
28 気をつけて、私が命じるこれらのすべてのことばに聞き従いなさい。それは、あなたの神、主がよいと見、正しいと見られることをあなたが行い、あなたも後の子孫も永久にしあわせになるためである。
29 あなたが、入って行って、所有しようとしている国々を、あなたの神、主が、あなたの前から絶ち滅ぼし、あなたがそれらを所有して、その地に住むようになったら、
30 よく気をつけ、彼らがあなたの前から根絶やしにされて後に、彼らにならって、わなにかけられないようにしなさい。彼らの神々を求めて、「これらの異邦の民は、どのように神々に仕えたのだろう。私もそうしてみよう」と言わないようにしなさい。
31 あなたの神、主に対して、このようにしてはならない。彼らは、主が憎むあらゆる忌みきらうべきことを、その神々に行い、自分たちの息子、娘を自分たちの神々のために、火で焼くことさえしたのである。
32 あなたがたは、私があなたがたに命じるすべてのことを、守り行わなければならない。これにつけ加えてはならない。減らしてはならない。

13章
1 あなたがたのうちに預言者または夢見る者が現れ、あなたに何かのしるしや不思議を示し、
2 あなたに告げたそのしるしと不思議が実現して、「さあ、あなたが知らなかったほかの神々に従い、これに仕えよう」と言っても、
3 その預言者、夢見る者のことばに従ってはならない。あなたがたの神、主は、あなたがたが心を尽くし、精神を尽くして、ほんとうに、あなたがたの神、主を愛するかどうかを知るために、あなたがたを試みておられるからである。
4 あなたがたの神、主に従って歩み、主を恐れなければならない。主の命令を守り、御声に聞き従い、主に仕え、主にすがらなければならない。
5 その預言者、あるいは、夢見る者は殺されなければならない。その者は、あなたがたをエジプトの国から連れ出し、奴隷の家から贖い出された、あなたがたの神、主に、あなたがたを反逆させようとそそのかし、あなたの神、主があなたに歩めと命じた道から、あなたを迷い出させようとするからである。あなたがたのうちからこの悪を除き去りなさい。
6 あなたと母を同じくするあなたの兄弟、あるいはあなたの息子、娘、またはあなたの愛妻、またはあなたの無二の親友が、ひそかにあなたをそそのかして、「さあ、ほかの神々に仕えよう」と言うかもしれない。これは、あなたも、あなたの先祖たちも知らなかった神々で、
7 地の果てから果てまで、あなたの近くにいる、あるいはあなたから遠く離れている、あなたがたの回りの国々の民の神である。
8 あなたは、そういう者に同意したり、耳を貸したりしてはならない。このような者にあわれみをかけたり、同情したり、彼をかばったりしてはならない。
9 必ず彼を殺さなければならない。彼を殺すには、まず、あなたが彼に手を下し、その後、民がみな、その手を下すようにしなさい。
10 彼を石で打ちなさい。彼は死ななければならない。彼は、エジプトの地、奴隷の家からあなたを連れ出したあなたの神、主から、あなたを迷い出させようとしたからである。
11 イスラエルはみな、聞いて恐れ、重ねてこのような悪を、あなたがたのうちで行わないであろう。
12 もし、あなたの神、主があなたに与えて住まわせる町の一つで、
13 よこしまな者たちが、あなたがたのうちから出て、「さあ、あなたがたの知らなかったほかの神々に仕えよう」と言って、町の住民を迷わせたと聞いたなら、
14 あなたは、調べ、探り、よく問いたださなければならない。もし、そのような忌みきらうべきことがあなたがたのうちで行われたことが、事実で確かなら、
15 あなたは必ず、その町の住民を剣の刃で打たなければならない。その町とそこにいるすべての者、その家畜も、剣の刃で聖絶しなさい。
16 そのすべての略奪物を広場の中央に集め、その町と略奪物のすべてを、あなたの神、主への焼き尽くすいけにえとして、火で焼かなければならない。その町は永久に廃墟となり、再建されることはない。
17 この聖絶のものは何一つ自分のものにしてはならない。主が燃える怒りをおさめ、あなたにあわれみを施し、あなたをいつくしみ、あなたの先祖たちに誓ったとおり、あなたをふやすためである。
18 あなたは、必ずあなたの神、主の御声に聞き従い、私が、きょう、あなたに命じるすべての主の命令を守り、あなたの神、主が正しいと見られることを行わなければならない。

14章
1 あなたがたは、あなたがたの神、主の子どもである。死人のために自分の身に傷をつけたり、また額をそり上げたりしてはならない。
2 あなたは、あなたの神、主の聖なる民である。主は、地の面のすべての国々の民のうちから、あなたを選んでご自分の宝の民とされた。
3 あなたは忌みきらうべきものを、いっさい食べてはならない。
4 あなたがたが食べることのできる獣は、牛、羊、やぎ、
5 鹿、かもしか、のろじか、野やぎ、くじか、おおじか、野羊。
6 および、ひづめが分かれ、完全に二つに割れているもので、反芻するものは、すべて食べることができる。
7 反芻するもの、または、ひづめの分かれたもののうち、らくだ、野うさぎ、岩だぬきは、食べてはならない。これらは反芻するが、ひづめが分かれていない。それは、あなたがたには汚れたものである。
8 豚もそうである。ひづめは分かれているが、反芻しないから、あなたがたには汚れたものである。その肉を食べてはならない。またその死体にも触れてはならない。
9 すべて水の中にいるもののうち、次のものをあなたがたは食べることができる。すべて、ひれとうろこのあるものは食べることができる。
10 ひれとうろこのないものは何も食べてはならない。それは、あなたがたには汚れたものである。
11 すべて、きよい鳥は食べることができる。
12 食べてならないものは、はげわし、はげたか、黒はげたか、
13 黒とび、はやぶさ、とびの類、
14 烏の類全部、
15 だちょう、よたか、かもめ、たかの類、
16 ふくろう、みみずく、白ふくろう、
17 ペリカン、野がん、う、
18 こうのとり、さぎの類、やつがしら、こうもり。
19 羽があって群生するものは、すべてあなたがたには汚れたものである。
20 羽のあるきよいものはどれも食べることができる。
21 あなたがたは自然に死んだものを、いっさい食べてはならない。あなたの町囲みのうちにいる在留異国人にそれを与えて、彼がそれを食べるのはよい。あるいは、外国人に売りなさい。あなたは、あなたの神、主の聖なる民である。
子やぎをその母の乳で煮てはならない。
22 あなたが種を蒔いて、畑から得るすべての収穫の十分の一を必ず毎年ささげなければならない。
23 主が御名を住まわせるために選ぶ場所、あなたの神、主の前で、あなたの穀物や新しいぶどう酒や油の十分の一と、それに牛や羊の初子を食べなさい。あなたが、いつも、あなたの神、主を恐れることを学ぶために。
24 もし、道のりがあまりに遠すぎ、持って行くことができないなら、もし、あなたの神、主が御名を置くために選ぶ場所が遠く離れているなら、あなたの神、主があなたを祝福される場合、
25 あなたはそれを金に換え、その金を手に結びつけ、あなたの神、主の選ぶ場所に行きなさい。
26 あなたは、そこでその金をすべてあなたの望むもの、牛、羊、ぶどう酒、強い酒、また何であれ、あなたの願うものに換えなさい。あなたの神、主の前で食べ、あなたの家族とともに喜びなさい。
27 あなたの町囲みのうちにいるレビ人をないがしろにしてはならない。彼には、あなたのうちにあって相続地の割り当てがないからである。
28 三年の終わりごとに、その年の収穫の十分の一を全部持ち出し、あなたの町囲みのうちに置いておかなければならない。
29 あなたのうちにあって相続地の割り当てのないレビ人や、あなたの町囲みのうちにいる在留異国人や、みなしごや、やもめは来て、食べ、満ち足りるであろう。あなたの神、主が、あなたのすべての手のわざを祝福してくださるためである。

15章
1 七年の終わりごとに、負債の免除をしなければならない。
2 その免除のしかたは次のとおりである。貸し主はみな、その隣人に貸したものを免除する。その隣人やその兄弟から取り立ててはならない。主が免除を布告しておられる。
3 外国人からは取り立てることができるが、あなたの兄弟が、あなたに借りているものは免除しなければならない。
4 そうすれば、あなたのうちには貧しい者がなくなるであろう。あなたの神、主が相続地としてあなたに与えて所有させようとしておられる地で、主は、必ずあなたを祝福される。
5 ただ、あなたは、あなたの神、主の御声によく聞き従い、私が、きょう、あなたに命じるこのすべての命令を守り行わなければならない。
6 あなたの神、主は、あなたに約束されたようにあなたを祝福されるから、あなたは多くの国々に貸すが、あなたが借りることはない。またあなたは多くの国々を支配するが、彼らがあなたを支配することはない。
7 あなたの神、主があなたに与えようとしておられる地で、あなたのどの町囲みのうちででも、あなたの兄弟のひとりが、もし貧しかったなら、その貧しい兄弟に対して、あなたの心を閉じてはならない。また手を閉じてはならない。
8 進んであなたの手を彼に開き、その必要としているものを十分に貸し与えなければならない。
9 あなたは心に邪念をいだき、「第七年、免除の年が近づいた」と言って、貧しい兄弟に物惜しみして、これに何も与えないことのないように気をつけなさい。その人があなたのことで主に訴えるなら、あなたは有罪となる。
10 必ず彼に与えなさい。また与えるとき、心に未練を持ってはならない。このことのために、あなたの神、主は、あなたのすべての働きと手のわざを祝福してくださる。
11 貧しい者が国のうちから絶えることはないであろうから、私はあなたに命じて言う。「国のうちにいるあなたの兄弟の悩んでいる者と貧しい者に、必ずあなたの手を開かなければならない。」
12 もし、あなたの同胞、ヘブル人の男あるいは女が、あなたのところに売られてきて六年間あなたに仕えたなら、七年目にはあなたは彼を自由の身にしてやらなければならない。
13 彼を自由の身にしてやるときは、何も持たせずに去らせてはならない。
14 必ず、あなたの羊の群れと打ち場と酒ぶねのうちから取って、彼にあてがってやらなければならない。あなたの神、主があなたに祝福として与えられたものを、彼に与えなければならない。
15 あなたは、エジプトの地で奴隷であったあなたを、あなたの神、主が贖い出されたことを覚えていなさい。それゆえ、私は、きょう、この戒めをあなたに命じる。
16 その者が、あなたとあなたの家族を愛し、あなたのもとにいてしあわせなので、「あなたのところから出て行きたくありません」と言うなら、
17 あなたは、きりを取って、彼の耳を戸に刺し通しなさい。彼はいつまでもあなたの奴隷となる。女奴隷にも同じようにしなければならない。
18 彼を自由の身にしてやるときには、きびしくしてはならない。彼は六年間、雇い人の賃金の二倍分あなたに仕えたからである。あなたの神、主は、あなたのなすすべてのことにおいて、あなたを祝福してくださる。
19 あなたの牛の群れや羊の群れに生まれた雄の初子はみな、あなたの神、主にささげなければならない。牛の初子を使って働いてはならない。羊の初子の毛を刈ってはならない。
20 主が選ぶ場所で、あなたは家族とともに、毎年、あなたの神、主の前で、それを食べなければならない。
21 もし、それに欠陥があれば、足がなえたり盲目であったり、何でもひどい欠陥があれば、あなたの神、主にそれをいけにえとしてささげてはならない。
22 あなたの町囲みのうちでそれを食べなければならない。汚れた人もきよい人も、かもしかや、鹿と同じように、それを食べることができる。
23 ただし、その血を食べてはならない。それを地面に水のように注ぎ出さなければならない。

16章
1 アビブの月を守り、あなたの神、主に過越のいけにえをささげなさい。アビブの月に、あなたの神、主が、夜のうちに、エジプトからあなたを連れ出されたからである。
2 主が御名を住まわせるために選ぶ場所で、羊と牛を過越のいけにえとしてあなたの神、主にささげなさい。
3 それといっしょに、パン種を入れたものを食べてはならない。七日間は、それといっしょに種を入れないパン、悩みのパンを食べなければならない。あなたが急いでエジプトの国を出たからである。それは、あなたがエジプトの国から出た日を、あなたの一生の間、覚えているためである。
4 七日間は、パン種があなたの領土のどこにも見あたらないようにしなければならない。また、第一日目の夕方にいけにえとしてほふったその肉を、朝まで残してはならない。
5 あなたの神、主があなたに与えようとしておられるあなたの町囲みのどれでも、その中で過越のいけにえをほふることはできない。
6 ただ、あなたの神、主が御名を住まわせるために選ぶその場所で、夕方、日の沈むころ、あなたがエジプトから出た時刻に、過越のいけにえをほふらなければならない。
7 そして、あなたの神、主が選ぶその場所で、それを調理して食べなさい。そして朝、自分の天幕に戻って行きなさい。
8 六日間、種を入れないパンを食べなければならない。七日目は、あなたの神、主へのきよめの集会である。どんな仕事もしてはならない。
9 七週間を数えなければならない。かまを立穂に入れ始める時から、七週間を数え始めなければならない。
10 あなたの神、主のために七週の祭りを行い、あなたの神、主が賜る祝福に応じ、進んでささげるささげ物をあなたの手でささげなさい。
11 あなたは、あなたの息子、娘、男女の奴隷、あなたの町囲みのうちにいるレビ人、あなたがたのうちの在留異国人、みなしご、やもめとともに、あなたの神、主の前で、あなたの神、主が御名を住まわせるために選ぶ場所で、喜びなさい。
12 あなたがエジプトで奴隷であったことを覚え、これらのおきてを守り行いなさい。
13 あなたの打ち場とあなたの酒ぶねから、取り入れが済んだとき、七日間、仮庵の祭りをしなければならない。
14 この祭りのときには、あなたも、あなたの息子、娘、男女の奴隷、あなたの町囲みのうちにいるレビ人、在留異国人、みなしご、やもめも共に喜びなさい。
15 あなたの神、主のために、主が選ぶ場所で、七日間、祭りをしなければならない。あなたの神、主が、あなたのすべての収穫、あなたの手のすべてのわざを祝福されるからである。あなたは大いに喜びなさい。
16 あなたのうちの男子はみな、年に三度、種を入れないパンの祭り、七週の祭り、仮庵の祭りのときに、あなたの神、主の選ぶ場所で、御前に出なければならない。主の前には、何も持たずに出てはならない。
17 あなたの神、主が賜った祝福に応じて、それぞれ自分のささげ物を持って出なければならない。
18 あなたの神、主があなたに与えようとしておられるあなたのすべての町囲みのうちに、あなたの部族ごとに、さばきつかさと、つかさたちを任命しなければならない。彼らは正しいさばきをもって民をさばかなければならない。
19 あなたはさばきを曲げてはならない。人をかたよって見てはならない。わいろを取ってはならない。わいろは知恵のある人を盲目にし、正しい人の言い分をゆがめるからである。
20 正義を、ただ正義を追い求めなければならない。そうすれば、あなたは生き、あなたの神、主が与えようとしておられる地を、自分の所有とすることができる。
21 あなたが築く、あなたの神、主の祭壇のそばに、どんな木のアシェラ像をも立ててはならない。
22 あなたは、あなたの神、主の憎む石の柱を立ててはならない。

17章
1 悪性の欠陥のある牛や羊を、あなたの神、主にいけにえとしてささげてはならない。それは、あなたの神、主の忌みきらわれるものだからである。
2 あなたの神、主があなたに与えようとしておられる町囲みのどれでも、その中で、男であれ、女であれ、あなたの神、主の目の前に悪を行い、主の契約を破り、
3 行ってほかの神々に仕え、また、日や月や天の万象など、私が命じもしなかったものを拝む者があり、
4 それがあなたに告げられて、あなたが聞いたなら、あなたはよく調査しなさい。もし、そのことが事実で、確かであり、この忌みきらうべきことがイスラエルのうちに行われたのなら、
5 あなたは、この悪事を行った男または女を町の広場に連れ出し、男でも女でも、彼らを石で打ちなさい。彼らは死ななければならない。
6 ふたりの証人または三人の証人の証言によって、死刑に処さなければならない。ひとりの証言で死刑にしてはならない。
7 死刑に処するには、まず証人たちが手を下し、ついで、民がみな、手を下さなければならない。こうしてあなたがたのうちから悪を除き去りなさい。
8 もし、町囲みのうちで争い事が起こり、それが流血事件、権利の訴訟、暴力事件で、あなたのさばきかねるものであれば、ただちに、あなたの神、主の選ぶ場所に上り、
9 レビ人の祭司たち、あるいは、その時に立てられているさばきつかさのもとに行き、尋ねなさい。彼らは、あなたに判決のことばを告げよう。
10 あなたは、主が選ぶその場所で、彼らが告げる判決によって行い、すべて彼らがあなたに教えることを守り行いなさい。
11 彼らが教えるおしえによって、彼らが述べるさばきによって行わなければならない。彼らが告げる判決から右にも左にもそれてはならない。
12 もし人が、あなたの神、主に仕えてそこに立つ祭司やさばきつかさに聞き従わず、不遜なふるまいをするなら、その者は死ななければならない。あなたがイスラエルのうちから悪を除き去るなら、
13 民はみな、聞いて恐れ、不遜なふるまいをすることはもうないであろう。
14 あなたの神、主があなたに与えようとしておられる地に入って行って、それを占領し、そこに住むようになったとき、あなたが、「回りのすべての国々と同じく、私も自分の上に王を立てたい」と言うなら、
15 あなたの神、主の選ぶ者を、必ず、あなたの上に王として立てなければならない。あなたの同胞の中から、あなたの上に王を立てなければならない。同胞でない外国の人を、あなたの上に立てることはできない。
16 王は、自分のために決して馬を多くふやしてはならない。馬をふやすためだといって民をエジプトに帰らせてはならない。「二度とこの道を帰ってはならない」と主はあなたがたに言われた。
17 多くの妻を持ってはならない。心をそらせてはならない。自分のために金銀を非常に多くふやしてはならない。
18 彼がその王国の王座に着くようになったなら、レビ人の祭司たちの前のものから、自分のために、このみおしえを書き写して、
19 自分の手もとに置き、一生の間、これを読まなければならない。それは、彼の神、主を恐れ、このみおしえのすべてのことばとこれらのおきてとを守り行うことを学ぶためである。
20 それは、王の心が自分の同胞の上に高ぶることがないため、また命令から、右にも左にもそれることがなく、彼とその子孫とがイスラエルのうちで、長くその王国を治めることができるためである。

18章
1 レビ人の祭司たち、レビ部族全部は、イスラエルといっしょに、相続地の割り当てを受けてはならない。彼らは主への火によるささげ物を、自分への割り当て分として、食べていかなければならない。
2 彼らは、その兄弟たちの部族の中で相続地を持ってはならない。主が約束されたとおり、主ご自身が、彼らの相続地である。
3 祭司たちが民から、牛でも羊でも、いけにえをささげる者から、受けるべきものは次のとおりである。その人は、肩と両方の頬と胃とを祭司に与える。
4 あなたの穀物や、新しいぶどう酒や、油などの初物、羊の毛の初物も彼に与えなければならない。
5 彼とその子孫が、いつまでも、主の御名によって奉仕に立つために、あなたの神、主が、あなたの全部族の中から、彼を選ばれたのである。
6 もし、ひとりのレビ人が、自分の住んでいたイスラエルのうちのどの町囲みのうちからでも出て、主の選ぶ場所に行きたいなら、望むままに行くことができる。
7 彼は、その所で主の前に仕えている自分の同族レビ人と全く同じように、彼の神、主の御名によって奉仕することができる。
8 彼の分け前は、相続財産を売った分は別として、彼らが食べる分け前と同じである。
9 あなたの神、主があなたに与えようとしておられる地に入ったとき、あなたはその異邦の民の忌みきらうべきならわしをまねてはならない。
10 あなたのうちに自分の息子、娘に火の中を通らせる者があってはならない。占いをする者、卜者、まじない師、呪術者、
11 呪文を唱える者、霊媒をする者、口寄せ、死人に伺いを立てる者があってはならない。
12 これらのことを行う者はみな、主が忌みきらわれるからである。これらの忌みきらうべきことのために、あなたの神、主は、あなたの前から、彼らを追い払われる。
13 あなたは、あなたの神、主に対して全き者でなければならない。
14 あなたが占領しようとしているこれらの異邦の民は、卜者や占い師に聞き従ってきたのは確かである。しかし、あなたには、あなたの神、主は、そうすることを許されない。
15 あなたの神、主は、あなたのうちから、あなたの同胞の中から、私のようなひとりの預言者をあなたのために起こされる。彼に聞き従わなければならない。
16 これはあなたが、ホレブであの集まりの日に、あなたの神、主に求めたそのことによるものである。あなたは、「私の神、主の声を二度と聞きたくありません。またこの大きな火をもう見たくありません。私は死にたくありません」と言った。
17 それで主は私に言われた。「彼らの言ったことはもっともだ。
18 わたしは彼らの同胞のうちから、彼らのためにあなたのようなひとりの預言者を起こそう。わたしは彼の口にわたしのことばを授けよう。彼は、わたしが命じることをみな、彼らに告げる。
19 わたしの名によって彼が告げるわたしのことばに聞き従わない者があれば、わたしが彼に責任を問う。
20 ただし、わたしが告げよと命じていないことを、不遜にもわたしの名によって告げたり、あるいは、ほかの神々の名によって告げたりする預言者があるなら、その預言者は死ななければならない。」
21 あなたが心の中で、「私たちは、主が言われたのでないことばを、どうして見分けることができようか」と言うような場合は、
22 預言者が主の名によって語っても、そのことが起こらず、実現しないなら、それは主が語られたことばではない。その預言者が不遜にもそれを語ったのである。彼を恐れてはならない。

19章
1 あなたの神、主が、あなたに与えようとしておられる地の国々を、あなたの神、主が断ち滅ぼし、あなたがそれらを占領し、それらの町々や家々に住むようになったときに、
2 あなたの神、主があなたに与えて所有させようとしておられるその地に、三つの町を取り分けなければならない。
3 あなたは距離を測定し、あなたの神、主があなたに受け継がせる地域を三つに区分しなければならない。殺人者はだれでも、そこにのがれることができる。
4 殺人者がそこにのがれて生きることができる場合は次のとおり。知らずに隣人を殺し、以前からその人を憎んでいなかった場合である。
5 たとえば、木を切るため隣人といっしょに森に入り、木を切るために斧を手にして振り上げたところ、その頭が柄から抜け、それが隣人に当たってその人が死んだ場合、その者はこれらの町の一つにのがれて生きることができる。
6 血の復讐をする者が、憤りの心に燃え、その殺人者を追いかけ、道が遠いために、その人に追いついて、打ち殺すようなことがあってはならない。その人は、以前から相手を憎んでいたのではないから、死刑に当たらない。
7 だから私はあなたに命じて、「三つの町を取り分けよ」と言ったのである。
8 あなたの神、主が、あなたの先祖たちに誓われたとおり、あなたの領土を広げ、先祖たちに与えると約束された地を、ことごとくあなたに与えられたなら、
9 ――私が、きょう、あなたに命じるこのすべての命令をあなたが守り行い、あなたの神、主を愛し、いつまでもその道を歩むなら――そのとき、この三つの町に、さらに三つの町を追加しなさい。
10 あなたの神、主が相続地としてあなたに与えようとしておられる地で、罪のない者の血が流されることがなく、また、あなたが血の罪を負うことがないためである。
11 しかし、もし人が自分の隣人を憎み、待ち伏せして襲いかかり、彼を打って、死なせ、これらの町の一つにのがれるようなことがあれば、
12 彼の町の長老たちは、人をやって彼をそこから引き出し、血の復讐をする者の手に渡さなければならない。彼は死ななければならない。
13 彼をあわれんではならない。罪のない者の血を流す罪は、イスラエルから除き去りなさい。それはあなたのためになる。
14 あなたの神、主があなたに与えて所有させようとしておられる地のうち、あなたの受け継ぐ相続地で、あなたは、先代の人々の定めた隣人との地境を移してはならない。
15 どんな咎でも、どんな罪でも、すべて人が犯した罪は、ひとりの証人によっては立証されない。ふたりの証人の証言、または三人の証人の証言によって、そのことは立証されなければならない。
16 もし、ある人に不正な証言をするために悪意のある証人が立ったときには、
17 相争うこの二組の者は、主の前に、その時の祭司たちとさばきつかさたちの前に立たなければならない。
18 さばきつかさたちはよく調べたうえで、その証人が偽りの証人であり、自分の同胞に対して偽りの証言をしていたのであれば、
19 あなたがたは、彼がその同胞にしようとたくらんでいたとおりに、彼になし、あなたがたのうちから悪を除き去りなさい。
20 ほかの人々も聞いて恐れ、このような悪を、あなたがたのうちで再び行わないであろう。
21 あわれみをかけてはならない。いのちにはいのち、目には目、歯には歯、手には手、足には足。

20章
1 あなたが敵と戦うために出て行くとき、馬や戦車や、あなたよりも多い軍勢を見ても、彼らを恐れてはならない。あなたをエジプトの地から導き上られたあなたの神、主が、あなたとともにおられる。
2 あなたがたが戦いに臨む場合は、祭司は進み出て民に告げ、
3 彼らに言いなさい。「聞け。イスラエルよ。あなたがたは、きょう、敵と戦おうとしている。弱気になってはならない。恐れてはならない。うろたえてはならない。彼らのことでおじけてはならない。
4 共に行って、あなたがたのために、あなたがたの敵と戦い、勝利を得させてくださるのは、あなたがたの神、主である。」
5 つかさたちは、民に告げて言いなさい。「新しい家を建てて、まだそれを奉献しなかった者はいないか。その者は家へ帰らなければならない。彼が戦死して、ほかの者がそれを奉献するといけないから。
6 ぶどう畑を作って、そこからまだ収穫していない者はいないか。その者は家へ帰らなければならない。彼が戦死して、ほかの者が収穫するといけないから。
7 女と婚約して、まだその女と結婚していない者はいないか。その者は家へ帰らなければならない。彼が戦死して、ほかの者が彼女と結婚するといけないから。」
8 つかさたちは、さらに民に告げて言わなければならない。「恐れて弱気になっている者はいないか。その者は家に帰れ。戦友たちの心が、彼の心のようにくじけるといけないから。」
9 つかさたちが民に告げ終わったら、将軍たちが民の指揮をとりなさい。
10 町を攻略しようと、あなたがその町に近づいたときには、まず降伏を勧めなさい。
11 降伏に同意して門を開くなら、その中にいる民は、みな、あなたのために、苦役に服して働かなければならない。
12 もし、あなたに降伏せず、戦おうとするなら、これを包囲しなさい。
13 あなたの神、主が、それをあなたの手に渡されたなら、その町の男をみな、剣の刃で打ちなさい。
14 しかし女、子ども、家畜、また町の中にあるすべてのもの、そのすべての略奪物を、戦利品として取ってよい。あなたの神、主があなたに与えられた敵からの略奪物を、あなたは利用することができる。
15 非常に遠く離れていて、次に示す国々の町でない町々に対しては、すべてこのようにしなければならない。
16 しかし、あなたの神、主が相続地として与えようとしておられる次の国々の民の町では、息のある者をひとりも生かしておいてはならない。
17 すなわち、ヘテ人、エモリ人、カナン人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人は、あなたの神、主が命じられたとおり、必ず聖絶しなければならない。
18 それは、彼らが、その神々に行っていたすべての忌みきらうべきことをするようにあなたがたに教え、あなたがたが、あなたがたの神、主に対して罪を犯すことのないためである。
19 長い間、町を包囲して、これを攻め取ろうとするとき、斧をふるって、そこの木を切り倒してはならない。その木から取って食べるのはよいが、切り倒してはならない。まさか野の木が包囲から逃げ出す人間でもあるまい。
20 ただ、実を結ばないとわかっている木だけは、切り倒してもよい。それを切り倒して、あなたと戦っている町が陥落するまでその町に対して、それでとりでを築いてもよい。

21章
1 あなたの神、主があなたに与えて所有させようとしておられる地で、刺し殺されて野に倒れている人が見つかり、だれが殺したのかわからないときは、
2 あなたの長老たちとさばきつかさたちは出て行って、刺し殺された者の回りの町々への距離を測りなさい。
3 そして、刺し殺された者に最も近い町がわかれば、その町の長老たちは、まだ使役されず、まだくびきを負って引いたことのない群れのうちの雌の子牛を取り、
4 その町の長老たちは、その雌の子牛を、まだ耕されたことも種を蒔かれたこともない、いつも水の流れている谷へ連れて下り、その谷で雌の子牛の首を折りなさい。
5 そこでレビ族の祭司たちが進み出なさい。彼らは、あなたの神、主が、ご自身に仕えさせ、また主の御名によって祝福を宣言するために選ばれた者であり、どんな争いも、どんな暴行事件も、彼らの判決によるからである。
6 刺し殺された者に最も近い、その町の長老たちはみな、谷で首を折られた雌の子牛の上で手を洗い、
7 証言して言いなさい。「私たちの手は、この血を流さず、私たちの目はそれを見なかった。
8 主よ。あなたが贖い出された御民イスラエルをお赦しください。罪のない者の血を流す罪を、御民イスラエルのうちに負わせないでください。」彼らは血の罪を赦される。
9 あなたは、罪のない者の血を流す罪をあなたがたのうちから除き去らなければならない。主が正しいと見られることをあなたは行わなければならないからである。
10 あなたが敵との戦いに出て、あなたの神、主が、その敵をあなたの手に渡し、あなたがそれを捕虜として捕らえて行くとき、
11 その捕虜の中に、姿の美しい女性を見、その女を恋い慕い、妻にめとろうとするなら、
12 その女をあなたの家に連れて行きなさい。女は髪をそり、爪を切り、
13 捕虜の着物を脱ぎ、あなたの家にいて、自分の父と母のため、一か月の間、泣き悲しまなければならない。その後、あなたは彼女のところに入り、彼女の夫となることができる。彼女はあなたの妻となる。
14 もしあなたが彼女を好まなくなったなら、彼女を自由の身にしなさい。決して金で売ってはならない。あなたは、すでに彼女を意のままにしたのであるから、彼女を奴隷として扱ってはならない。
15 ある人がふたりの妻を持ち、ひとりは愛され、ひとりはきらわれており、愛されている者も、きらわれている者も、その人に男の子を産み、長子はきらわれている妻の子である場合、
16 その人が自分の息子たちに財産を譲る日に、長子である、そのきらわれている者の子をさしおいて、愛されている者の子を長子として扱うことはできない。
17 きらわれている妻の子を長子として認め、自分の全財産の中から、二倍の分け前を彼に与えなければならない。彼は、その人の力の初めであるから、長子の権利は、彼のものである。
18 かたくなで、逆らう子がおり、父の言うことも、母の言うことも聞かず、父母に懲らしめられても、父母に従わないときは、
19 その父と母は、彼を捕らえ、町の門にいる町の長老たちのところへその子を連れて行き、
20 町の長老たちに、「私たちのこの息子は、かたくなで、逆らいます。私たちの言うことを聞きません。放蕩して、大酒飲みです」と言いなさい。
21 町の人はみな、彼を石で打ちなさい。彼は死ななければならない。あなたがたのうちから悪を除き去りなさい。イスラエルがみな、聞いて恐れるために。
22 もし、人が死刑に当たる罪を犯して殺され、あなたがこれを木につるすときは、
23 その死体を次の日まで木に残しておいてはならない。その日のうちに必ず埋葬しなければならない。木につるされた者は、神にのろわれた者だからである。あなたの神、主が相続地としてあなたに与えようとしておられる地を汚してはならない。

22章
1 あなたの同族の者の牛または羊が迷っているのを見て、知らぬふりをしていてはならない。あなたの同族の者のところへそれを必ず連れ戻さなければならない。
2 もし同族の者が近くの者でなく、あなたはその人を知らないなら、それを自分の家に連れて来て、同族の者が捜している間、あなたのところに置いて、それを彼に返しなさい。
3 彼のろばについても同じようにしなければならない。彼の着物についても同じようにしなければならない。すべてあなたの同族の者がなくしたものを、あなたが見つけたなら、同じようにしなければならない。知らぬふりをしていることはできない。
4 あなたの同族の者のろば、または牛が道で倒れているのを見て、知らぬふりをしていてはならない。必ず、その者を助けて、それを起こさなければならない。
5 女は男の衣装を身に着けてはならない。また男は女の着物を着てはならない。すべてこのようなことをする者を、あなたの神、主は忌みきらわれる。
6 たまたまあなたが道で、木の上、または地面に鳥の巣を見つけ、それにひなか卵が入っていて、母鳥がひなまたは卵を抱いているなら、その母鳥を子といっしょに取ってはならない。
7 必ず母鳥を去らせて、子を取らなければならない。それは、あなたがしあわせになり、長く生きるためである。
8 新しい家を建てるときは、屋上に手すりをつけなさい。万一、だれかがそこから落ちても、あなたの家は血の罪を負うことがないために。
9 ぶどう畑に二種類の種を蒔いてはならない。あなたが蒔いた種、ぶどう畑の収穫が、みな汚れたものとならないために。
10 牛とろばとを組にして耕してはならない。
11 羊毛と亜麻糸とを混ぜて織った着物を着てはならない。
12 身にまとう着物の四隅に、ふさを作らなければならない。
13 もし、人が妻をめとり、彼女のところに入り、彼女をきらい、
14 口実を構え、悪口を言いふらし、「私はこの女をめとって、近づいたが、処女のしるしを見なかった」と言う場合、
15 その女の父と母は、その女の処女のしるしを取り、門のところにいる町の長老たちのもとにそれを持って行きなさい。
16 その女の父は長老たちに、「私は娘をこの人に、妻として与えましたが、この人は娘をきらいました。
17 ご覧ください。彼は口実を構えて、『あなたの娘に処女のしるしを見なかった』と言いました。しかし、これが私の娘の処女のしるしです」と言い、町の長老たちの前にその着物をひろげなさい。
18 その町の長老たちは、この男を捕らえて、むち打ちにし、
19 銀百シェケルの罰金を科し、これをその女の父に与えなければならない。彼がイスラエルのひとりの処女の悪口を言いふらしたからである。彼女はその男の妻としてとどまり、その男は一生、その女を離縁することはできない。
20 しかし、もしこのことが真実であり、その女の処女のしるしが見つからない場合は、
21 その女を父の家の入口のところに連れ出し、その女の町の人々は石で彼女を打たなければならない。彼女は死ななければならない。その女は父の家で淫行をして、イスラエルの中で恥辱になる事をしたからである。あなたがたのうちから悪を除き去りなさい。
22 夫のある女と寝ている男が見つかった場合は、その女と寝ていた男もその女も、ふたりとも死ななければならない。あなたはイスラエルのうちから悪を除き去りなさい。
23 ある人と婚約中の処女の女がおり、他の男が町で彼女を見かけて、これといっしょに寝た場合は、
24 あなたがたは、そのふたりをその町の門のところに連れ出し、石で彼らを打たなければならない。彼らは死ななければならない。これはその女が町の中におりながら叫ばなかったからであり、その男は隣人の妻をはずかしめたからである。あなたがたのうちから悪を除き去りなさい。
25 もし男が、野で、婚約中の女を見かけ、その女をつかまえて、これといっしょに寝た場合は、女と寝たその男だけが死ななければならない。
26 その女には何もしてはならない。その女には死刑に当たる罪はない。この場合は、ある人が隣人に襲いかかりいのちを奪ったのと同じである。
27 この男が野で彼女を見かけ、婚約中のその女が叫んだが、救う者がいなかったからである。
28 もしある男が、まだ婚約していない処女の女を見かけ、捕らえてこれといっしょに寝て、ふたりが見つけられた場合、
29 女と寝たその男は、この女の父に銀五十シェケルを渡さなければならない。彼女は彼の妻となる。彼は彼女をはずかしめたのであるから、彼は一生、この女を離縁することはできない。
30 だれも自分の父の妻をめとり、自分の父の恥をさらしてはならない。

23章
1 こうがんのつぶれた者、陰茎を切り取られた者は、主の集会に加わってはならない。
2 不倫の子は主の集会に加わってはならない。その十代目の子孫さえ、主の集会に加わることはできない。
3 アモン人とモアブ人は主の集会に加わってはならない。その十代目の子孫さえ、決して、主の集会に、入ることはできない。
4 これは、あなたがたがエジプトから出て来た道中で、彼らがパンと水とをもってあなたがたを迎えず、あなたをのろうために、アラム・ナハライムのペトルからベオルの子バラムを雇ったからである。
5 しかし、あなたの神、主はバラムに耳を貸そうとはせず、かえってあなたの神、主は、あなたのために、のろいを祝福に変えられた。あなたの神、主は、あなたを愛しておられるからである。
6 あなたは一生、彼らのために決して平安も、しあわせも求めてはならない。
7 エドム人を忌みきらってはならない。あなたの親類だからである。エジプト人を忌みきらってはならない。あなたはその国で、在留異国人であったからである。
8 彼らに生まれた子どもたちは、三代目には、主の集会に入ることができる。
9 あなたが敵に対して出陣しているときには、すべての汚れたことから身を守らなければならない。
10 もし、あなたのうちに、夜、精を漏らして、身を汚した者があれば、その者は陣営の外に出なければならない。陣営の中に入って来てはならない。
11 夕暮れ近くになったら、水を浴び、日没後、陣営の中に戻ることができる。
12 また、陣営の外に一つの場所を設け、そこへ出て行って用をたすようにしなければならない。
13 武器とともに小さなくわを持ち、外でかがむときは、それで穴を掘り、用をたしてから、排泄物をおおわなければならない。
14 あなたの神、主が、あなたを救い出し、敵をあなたに渡すために、あなたの陣営の中を歩まれるからである。あなたの陣営はきよい。主が、あなたの中で、醜いものを見て、あなたから離れ去ることのないようにしなければならない。
15 主人のもとからあなたのところに逃げて来た奴隷を、その主人に引き渡してはならない。
16 あなたがたのうちに、あなたの町囲みのうちのどこでも彼の好むままに選んだ場所に、あなたとともに住まわせなければならない。彼をしいたげてはならない。
17 イスラエルの女子は神殿娼婦になってはならない。イスラエルの男子は神殿男娼になってはならない。
18 どんな誓願のためでも、遊女のもうけや犬のかせぎをあなたの神、主の家に持って行ってはならない。これはどちらも、あなたの神、主の忌みきらわれるものである。
19 金銭の利息であれ、食物の利息であれ、すべて利息をつけて貸すことのできるものの利息を、あなたの同胞から取ってはならない。
20 外国人から利息を取ってもよいが、あなたの同胞からは利息を取ってはならない。それは、あなたが、入って行って、所有しようとしている地で、あなたの神、主が、あなたの手のわざのすべてを祝福されるためである。
21 あなたの神、主に誓願をするとき、それを遅れずに果たさなければならない。あなたの神、主は、必ずあなたにそれを求め、あなたの罪とされるからである。
22 もし誓願をやめるなら、罪にはならない。
23 あなたのくちびるから出たことを守り、あなたの口で約束して、自分から進んであなたの神、主に誓願したとおりに行わなければならない。
24 隣人のぶどう畑に入ったとき、あなたは思う存分、満ち足りるまでぶどうを食べてもよいが、あなたのかごに入れてはならない。
25 隣人の麦畑の中に入ったとき、あなたは穂を手で摘んでもよい。しかし、隣人の麦畑でかまを使ってはならない。

24章
1 人が妻をめとり夫となり、妻に何か恥ずべき事を発見したため、気に入らなくなり、離婚状を書いてその女の手に渡し、彼女を家から去らせ、
2 彼女が家を出、行って、ほかの人の妻となり、
3 次の夫が彼女をきらい、離婚状を書いてその女の手に渡し、彼女を家から去らせた場合、あるいはまた、彼女を妻としてめとったあとの夫が死んだ場合、
4 彼女を出した最初の夫は、その女を再び自分の妻としてめとることはできない。彼女は汚されているからである。これは、主の前に忌みきらうべきことである。あなたの神、主が相続地としてあなたに与えようとしておられる地に、罪をもたらしてはならない。
5 人が新妻をめとったときは、その者をいくさに出してはならない。これに何の義務をも負わせてはならない。彼は一年の間、自分の家のために自由の身になって、めとった妻を喜ばせなければならない。
6 ひき臼、あるいは、その上石を質に取ってはならない。いのちそのものを質に取ることになるからである。
7 あなたの同族イスラエル人のうちのひとりをさらって行き、これを奴隷として扱い、あるいは売りとばす者が見つかったなら、その人さらいは死ななければならない。あなたがたのうちからこの悪を除き去りなさい。
8 ツァラアトの患部には気をつけて、すべてレビ人の祭司が教えるとおりによく守り行わなければならない。私が彼らに命じたとおりに、それを守り行わなければならない。
9 あなたがたがエジプトから出て来たとき、その道中で、あなたの神、主がミリヤムにされたことを思い出しなさい。
10 隣人に何かを貸すときに、担保を取るため、その家に入ってはならない。
11 あなたは外に立っていなければならない。あなたが貸そうとするその人が、外にいるあなたのところに、担保を持って出て来なければならない。
12 もしその人が貧しい人である場合は、その担保を取ったままで寝てはならない。
13 日没のころには、その担保を必ず返さなければならない。彼は、自分の着物を着て寝るなら、あなたを祝福するであろう。また、それはあなたの神、主の前に、あなたの義となる。
14 貧しく困窮している雇い人は、あなたの同胞でも、あなたの地で、あなたの町囲みのうちにいる在留異国人でも、しいたげてはならない。
15 彼は貧しく、それに期待をかけているから、彼の賃金は、その日のうちに、日没前に、支払わなければならない。彼があなたのことを主に訴え、あなたがとがめを受けることがないように。
16 父親が子どものために殺されてはならない。子どもが父親のために殺されてはならない。人が殺されるのは、自分の罪のためでなければならない。
17 在留異国人や、みなしごの権利を侵してはならない。やもめの着物を質に取ってはならない。
18 思い起こしなさい。あなたがエジプトで奴隷であったことを。そしてあなたの神、主が、そこからあなたを贖い出されたことを。だから、私はあなたにこのことをせよと命じる。
19 あなたが畑で穀物の刈り入れをして、束の一つを畑に置き忘れたときは、それを取りに戻ってはならない。それは、在留異国人や、みなしご、やもめのものとしなければならない。あなたの神、主が、あなたのすべての手のわざを祝福してくださるためである。
20 あなたがオリーブの実を打ち落とすときは、後になってまた枝を打ってはならない。それは、在留異国人や、みなしご、やもめのものとしなければならない。
21 ぶどう畑のぶどうを収穫するときは、後になってまたそれを摘み取ってはならない。それは、在留異国人や、みなしご、やもめのものとしなければならない。
22 あなたは、自分がエジプトの地で奴隷であったことを思い出しなさい。だから、私はあなたにこのことをせよと命じる。

25章
1 人と人との間で争いがあり、彼らが裁判に出頭し、正しいほうを正しいとし、悪いほうを悪いとする判決が下されるとき、
2 もし、その悪い者が、むち打ちにすべき者なら、さばきつかさは彼を伏させ、自分の前で、その罪に応じて数を数え、むち打ちにしなければならない。
3 四十までは彼をむち打ってよいが、それ以上はいけない。それ以上多くむち打たれて、あなたの兄弟が、あなたの目の前で卑しめられないためである。
4 脱穀をしている牛にくつこを掛けてはならない。
5 兄弟がいっしょに住んでいて、そのうちのひとりが死に、彼に子がない場合、死んだ者の妻は、家族以外のよそ者にとついではならない。その夫の兄弟がその女のところに、入り、これをめとって妻とし、夫の兄弟としての義務を果たさなければならない。
6 そして彼女が産む初めの男の子に、死んだ兄弟の名を継がせ、その名がイスラエルから消し去られないようにしなければならない。
7 しかし、もしその人が兄弟の、やもめになった妻をめとりたくない場合は、その兄弟のやもめになった妻は、町の門の長老たちのところに行って言わなければならない。「私の夫の兄弟は、自分の兄弟のためにその名をイスラエルのうちに残そうとはせず、夫の兄弟としての義務を私に果たそうとしません。」
8 町の長老たちは彼を呼び寄せ、彼に告げなさい。もし、彼が、「私は彼女をめとりたくない」と言い張るなら、
9 その兄弟のやもめになった妻は、長老たちの目の前で、彼に近寄り、彼の足からくつを脱がせ、彼の顔につばきして、彼に答えて言わなければならない。「兄弟の家を立てない男は、このようにされる。」
10 彼の名は、イスラエルの中で、「くつを脱がされた者の家」と呼ばれる。
11 ふたりの者が互いに相争っているとき、一方の者の妻が近づき、自分の夫を、打つ者の手から救おうとして、その手を伸ばし、相手の隠しどころをつかんだ場合は、
12 その女の手を切り落としなさい。容赦してはならない。
13 あなたは袋に大小異なる重り石を持っていてはならない。
14 あなたは家に大小異なる枡を持っていてはならない。
15 あなたは完全に正しい重り石を持ち、完全に正しい枡を持っていなければならない。あなたの神、主があなたに与えようとしておられる地で、あなたが長く生きるためである。
16 すべてこのようなことをなし、不正をする者を、あなたの神、主は忌みきらわれる。
17 あなたがたがエジプトから出て、その道中で、アマレクがあなたにした事を忘れないこと。
18 彼は、神を恐れることなく、道であなたを襲い、あなたが疲れて弱っているときに、あなたのうしろの落後者をみな、切り倒したのである。
19 あなたの神、主が相続地としてあなたに与えて所有させようとしておられる地で、あなたの神、主が、周囲のすべての敵からあなたを解放して、休息を与えられるようになったときには、あなたはアマレクの記憶を天の下から消し去らなければならない。これを忘れてはならない。

26章
1 あなたの神、主が相続地としてあなたに与えようとしておられる地に入って行き、それを占領し、そこに住むようになったときは、
2 あなたの神、主が与えようとしておられる地から収穫するその地のすべての産物の初物をいくらか取って、かごに入れ、あなたの神、主が御名を住まわせるために選ぶ場所へ行かなければならない。
3 そのとき、任務についている祭司のもとに行って、「私は、主が私たちに与えると先祖たちに誓われた地に入りました。きょう、あなたの神、主に報告いたします」と言いなさい。
4 祭司は、あなたの手からそのかごを受け取り、あなたの神、主の祭壇の前に供えなさい。
5 あなたは、あなたの神、主の前で、次のように唱えなさい。「私の父は、さすらいのアラム人でしたが、わずかな人数を連れてエジプトに下り、そこに寄留しました。しかし、そこで、大きくて強い、人数の多い国民になりました。
6 エジプト人は、私たちを虐待し、苦しめ、私たちに過酷な労働を課しました。
7 私たちが、私たちの父祖の神、主に叫びますと、主は私たちの声を聞き、私たちの窮状と労苦と圧迫をご覧になりました。
8 そこで、主は力強い御手と、伸べられた腕と、恐ろしい力と、しるしと、不思議とをもって、私たちをエジプトから連れ出し、
9 この所に導き入れ、乳と蜜の流れる地、この地を私たちに下さいました。
10 今、ここに私は、主、あなたが私に与えられた地の産物の初物を持ってまいりました。」あなたは、あなたの神、主の前にそれを供え、あなたの神、主の前に礼拝しなければならない。
11 あなたの神、主が、あなたとあなたの家とに与えられたすべての恵みを、あなたは、レビ人およびあなたがたのうちの在留異国人とともに喜びなさい。
12 第三年目の十分の一を納める年に、あなたの収穫の十分の一を全部納め終わり、これをレビ人、在留異国人、みなしご、やもめに与えて、彼らがあなたの町囲みのうちで食べて満ち足りたとき、
13 あなたは、あなたの神、主の前で言わなければならない。「私は聖なるささげ物を、家から取り出し、あなたが私に下された命令のとおり、それをレビ人、在留異国人、みなしご、やもめに与えました。私はあなたの命令にそむかず、また忘れもしませんでした。
14 私は喪のときに、それを食べず、また汚れているときに、そのいくらかをも取り出しませんでした。またそのいくらかでも死人に供えたこともありません。私は、私の神、主の御声に聞き従い、すべてあなたが私に命じられたとおりにいたしました。
15 あなたの聖なる住まいの天から見おろして、御民イスラエルとこの地を祝福してください。これは、私たちの先祖に誓われたとおり私たちに下さった地、乳と蜜の流れる地です。」
16 あなたの神、主は、きょう、これらのおきてと定めとを行うように、あなたに命じておられる。あなたは心を尽くし、精神を尽くして、それを守り行おうとしている。
17 きょう、あなたは、主が、あなたの神であり、あなたは、主の道に歩み、主のおきてと、命令と、定めとを守り、御声に聞き従うと断言した。
18 きょう、主は、こう明言された。あなたに約束したとおり、あなたは主の宝の民であり、あなたが主のすべての命令を守るなら、
19 主は、賛美と名声と栄光とを与えて、あなたを主が造られたすべての国々の上に高くあげる。そして、約束のとおり、あなたは、あなたの神、主の聖なる民となる。

27章
1 ついでモーセとイスラエルの長老たちとは、民に命じて言った。
私が、きょう、あなたがたに命じるすべての命令を守りなさい。
2 あなたがたが、あなたの神、主が与えようとしておられる地に向かってヨルダンを渡る日には、大きな石を立て、それらに石灰を塗りなさい。
3 あなたが渡ってから、それらの上に、このみおしえのすべてのことばを書きしるしなさい。それはあなたの父祖の神、主が約束されたとおり、あなたの神、主があなたに与えようとしておられる地、乳と蜜の流れる地にあなたが入るためである。
4 あなたがたがヨルダンを渡ったなら、私が、きょう、あなたがたに命じるこれらの石をエバル山に立て、それに石灰を塗らなければならない。
5 そこに、あなたの神、主のために祭壇、石の祭壇を築きなさい。それに鉄の道具を当ててはならない。
6 自然のままの石で、あなたの神、主の祭壇を築かなければならない。その上で、あなたの神、主に全焼のいけにえをささげなさい。
7 またそこで和解のいけにえをささげて、それを食べ、あなたの神、主の前で喜びなさい。
8 それらの石の上に、このみおしえのことばすべてをはっきりと書きしるしなさい。
9 ついで、モーセとレビ人の祭司たちとは、すべてのイスラエル人に告げて言った。
静まりなさい。イスラエルよ。聞きなさい。きょう、あなたは、あなたの神、主の民となった。
10 あなたの神、主の御声に聞き従い、私が、きょう、あなたに命じる主の命令とおきてとを行いなさい。
11 その日、モーセは民に命じて言った。
12 あなたがたがヨルダンを渡ったとき、次の者たちは民を祝福するために、ゲリジム山に立たなければならない。シメオン、レビ、ユダ、イッサカル、ヨセフ、ベニヤミン。
13 また次の者たちはのろいのために、エバル山に立たなければならない。ルベン、ガド、アシェル、ゼブルン、ダン、ナフタリ。
14 レビ人はイスラエルのすべての人々に大声で宣言しなさい。
15 「職人の手のわざである、主の忌みきらわれる彫像や鋳像を造り、これをひそかに安置する者はのろわれる。」民はみな、答えて、アーメンと言いなさい。
16 「自分の父や母を侮辱する者はのろわれる。」民はみな、アーメンと言いなさい。
17 「隣人の地境を移す者はのろわれる。」民はみな、アーメンと言いなさい。
18 「盲人にまちがった道を教える者はのろわれる。」民はみな、アーメンと言いなさい。
19 「在留異国人、みなしご、やもめの権利を侵す者はのろわれる。」民はみな、アーメンと言いなさい。
20 「父の妻と寝る者は、自分の父の恥をさらすのであるから、のろわれる。」民はみな、アーメンと言いなさい。
21 「どんな獣とも寝る者はのろわれる。」民はみな、アーメンと言いなさい。
22 「父の娘であれ、母の娘であれ、自分の姉妹と寝る者はのろわれる。」民はみな、アーメンと言いなさい。
23 「自分の妻の母と寝る者はのろわれる。」民はみな、アーメンと言いなさい。
24 「ひそかに隣人を打ち殺す者はのろわれる。」民はみな、アーメンと言いなさい。
25 「わいろを受け取り、人を打ち殺して罪のない者の血を流す者はのろわれる。」民はみな、アーメンと言いなさい。
26 「このみおしえのことばを守ろうとせず、これを実行しない者はのろわれる。」民はみな、アーメンと言いなさい。

28章
1 もし、あなたが、あなたの神、主の御声によく聞き従い、私が、きょう、あなたに命じる主のすべての命令を守り行うなら、あなたの神、主は、地のすべての国々の上にあなたを高くあげられよう。
2 あなたがあなたの神、主の御声に聞き従うので、次のすべての祝福があなたに臨み、あなたは祝福される。
3 あなたは、町にあっても祝福され、野にあっても祝福される。
4 あなたの身から生まれる者も、地の産物も、家畜の産むもの、群れのうちの子牛も、群れのうちの雌羊も祝福される。
5 あなたのかごも、こね鉢も祝福される。
6 あなたは、入るときも祝福され、出て行くときにも祝福される。
7 主は、あなたに立ち向かって来る敵を、あなたの前で敗走させる。彼らは、一つの道からあなたを攻撃し、あなたの前から七つの道に逃げ去ろう。
8 主は、あなたのために、あなたの穀物倉とあなたのすべての手のわざを祝福してくださることを定めておられる。あなたの神、主があなたに与えようとしておられる地で、あなたを祝福される。
9 あなたが、あなたの神、主の命令を守り、主の道を歩むなら、主はあなたに誓われたとおり、あなたを、ご自身の聖なる民として立ててくださる。
10 地上のすべての国々の民は、あなたに主の名がつけられているのを見て、あなたを恐れよう。
11 主が、あなたに与えるとあなたの先祖たちに誓われたその地で、主は、あなたの身から生まれる者や家畜の産むものや地の産物を、豊かに恵んでくださる。
12 主は、その恵みの倉、天を開き、時にかなって雨をあなたの地に与え、あなたのすべての手のわざを祝福される。それであなたは多くの国々に貸すであろうが、借りることはない。
13 私が、きょう、あなたに命じるあなたの神、主の命令にあなたが聞き従い、守り行うなら、主はあなたをかしらとならせ、尾とはならせない。ただ上におらせ、下へは下されない。
14 あなたは、私が、きょう、あなたがたに命じるこのすべてのことばを離れて右や左にそれ、ほかの神々に従い、それに仕えてはならない。
15 もし、あなたが、あなたの神、主の御声に聞き従わず、私が、きょう、命じる主のすべての命令とおきてとを守り行わないなら、次のすべてののろいがあなたに臨み、あなたはのろわれる。
16 あなたは町にあってものろわれ、野にあってものろわれる。
17 あなたのかごも、こね鉢ものろわれる。
18 あなたの身から生まれる者も、地の産物も、群れのうちの子牛も、群れのうちの雌羊ものろわれる。
19 あなたは、入るときものろわれ、出て行くときにものろわれる。
20 主は、あなたのなすすべての手のわざに、のろいと恐慌と懲らしめとを送り、ついにあなたは根絶やしにされて、すみやかに滅びてしまう。これはわたしを捨てて、あなたが悪を行ったからである。
21 主は、疫病をあなたの身にまといつかせ、ついには、あなたが、入って行って、所有しようとしている地から、あなたを絶滅される。
22 主は、肺病と熱病と高熱病と悪性熱病と、水枯れと、立ち枯れと、黒穂病とで、あなたを打たれる。これらのものは、あなたが滅びうせるまで、あなたを追いかける。
23 またあなたの頭の上の天は青銅となり、あなたの下の地は鉄となる。
24 主は、あなたの地の雨をほこりとされる。それで砂ほこりが天から降って来て、ついにはあなたは根絶やしにされる。
25 主は、あなたを敵の前で敗走させる。あなたは一つの道から攻撃するが、その前から七つの道に逃げ去ろう。あなたのことは、地上のすべての王国のおののきとなる。
26 あなたの死体は、空のすべての鳥と、地の獣とのえじきとなり、これをおどかして追い払う者もいない。
27 主は、エジプトの腫物と、はれものと、湿疹と、かいせんとをもって、あなたを打ち、あなたはいやされることができない。
28 主はあなたを打って気を狂わせ、盲目にし、気を錯乱させる。
29 あなたは、盲人が暗やみで手さぐりするように、真昼に手さぐりするようになる。あなたは自分のやることで繁栄することがなく、いつまでも、しいたげられ、略奪されるだけである。あなたを救う者はいない。
30 あなたが女の人と婚約しても、他の男が彼女と寝る。家を建てても、その中に住むことができない。ぶどう畑を作っても、その収穫をすることができない。
31 あなたの牛が目の前でほふられても、あなたはそれを食べることができない。あなたのろばが目の前から略奪されても、それはあなたに返されない。あなたの羊が敵の手に渡されても、あなたを救う者はいない。
32 あなたの息子と娘があなたの見ているうちに他国の人に渡され、あなたの目は絶えず彼らを慕って衰えるが、あなたはどうすることもできない。
33 地の産物およびあなたの勤労の実はみな、あなたの知らない民が食べるであろう。あなたはいつまでも、しいたげられ、踏みにじられるだけである。
34 あなたは、目に見ることで気を狂わされる。
35 主は、あなたのひざとももとを悪性の不治の腫物で打たれる。足の裏から頭の頂まで。
36 主は、あなたと、あなたが自分の上に立てた王とを、あなたも、あなたの先祖たちも知らなかった国に行かせよう。あなたは、そこで木や石のほかの神々に仕えよう。
37 主があなたを追い入れるすべての国々の民の中で、あなたは恐怖となり、物笑いの種となり、なぶりものとなろう。
38 畑に多くの種を持って出ても、あなたは少ししか収穫できない。いなごが食い尽くすからである。
39 ぶどう畑を作り、耕しても、あなたはそのぶどう酒を飲むことも、集めることもできない。虫がそれを食べるからである。
40 あなたの領土の至る所にオリーブの木があっても、あなたは身に油を塗ることができない。オリーブの実が落ちてしまうからである。
41 息子や娘が生まれても、あなたのものとはならない。彼らは捕らえられて行くからである。
42 こおろぎは、あなたのすべての木と、地の産物とを取り上げてしまう。
43 あなたのうちの在留異国人は、あなたの上にますます高く上って行き、あなたはますます低く下って行く。
44 彼はあなたに貸すが、あなたは彼に貸すことができない。彼はかしらとなり、あなたは尾となる。
45 これらすべてののろいが、あなたに臨み、あなたを追いかけ、あなたに追いつき、ついには、あなたを根絶やしにする。あなたが、あなたの神、主の御声に聞き従わず、主が命じられた命令とおきてとを守らないからである。
46 これらのことは、あなたとあなたの子孫に対して、いつまでも、しるしとなり、また不思議となる。
47 あなたがすべてのものに豊かになっても、あなたの神、主に、心から喜び楽しんで仕えようとしないので、
48 あなたは、飢えて渇き、裸となって、あらゆるものに欠乏して、主があなたに差し向ける敵に仕えることになる。主は、あなたの首に鉄のくびきを置き、ついには、あなたを根絶やしにされる。
49 主は、遠く地の果てから、鷲が飛びかかるように、一つの国民にあなたを襲わせる。その話すことばがあなたにはわからない国民である。
50 その国民は横柄で、老人を顧みず、幼い者をあわれまず、
51 あなたの家畜の産むものや、地の産物を食い尽くし、ついには、あなたを根絶やしにする。彼らは、穀物も、新しいぶどう酒も、油も、群れのうちの子牛も、群れのうちの雌羊も、あなたには少しも残さず、ついに、あなたを滅ぼしてしまう。
52 その国民は、あなたの国中のすべての町囲みの中にあなたを包囲し、ついには、あなたが頼みとする高く堅固な城壁を打ち倒す。彼らが、あなたの神、主の与えられた国中のすべての町囲みの中にあなたを包囲するとき、
53 あなたは、包囲と、敵がもたらす窮乏とのために、あなたの身から生まれた者、あなたの神、主が与えてくださった息子や娘の肉を食べるようになる。
54 あなたのうちの最も優しく、上品な男が、自分の兄弟や、自分の愛する妻や、まだ残っている子どもたちに対してさえ物惜しみをし、
55 自分が食べている子どもの肉を、全然、だれにも分け与えようとはしないであろう。あなたのすべての町囲みのうちには、包囲と、敵がもたらした窮乏とのために、何も残されてはいないからである。
56 あなたがたのうちの、優しく、上品な女で、あまりにも上品で優しいために足の裏を地面につけようともしない者が、自分の愛する夫や、息子や、娘に、物惜しみをし、
57 自分の足の間から出た後産や、自分が産んだ子どもさえ、何もかも欠乏しているので、ひそかに、それを食べるであろう。あなたの町囲みのうちは、包囲と、敵がもたらした窮乏との中にあるからである。
58 もし、あなたが、この光栄ある恐るべき御名、あなたの神、主を恐れて、この書物に書かれてあるこのみおしえのすべてのことばを守り行わないなら、
59 主は、あなたへの災害、あなたの子孫への災害を下される。大きな長く続く災害、長く続く悪性の病気である。
60 主は、あなたが恐れたエジプトのあらゆる病気をあなたにもたらされる。それはあなたにまといつこう。
61 主は、このみおしえの書にしるされていない、あらゆる病気、あらゆる災害をもあなたの上に臨ませ、ついにはあなたは根絶やしにされる。
62 あなたがたは空の星のように多かったが、あなたの神、主の御声に聞き従わなかったので、少人数しか残されない。
63 かつて主があなたがたをしあわせにし、あなたがたをふやすことを喜ばれたように、主は、あなたがたを滅ぼし、あなたがたを根絶やしにすることを喜ばれよう。あなたがたは、あなたが入って行って、所有しようとしている地から引き抜かれる。
64 主は、地の果てから果てまでのすべての国々の民の中に、あなたを散らす。あなたはその所で、あなたも、あなたの先祖たちも知らなかった木や石のほかの神々に仕える。
65 これら異邦の民の中にあって、あなたは休息することもできず、足の裏を休めることもできない。主は、その所で、あなたの心をおののかせ、目を衰えさせ、精神を弱らせる。
66 あなたのいのちは、危険にさらされ、あなたは夜も昼もおびえて、自分が生きることさえおぼつかなくなる。
67 あなたは、朝には、「ああ夕方であればよいのに」と言い、夕方には、「ああ朝であればよいのに」と言う。あなたの心が恐れる恐れと、あなたの目が見る光景とのためである。
68 私がかつて「あなたはもう二度とこれを見ないだろう」と言った道を通って、主は、あなたを舟で、再びエジプトに帰らせる。あなたがたは、そこで自分を男奴隷や女奴隷として、敵に身売りしようとしても、だれも買う者はいまい。

29章
1 これは、モアブの地で、主がモーセに命じて、イスラエル人と結ばせた契約のことばである。ホレブで彼らと結ばれた契約とは別である。
2 モーセは、イスラエルのすべてを呼び寄せて言った。
あなたがたは、エジプトの地で、パロと、そのすべての家臣たちと、その全土とに対して、主があなたがたの目の前でなさった事を、ことごとく見た。
3 あなたが、自分の目で見たあの大きな試み、それは大きなしるしと不思議であった。
4 しかし、主は今日に至るまで、あなたがたに、悟る心と、見る目と、聞く耳を、下さらなかった。
5 私は、四十年の間、あなたがたに荒野を行かせたが、あなたがたが身に着けている着物はすり切れず、その足のくつもすり切れなかった。
6 あなたがたはパンも食べず、また、ぶどう酒も強い酒も飲まなかった。それは、「わたしが、あなたがたの神、主である」と、あなたがたが知るためであった。
7 あなたがたが、この所に来たとき、ヘシュボンの王シホンとバシャンの王オグが出て来て、私たちを迎えて戦ったが、私たちは彼らを打ち破った。
8 私たちは、彼らの国を取り、これを相続地としてルベン人と、ガド人と、マナセ人の半部族とに、分け与えた。
9 あなたがたは、この契約のことばを守り、行いなさい。あなたがたのすることがみな、栄えるためである。
10 きょう、あなたがたはみな、あなたがたの神、主の前に立っている。すなわち、あなたがたの部族のかしらたち、長老たち、つかさたち、イスラエルのすべての人々、
11 あなたがたの子どもたち、妻たち、宿営のうちにいる在留異国人、たきぎを割る者から水を汲む者に至るまで。
12 あなたが、あなたの神、主の契約と、あなたの神、主が、きょう、あなたと結ばれるのろいの誓いとに、入るためである。
13 さきに主が、あなたに約束されたように、またあなたの先祖、アブラハム、イサク、ヤコブに誓われたように、きょう、あなたを立ててご自分の民とし、またご自身があなたの神となられるためである。
14 しかし、私は、ただあなたがたとだけ、この契約とのろいの誓いとを結ぶのではない。
15 きょう、ここで、私たちの神、主の前に、私たちとともに立っている者、ならびに、きょう、ここに、私たちとともにいない者に対しても結ぶのである。
16 事実、あなたがたは、私たちがエジプトの地に住んでいたこと、また、私たちが異邦の民の中を通って来たことを知っている。
17 また、あなたがたは、彼らのところにある忌むべきもの、木や石や銀や金の偶像を見た。
18 万が一にも、あなたがたのうちに、きょう、その心が私たちの神、主を離れて、これらの異邦の民の神々に行って、仕えるような、男や女、氏族や部族があってはならない。あなたがたのうちに、毒草や、苦よもぎを生ずる根があってはならない。
19 こののろいの誓いのことばを聞いたとき、「潤ったものも渇いたものもひとしく滅びるのであれば、私は自分のかたくなな心のままに歩いても、私には平和がある」と心の中で自分を祝福する者があるなら、
20 主はその者を決して赦そうとはされない。むしろ、主の怒りとねたみが、その者に対して燃え上がり、この書にしるされたすべてののろいの誓いがその者の上にのしかかり、主は、その者の名を天の下から消し去ってしまう。
21 主は、このみおしえの書にしるされている契約のすべてののろいの誓いにしたがい、その者をイスラエルの全部族からより分けて、わざわいを下される。
22 後の世代、あなたがたの後に起こるあなたがたの子孫や、遠くの地から来る外国人は、この地の災害と主がこの地に起こされた病気を見て、言うであろう。
23 ――その全土は、硫黄と塩によって焼け土となり、種も蒔けず、芽も出さず、草一本も生えなくなっており、主が怒りと憤りで、くつがえされたソドム、ゴモラ、アデマ、ツェボイムの破滅のようである――
24 すべての国々は言おう。「なぜ、主はこの地に、このようなことをしたのか。この激しい燃える怒りは、なぜなのだ。」
25 人々は言おう。「それは、彼らの父祖の神、主が彼らをエジプトの地から連れ出して、彼らと結ばれた契約を、彼らが捨て、
26 彼らの知らぬ、また彼らに当てたのでもない、ほかの神々に行って仕え、それを拝んだからである。
27 それで、主の怒りは、この地に向かって燃え上がり、この書にしるされたすべてののろいが、この地にもたらされた。
28 主は、怒りと、憤激と、激怒とをもって、彼らをこの地から根こぎにし、ほかの地に投げ捨てた。今日あるとおりに。」
29 隠されていることは、私たちの神、主のものである。しかし、現されたことは、永遠に、私たちと私たちの子孫のものであり、私たちがこのみおしえのすべてのことばを行うためである。

30章
1 私があなたの前に置いた祝福とのろい、これらすべてのことが、あなたに臨み、あなたの神、主があなたをそこへ追い散らしたすべての国々の中で、あなたがこれらのことを心に留め、
2 あなたの神、主に立ち返り、きょう、私があなたに命じるとおりに、あなたも、あなたの子どもたちも、心を尽くし、精神を尽くして御声に聞き従うなら、
3 あなたの神、主は、あなたの繁栄を元どおりにし、あなたをあわれみ、あなたの神、主がそこへ散らしたすべての国々の民の中から、あなたを再び、集める。
4 たとい、あなたが、天の果てに追いやられていても、あなたの神、主は、そこからあなたを集め、そこからあなたを連れ戻す。
5 あなたの神、主は、あなたの先祖たちが所有していた地にあなたを連れて行き、あなたはそれを所有する。主は、あなたを栄えさせ、あなたの先祖たちよりもその数を多くされる。
6 あなたの神、主は、あなたの心と、あなたの子孫の心を包む皮を切り捨てて、あなたが心を尽くし、精神を尽くし、あなたの神、主を愛し、それであなたが生きるようにされる。
7 あなたの神、主は、あなたを迫害したあなたの敵や、あなたの仇に、これらすべてののろいを下される。
8 あなたは、再び、主の御声に聞き従い、私が、きょう、あなたに命じる主のすべての命令を、行うようになる。
9 あなたの神、主は、あなたのすべての手のわざや、あなたの身から生まれる者や、家畜の産むもの、地の産物を豊かに与えて、あなたを栄えさせよう。まことに、主は、あなたの先祖たちを喜ばれたように、再び、あなたを栄えさせて喜ばれる。
10 これは、あなたが、あなたの神、主の御声に聞き従い、このみおしえの書にしるされている主の命令とおきてとを守り、心を尽くし、精神を尽くして、あなたの神、主に立ち返るからである。
11 まことに、私が、きょう、あなたに命じるこの命令は、あなたにとってむずかしすぎるものではなく、遠くかけ離れたものでもない。
12 これは天にあるのではないから、「だれが、私たちのために天に上り、それを取って来て、私たちに聞かせて行わせようとするのか」と言わなくてもよい。
13 また、これは海のかなたにあるのではないから、「だれが、私たちのために海のかなたに渡り、それを取って来て、私たちに聞かせて行わせようとするのか」と言わなくてもよい。
14 まことに、みことばは、あなたのごく身近にあり、あなたの口にあり、あなたの心にあって、あなたはこれを行うことができる。
15 見よ。私は、確かにきょう、あなたの前にいのちと幸い、死とわざわいを置く。
16 私が、きょう、あなたに、あなたの神、主を愛し、主の道に歩み、主の命令とおきてと定めとを守るように命じるからである。確かに、あなたは生きて、その数はふえる。あなたの神、主は、あなたが、入って行って、所有しようとしている地で、あなたを祝福される。
17 しかし、もし、あなたが心をそむけて、聞き従わず、誘惑されて、ほかの神々を拝み、これに仕えるなら、
18 きょう、私は、あなたがたに宣言する。あなたがたは、必ず滅びうせる。あなたがたは、あなたが、ヨルダンを渡り、入って行って、所有しようとしている地で、長く生きることはできない。
19 私は、きょう、あなたがたに対して天と地とを、証人に立てる。私は、いのちと死、祝福とのろいを、あなたの前に置く。あなたはいのちを選びなさい。あなたもあなたの子孫も生き、
20 あなたの神、主を愛し、御声に聞き従い、主にすがるためだ。確かに主はあなたのいのちであり、あなたは主が、あなたの先祖、アブラハム、イサク、ヤコブに与えると誓われた地で、長く生きて住む。

31章
1 それから、モーセは行って、次のことばをイスラエルのすべての人々に告げて、
2 言った。
私は、きょう、百二十歳である。もう出入りができない。主は私に、「あなたは、このヨルダンを渡ることができない」と言われた。
3 あなたの神、主ご自身が、あなたの先に渡って行かれ、あなたの前からこれらの国々を根絶やしにされ、あなたはこれらを占領しよう。主が告げられたように、ヨシュアが、あなたの先に立って渡るのである。
4 主は、主の根絶やしにされたエモリ人の王シホンとオグおよびその国に対して行われたように、彼らにしようとしておられる。
5 主は、彼らをあなたがたに渡し、あなたがたは私が命じたすべての命令どおり、彼らに行おうとしている。
6 強くあれ。雄々しくあれ。彼らを恐れてはならない。おののいてはならない。あなたの神、主ご自身が、あなたとともに進まれるからだ。主はあなたを見放さず、あなたを見捨てない。
7 ついでモーセはヨシュアを呼び寄せ、イスラエルのすべての人々の目の前で、彼に言った。「強くあれ。雄々しくあれ。主がこの民の先祖たちに与えると誓われた地に、彼らとともに入るのはあなたであり、それを彼らに受け継がせるのもあなたである。
8 主ご自身があなたの先に進まれる。主があなたとともにおられる。主はあなたを見放さず、あなたを見捨てない。恐れてはならない。おののいてはならない。」
9 モーセはこのみおしえを書きしるし、主の契約の箱を運ぶレビ族の祭司たちと、イスラエルのすべての長老たちとに、これを授けた。
10 そして、モーセは彼らに命じて言った。「七年の終わりごとに、すなわち免除の年の定めの時、仮庵の祭りに、
11 イスラエルのすべての人々が、主の選ぶ場所で、あなたの神、主の御顔を拝するために来るとき、あなたは、イスラエルのすべての人々の前で、このみおしえを読んで聞かせなければならない。
12 民を、男も、女も、子どもも、あなたの町囲みの中にいる在留異国人も、集めなさい。彼らがこれを聞いて学び、あなたがたの神、主を恐れ、このみおしえのすべてのことばを守り行うためである。
13 これを知らない彼らの子どもたちもこれを聞き、あなたがたが、ヨルダンを渡って、所有しようとしている地で、彼らが生きるかぎり、あなたがたの神、主を恐れることを学ばなければならない。」
14 それから、主はモーセに仰せられた。「今や、あなたの死ぬ日が近づいている。ヨシュアを呼び寄せ、ふたりで会見の天幕に立て。わたしは彼に命令を下そう。」それで、モーセとヨシュアは行って、会見の天幕に立った。
15 主は天幕で雲の柱のうちに現れた。雲の柱は天幕の入口にとどまった。
16 主はモーセに仰せられた。「あなたは間もなく、あなたの先祖たちとともに眠ろうとしている。この民は、入って行こうとしている地の、自分たちの中の、外国の神々を慕って淫行をしようとしている。この民がわたしを捨て、わたしがこの民と結んだわたしの契約を破るなら、
17 その日、わたしの怒りはこの民に対して燃え上がり、わたしも彼らを捨て、わたしの顔を彼らから隠す。彼らが滅ぼし尽くされ、多くのわざわいと苦難が彼らに降りかかると、その日、この民は、『これらのわざわいが私たちに降りかかるのは、私たちのうちに、私たちの神がおられないからではないか』と言うであろう。
18 彼らがほかの神々に移って行って行ったすべての悪のゆえに、わたしはその日、必ずわたしの顔を隠そう。
19 今、次の歌を書きしるし、それをイスラエル人に教え、彼らの口にそれを置け。この歌をイスラエル人に対するわたしのあかしとするためである。
20 わたしが、彼らの先祖に誓った乳と蜜の流れる地に、彼らを導き入れるなら、彼らは食べて満ち足り、肥え太り、そして、ほかの神々のほうに向かい、これに仕えて、わたしを侮り、わたしの契約を破る。
21 多くのわざわいと苦難が彼に降りかかるとき、この歌が彼らに対してあかしをする。彼らの子孫の口からそれが忘れられることはないからである。わたしが誓った地に彼らを導き入れる以前から、彼らが今たくらんでいる計画を、わたしは知っているからである。」
22 モーセは、その日、この歌を書きしるして、イスラエル人に教えた。
23 ついで主は、ヌンの子ヨシュアに命じて言われた。「強くあれ。雄々しくあれ。あなたはイスラエル人を、わたしが彼らに誓った地に導き入れなければならないのだ。わたしが、あなたとともにいる。」
24 モーセが、このみおしえのことばを書物に書き終えたとき、
25 モーセは、主の契約の箱を運ぶレビ人に命じて言った。
26 「このみおしえの書を取り、あなたがたの神、主の契約の箱のそばに置きなさい。その所で、あなたに対するあかしとしなさい。
27 私は、あなたの逆らいと、あなたがうなじのこわい者であることを知っている。私が、なおあなたがたの間に生きている今ですら、あなたがたは主に逆らってきた。まして、私の死後はどんなであろうか。
28 あなたがたの部族の長老たちと、つかさたちとをみな、私のもとに集めなさい。私はこれらのことばを彼らに聞こえるように語りたい。私は天と地を、彼らに対する証人に立てよう。
29 私の死後、あなたがたがきっと堕落して、私が命じた道から離れること、また、後の日に、わざわいがあなたがたに降りかかることを私が知っているからだ。これは、あなたがたが、主の目の前に悪を行い、あなたがたの手のわざによって、主を怒らせるからである。」
30 モーセは、イスラエルの全集会に聞こえるように、次の歌のことばを終わりまで唱えた。

32章
1 天よ。耳を傾けよ。私は語ろう。
地よ。聞け。私の口のことばを。
2 私のおしえは、雨のように下り、私のことばは、露のようにしたたる。
若草の上の小雨のように。
青草の上の夕立のように。
3 私が主の御名を告げ知らせるのだから、栄光を私たちの神に帰せよ。
4 主は岩。主のみわざは完全。
まことに、主の道はみな正しい。
主は真実の神で、偽りがなく、正しい方、直ぐな方である。

5 主をそこない、その汚れで、主の子らではない、よこしまで曲がった世代。
6 あなたがたはこのように主に恩を返すのか。
愚かで知恵のない民よ。
主はあなたを造った父ではないか。
主はあなたを造り上げ、あなたを堅く建てるのではないか。
7 昔の日々を思い出し、代々の年を思え。
あなたの父に問え。
彼はあなたに告げ知らせよう。
長老たちに問え。
彼らはあなたに話してくれよう。
8 「いと高き方が、国々に、相続地を持たせ、人の子らを、振り当てられたとき、イスラエルの子らの数にしたがって、国々の民の境を決められた。
9 主の割り当て分はご自分の民であるから、ヤコブは主の相続地である。

10 主は荒野で、獣のほえる荒地で彼を見つけ、これをいだき、世話をして、ご自分のひとみのように、これを守られた。
11 鷲が巣のひなを呼びさまし、そのひなの上を舞いかけり、翼を広げてこれを取り、羽に載せて行くように。
12 ただ主だけでこれを導き、主とともに外国の神は、いなかった。
13 主はこれを、地の高い所に上らせ、野の産物を食べさせた。
主は岩からの蜜と、堅い岩からの油で、これを養い、
14 牛の凝乳と、羊の乳とを、最良の子羊とともに、バシャンのものである雄羊と、雄やぎとを、小麦の最も良いものとともに、食べさせた。
あわ立つぶどうの血をあなたは飲んでいた。」
15 エシュルンは肥え太ったとき、足でけった。
あなたはむさぼり食って、肥え太った。
自分を造った神を捨て、自分の救いの岩を軽んじた。
16 彼らは異なる神々で、主のねたみを引き起こし、忌みきらうべきことで、主の怒りを燃えさせた。
17 神ではない悪霊どもに、彼らはいけにえをささげた。
それらは彼らの知らなかった神々、近ごろ出てきた新しい神々、先祖が恐れもしなかった神々だ。
18 あなたは自分を生んだ岩をおろそかにし、産みの苦しみをした神を忘れてしまった。

19 主は見て、彼らを退けられた。
主の息子と娘たちへの怒りのために。
20 主は言われた。
「わたしの顔を彼らに隠し、彼らの終わりがどうなるかを見よう。
彼らは、ねじれた世代、真実のない子らであるから。
21 彼らは、神でないもので、わたしのねたみを引き起こし、彼らのむなしいもので、わたしの怒りを燃えさせた。
わたしも、民ではないもので、彼らのねたみを引き起こし、愚かな国民で、彼らの怒りを燃えさせよう。
22 わたしの怒りで火は燃え上がり、よみの底にまで燃えて行く。
地とその産物を焼き尽くし、山々の基まで焼き払おう。
23 わざわいを彼らの上に積み重ね、わたしの矢を彼らに向けて使い尽くそう。
24 飢えによる荒廃、災害による壊滅、激しい悪疫、野獣のきば、これらを、地をはう蛇の毒とともに、彼らに送ろう。
25 外では剣が人を殺し、内には恐れがある。
若い男も若い女も乳飲み子も、白髪の老人もともどもに。

26 わたしは彼らを粉々にし、人々から彼らの記憶を消してしまおうと
考えたであろう。
27 もし、わたしが敵のののしりを
気づかっていないのだったら。
――彼らの仇が誤解して、『われわれの手で勝ったのだ。
これはみな主がしたのではない』
と言うといけない。」
28 まことに、彼らは思慮の欠けた国民、彼らのうちに、英知はない。
29 もしも、知恵があったなら、彼らはこれを悟ったろうに。
自分の終わりもわきまえたろうに。
30 彼らの岩が、彼らを売らず、主が、彼らを渡さなかったなら、どうして、ひとりが千人を追い、ふたりが万人を敗走させたろうか。
31 まことに、彼らの岩は、私たちの岩には及ばない。
敵もこれを認めている。
32 ああ、彼らのぶどうの木は、ソドムのぶどうの木から、ゴモラのぶどう畑からのもの。
彼らのぶどうは毒ぶどう、そのふさは苦みがある。
33 そのぶどう酒は蛇の毒、コブラの恐ろしい毒である。
34 「これはわたしのもとにたくわえてあり、わたしの倉に閉じ込められているではないか。
35 復讐と報いとは、わたしのもの、それは、彼らの足がよろめくときのため。
彼らのわざわいの日は近く、来るべきことが、すみやかに来るからだ。」

36 主は御民をかばい、主のしもべらをあわれむ。
彼らの力が去って行き、奴隷も、自由の者も、いなくなるのを見られるときに。
37 主は言われる。
「彼らの神々は、どこにいるのか。
彼らが頼みとした岩はどこにあるのか。
38 彼らのいけにえの脂肪を食らい、彼らの注ぎのぶどう酒を飲んだ者は
どこにいるのか。
彼らを立たせて、あなたがたを助けさせ、あなたがたの盾とならせよ。
39 今、見よ。わたしこそ、それなのだ。
わたしのほかに神はいない。
わたしは殺し、また生かす。
わたしは傷つけ、またいやす。
わたしの手から救い出せる者はいない。
40 まことに、わたしは誓って言う。
『わたしは永遠に生きる。
41 わたしがきらめく剣をとぎ、手にさばきを握るとき、わたしは仇に復讐をし、わたしを憎む者たちに報いよう。
42 わたしの矢を血に酔わせ、わたしの剣に肉を食わせよう。
刺し殺された者や捕らわれた者の血を飲ませ、髪を乱している敵の頭を食わせよう。』」

43 諸国の民よ。
御民のために喜び歌え。
主が、ご自分のしもべの血のかたきを討ち、ご自分の仇に復讐をなし、ご自分の民の地の贖いをされるから。

44 モーセはヌンの子ホセアといっしょに行って、この歌のすべてのことばを、民に聞こえるように唱えた。
45 モーセはイスラエルのすべての人々に、このことばをみな唱え終えてから、
46 彼らに言った。「あなたがたは、私が、きょう、あなたがたを戒めるこのすべてのことばを心に納めなさい。それをあなたがたの子どもたちに命じて、このみおしえのすべてのことばを守り行わせなさい。
47 これは、あなたがたにとって、むなしいことばではなく、あなたがたのいのちであるからだ。このことばにより、あなたがたは、ヨルダンを渡って、所有しようとしている地で、長く生きることができる。」
48 この同じ日に、主はモーセに告げて仰せられた。
49 「エリコに面したモアブの地のこのアバリム高地のネボ山に登れ。わたしがイスラエル人に与えて所有させようとしているカナンの地を見よ。
50 あなたの兄弟アロンがホル山で死んでその民に加えられたように、あなたもこれから登るその山で死に、あなたの民に加えられよ。
51 あなたがたがツィンの荒野のメリバテ・カデシュの水のほとりで、イスラエル人の中で、わたしに対して不信の罪を犯し、わたしの神聖さをイスラエル人の中に現さなかったからである。
52 あなたは、わたしがイスラエルの人々に与えようとしている地を、はるかにながめることはできるが、その地へ入って行くことはできない。」

33章
1 これは神の人モーセが、その死を前にして、イスラエル人を祝福した祝福のことばである。
2 彼は言った。
「主はシナイから来られ、セイルから彼らを照らし、パランの山から光を放ち、メリバテ・カデシュから近づかれた。
その右の手からは、彼らにいなずまがきらめいていた。
3 まことに国々の民を愛する方、あなたの御手のうちに、すべての聖徒たちがいる。
彼らはあなたの足もとに集められ、あなたの御告げを受ける。
4 モーセは、みおしえを私たちに命じ、ヤコブの会衆の所有とした。
5 民のかしらたちが、イスラエルの部族とともに集まったとき、主はエシュルンで王となられた。」
6 「ルベンは生きて、死なないように。
その人数は少なくても。」

7 ユダについては、こう言った。
「主よ。ユダの声を聞き、その民に、彼を連れ返してください。
彼は自分の手で戦っています。
あなたが彼を、敵から助けてください。」

8 レビについて言った。
「あなたのトンミムとウリムとを、あなたの聖徒のものとしてください。
あなたはマサで、彼を試み、メリバの水のほとりで、彼と争われました。
9 彼は、自分の父と母とについて、『私は、彼らを顧みない』と言いました。
また彼は自分の兄弟をも認めず、その子どもをさえ無視し、ただ、あなたの仰せに従って
あなたの契約を守りました。
10 彼らは、あなたの定めをヤコブに教え、あなたのみおしえをイスラエルに教えます。
彼らはあなたの御前で、かおりの良い香をたき、全焼のささげ物を、あなたの祭壇にささげます。
11 主よ。彼の資産を祝福し、その手のわざに恵みを施してください。
彼の敵の腰を打ち、彼を憎む者たちが、二度と立てないようにしてください。」

12 ベニヤミンについて言った。
「主に愛されている者。
彼は安らかに、主のそばに住まい、主はいつまでも彼をかばう。
彼が主の肩の間に住むかのように。」

13 ヨセフについて言った。
「主の祝福が、彼の地にあるように。
天の賜物の露、下に横たわる大いなる水の賜物、
14 太陽がもたらす賜物、月が生み出す賜物、
15 昔の山々からの最上のもの、太古の丘からの賜物、
16 地とそれを満たすものの賜物、柴の中におられた方の恵み、これらがヨセフの頭の上にあり、その兄弟たちから選び出された者の
頭の頂の上にあるように。
17 彼の牛の初子には威厳があり、その角は野牛の角。
これをもって地の果て果てまで、国々の民をことごとく突き倒して行く。
このような者がエフライムに幾万、このような者がマナセに幾千もいる。」

18 ゼブルンについて言った。
「ゼブルンよ。喜べ。
あなたは外に出て行って。
イッサカルよ。あなたは天幕の中にいて。
19 彼らは民を山に招き、そこで義のいけにえをささげよう。
彼らが海の富と、砂に隠されている宝とを、吸い取るからである。」

20 ガドについて言った。
「ガドを大きくする方は、ほむべきかな。
ガドは雌獅子のように伏し、腕や頭の頂をかき裂く。
21 彼は自分のために最良の地を見つけた。
そこには、指導者の分が割り当てられていたからだ。
彼は民の先頭に立ち、主の正義と
主の公正をイスラエルのために行った。」

22 ダンについて言った。
「ダンは獅子の子、バシャンからおどり出る。」

23 ナフタリについて言った。
「ナフタリは恵みに満ち足り、主の祝福に満たされている。
西と南を所有せよ。」

24 アシェルについて言った。
「アシェルは子らの中で、最も祝福されている。
その兄弟たちに愛され、その足を、油の中に浸すようになれ。
25 あなたのかんぬきが、鉄と青銅であり、あなたの力が、あなたの生きるかぎり続くように。」

26 「エシュルンよ。
神に並ぶ者はほかにない。
神はあなたを助けるため天に乗り、威光のうちに雲に乗られる。
27 昔よりの神は、住む家。
永遠の腕が下に。
あなたの前から敵を追い払い、『根絶やしにせよ』と命じた。
28 こうして、イスラエルは安らかに住まい、ヤコブの泉は、穀物と新しいぶどう酒の地をひとりで占める。
天もまた、露をしたたらす。
29 しあわせなイスラエルよ。
だれがあなたのようであろう。
主に救われた民。
主はあなたを助ける盾、あなたの勝利の剣。
あなたの敵はあなたにへつらい、あなたは彼らの背を踏みつける。」

34章
1 モーセはモアブの草原からネボ山、エリコに向かい合わせのピスガの頂に登った。主は、彼に次の全地方を見せられた。ギルアデをダンまで、
2 ナフタリの全土、エフライムとマナセの地、ユダの全土を西の海まで、
3 ネゲブと低地、すなわち、なつめやしの町エリコの谷をツォアルまで。
4 そして主は彼に仰せられた。「わたしが、アブラハム、イサク、ヤコブに、『あなたの子孫に与えよう』と言って誓った地はこれである。わたしはこれをあなたの目に見せたが、あなたはそこへ渡って行くことはできない。」
5 こうして、主の命令によって、主のしもべモーセは、モアブの地のその所で死んだ。
6 主は彼をベテ・ペオルの近くのモアブの地の谷に葬られたが、今日に至るまで、その墓を知った者はいない。
7 モーセが死んだときは百二十歳であったが、彼の目はかすまず、気力も衰えていなかった。
8 イスラエル人はモアブの草原で、三十日間、モーセのために泣き悲しんだ。そしてモーセのために泣き悲しむ喪の期間は終わった。
9 ヌンの子ヨシュアは、知恵の霊に満たされていた。モーセが彼の上に、かつて、その手を置いたからである。イスラエル人は彼に聞き従い、主がモーセに命じられたとおりに行った。
10 モーセのような預言者は、もう再びイスラエルには起こらなかった。彼を主は、顔と顔とを合わせて選び出された。
11 それは主が彼をエジプトの地に遣わし、パロとそのすべての家臣たち、およびその全土に対して、あらゆるしるしと不思議を行わせるためであり、
12 また、モーセが、イスラエルのすべての人々の目の前で、力強い権威と、恐るべき威力とをことごとくふるうためであった。